goo blog サービス終了のお知らせ 

「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

「DEAR MAN」 法 (1)

2009年04月15日 23時34分51秒 | 「BPD家族会」
 
(前の記事からの続き)

 「BPD家族の会」 で紹介された もうひとつの対人関係のスキル、

 「DEAR MAN」 について 書いてみます。

 「DESC法」 と似ていて、 以下の頭文字を つなげたものです。

D: describe (描写する)

E: express (表現する)

A: assert (主張する)

R: reinforce (強化する)

M: mindfully (心の動きに集中する)

A: appear confident (自信を持つ)

N: negotiate (交渉する)

 それぞれについて 説明します。

D: 自分の状況を 簡潔に描写する。

  断定的でなく、 客観的に 事実のみを述べる。

E: 状況についての 感情や意見を はっきり表現する。

  相手が こらちの心を読んだり、 思い巡らしたりすることを 期待しない。

  頼んだり断ったりすることの 根拠を、 簡単に言う。

A: 要望を主張する。

  望んでいることを要求したり、 はっきりノーと言う。

  何も言わなくても 分かってもらえると期待しない。

  相手がすべきことではなく、 自分が望んでいることを 要求する。

  回りくどい 言い方はしない。

  伝えるべき点は 何としてでも伝える。

(次の記事に続く)
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「DESC法」 で働きかける (2)

2009年04月14日 21時05分24秒 | 「BPD家族会」
 
(前の記事記からの続き)

 5日の家族会では、 BPDの人との間で 自分が困っていることについて、

 どうして欲しいかを 伝える練習をしました。

 まず 4つのステップをはっきりと 区別することが大切です。

 色々なことをごっちゃにして、 未整理, 無自覚のまま話すと、

 相手に感情をぶつける 話し方になってしまい、

 相手も怒って 何も伝わらないということです。

 当日は 3人ずつくらいのグループに別れ、 「DESC」 --

 「事実の描写」 「感情の表現」 「提案」 「結果の示唆」 を

 簡単に書いてみて、 語り合いました。

 僕は心子に (過去の話になりますが)、

 電話で長い時間 責められることについて書きました。

D: 事実を描写する

 「 電話で長時間、 一方的に責められる。 」

E: 気持ちを表現する

 「 僕はとても重圧に感じる。

  何とかしてあげたいが、 意見も許されないのは辛い。

  何を言っても怒られそうで ビクビクしている。 」

S: 提案

 「 電話の時間を 30分までにしてもらえないか。

  深夜は架けないでもらえるか。」

C: 結果を示唆

 「 それなら僕も受け止められて、 余裕ができ安心する。

  ダメだとしたら、 そのうち僕も 限界を超えて、

 付き合えなくなってしまう。 」


 これはもちろん 相手が落ち着いている時に 言うことです。

 もし心子に こういう言い方を試していたら どうだったしょう? 

 落ち着いている時なら 聞き入れてくれるか、

 あるいは 自分がそんな迷惑をかけているのかと 落ち込むか。

 そして実際に 感情的になった時に、 この提案を守れるかどうか。

 いずれにしても 1回でうまくいくとは 限りません。

 その時は また考え直して 対応していくわけです。

 試行錯誤の 積み重ねになるでしょう。

(次の記事に続く)
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「DESC法」 で働きかける (1)

2009年04月13日 22時52分13秒 | 「BPD家族会」
 
 4月5日の 「BPD家族の会」 で行なった、

 コミュニケーションのエクササイズについて 報告します。

 アサーション, 「I」 メッセージ, 

 DBT (弁証法的行動療法) の 「DEAR MAN」 など、

 自己主張の 色々な方法がありますが、

 この日おこなった 「DESC法」 も そのひとつです。

 頼みにくいことを頼む、 断りにくいことを断る時の 話法です。

 攻撃的な人でも 消極的な人でも、 相手を不快にさせずに、

 自分の考えや気持ちを 伝えるために生み出されました。

 一般的な コミュニケーション・スキルですが、

 この日は BPDの人に伝える方法として やってみました。

 「DESC」 は 次の4つのステップの頭文字です。

D: describe (描写する)

 相手との間で 問題の原因となっている 事実

( 現在の状況や 相手の言動 )を、 客観的に描写する。

 主観を交えず、 さらりと伝えること。

E: express (表現する)

 その事実に対する、 自分の主観的な気持ちを 表現する。

 「私」 を主語にして、 自分がどう感じているか を述べる。

 「あなたのせいで~」 「あなたは勝手だ」 など、

 「あなた」 を主語にしない。

S: suggest (提案する)

 状況を変えるための 解決策, 妥協策を提案する。

 具体的, 現実的であることが 望ましい。

 表現は 「~してもらえますか?」 など、 丁寧であること。

C: consequence (結果を示唆する)

 提案を 受け入れてもらえた場合、 受け入れてもらえなかった場合、

 それぞれに対して、 自分がどう感じたり 行動するか、

 予想される結果を伝える。

(次の記事に続く)
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

行動療法的な手段 2 …… ボーダーラインの子どもの子育て (9)

2009年04月12日 21時56分39秒 | BPD,パーソナリティ障害の書籍から
 
(前の記事からの続き)

○マイナスの強化をやめる。

 「励ましはするが、 治すのではない」。

 その一貫性を いっそう高めたものです。

 不安なことに対して 手を出すのではなく、 応援に徹することです。

 子どもは経験を重ねることで、 不安な状況に次第に慣れ、

 避けることが少なくなっていきます。

 自己評価を高めるために 欠かせないことです。

・回避行動を止めさせるときは、

 落ち着いて、 自信に満ちた、 一貫した態度で臨みます。

 子どもの操作的な行動は 無視します。

・子どもの苦しみを 肯定してやる。

 「あなたならできる」、

 少なくとも 「やってみることはできる」 と はっきり伝えます。

 挑戦することも 成功の印です。

 抱き締めて 励ますのもいいでしょう。

 挑戦してこそ得られる 最高の気分が、 推進力になります。

 ただ あまり大げさに誉めすぎると、 子どもは それを見抜くでしょうし、

 すぐ評価してくれることを 期待するようになってしまいます。

 以上の方法は、 大人のBPDにとっても 有効です。

〔 「BPDをもつ子どもの 親へのアドバイス」
  ランディ・クリーガー (星和書店) 〕 より
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

行動療法的な手段 1 …… ボーダーラインの子どもの子育て (8)

2009年04月11日 21時21分20秒 | BPD,パーソナリティ障害の書籍から
 
(前の記事からの続き)

原則8: 行動療法的な手段を用いる。

 子どもが 境界や規則に従わないときは、 ふたつの方法があります。

・やめさせて、 間を置き、 方向転換をする。

 子どもが従おうとしない, 持続性がない, 規則を破る,

 反論するような場合に 効果があります。

・マイナスの強化をやめる。

 子どもが ネガティブな言動を強化する (繰り返して習慣化する)

 ようなことをやめます。

 このふたつについて もう少し述べていきます。

○やめさせて、 間を置き、 方向転換をする。

 子どもが 望ましくない行動を 取ったあとではなく、

 その最中に 用いなければなりません。

 首尾一貫して、 罰を与えるような手段を 避ける努力が必要です。

1. 子どもの好ましくない行動を やめさせ、

 椅子に座らせたり、 壁に向かわせたりします。

 他には何も言わず、 何もしないでください。

 事前の警告や 注意, 脅しなどは一切せず、

 今回だけは許すということも してはいけません。

2. 子どもが静かになるまで 間を置きます。

 子どもの反論や挑発は 一切無視し、 やり取りをしてはいけません。

 15秒, 30秒間、 落ち着いていられるようになるまで 待ちます。

3. 次は方向転換です。

 子どもが何をしたのか、 冷静に、 確固たる態度で 説明します。

 子どもが 規則をよく理解しているのが 前提です。

 今後どうしたらいいかを 説明します。

 子どもが悪い, 間違っている, 恥じるべきだ、 などの言い方は慎みます。

 それは子どもを いっそう不快にさせてしまいます。

 子どもを罰せず、 落ち着かせてください。

 冷静に、 一貫した態度で臨み、 言い争いや喧嘩は 避けてください。

 子どもはやがて 決められた行動に慣れるでしょう。

〔 「BPDをもつ子どもの 親へのアドバイス」
  ランディ・クリーガー (星和書店) 〕 より

(次の記事に続く)
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

効果のない方法 …… ボーダーラインの子どもの子育て (7)

2009年04月10日 21時57分33秒 | BPD,パーソナリティ障害の書籍から
 
(前の記事からの続き)

原則7: 効果のない方法で 子どもをコントロールするのはやめる

 以下のような方法は 効果がありません。

・一貫性なく 規則を守ることを強要する。

 子どもは それを親の非と捉えることは ほとんどありません。

 子どもは親に依存しており、

 自分が悪い子なんだという メッセージを受け取ってしまいます。

・子どものするべきことを 肩代わりする。

 すぐに手を出すのは 賢い親のすることではありません。

 我が子を導き、 励ます方法を 心得ている親こそが、 賢明な親です。

・子どもが何かをすると かばう。

 現実を避けることに 手を貸す。

 でも 子どもが暴力的なときには、

 他の家族から 引き離さなければなりません。

 ただし 復讐するかのようではなく、

 全ての家族の 安全を守る必要があると 強調してください。

・ 「どうしてそんなことをするの?」 と質問する。

 ほとんどの子どもは 衝動的に行動してしまい、

 なぜ自分がそうするのか 分かっていません。

 尋ねても 子どもに嘘を付かせるだけになります。

・子どもの上を行って 操作しようとする。

 報酬を与えたり 罰したり、

 手を変え品を変えて 子どもをコントロールしようとすると、

 子どもからの 逆操作に遭うだけでしょう。

 子どもは 「相手と競い合う」 ことは 覚えますが、

 本当の自立にはなりません。

 二人の人間が 互いを操作しようとすると、

 どちらか一方が 負けることになります。

 愛情ではなく 敵意に満ちた環境を 作り出してしまうのです。

〔 「BPDをもつ子どもの 親へのアドバイス」
  ランディ・クリーガー (星和書店) 〕 より

(次の記事に続く)
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

境界設定 …… ボーダーラインの子どもの子育て (6)

2009年04月09日 21時31分20秒 | BPD,パーソナリティ障害の書籍から
 
(前の記事からの続き)

原則6: 納得のいく、 妥当な境界を設定する。

 境界設定は 年齢相応であるべきです。

 子どもが納得するまで話し合い、

 彼らが完全に理解していることを 確認します。

 子供ができる範囲で、 しかも

 頑張って挑戦する価値がある 境界を設定するのです。

 誓約書を書かせてもいいでしょう。

 例えば 次のようなことがあります。

・ドクターの指示通りに 薬を飲むこと。

・週に3回、 運動すること。

・治療に従い、 一生懸命取り組むこと。

・人に当たり散らしたり、 物を投げたりしないこと。

・人に怪我をさせたり、 損害を与えたりしないこと。

・頭を冷やすため 自分の部屋へ 行くよう言われたら、 そうすること。

・両親に、 両親だけでいられる時間を 確保してあげること。

 子どもが しなければならないことは何か、

 親の責任でないことは何かを、 はっきり定めます。

 親自身も、 共依存の度合いを チェックすることができるでしょう。

〔 「BPDをもつ子どもの 親へのアドバイス」
  ランディ・クリーガー (星和書店) 〕 より

(次の記事に続く)
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

無意識の 「操作」 との関連 …… ボーダーラインの子どもの子育て (5)

2009年04月08日 21時08分11秒 | BPD,パーソナリティ障害の書籍から
 
( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/58352032.html からの続き)

原則4: 無意識の 「操作」 と 自己評価の関連

 BPDの人は 本質的に羞恥心を持ち、 自己評価も低い 傾向にあります。

 自己評価とは、 困難なことから逃げずに

 挑戦したときに得られるものです。 (結果はどうあれ)

 操作的な行動は、 最初は子どもにとって 気分よく感じられるかも知れません。

 けれども それを許してしまうと、 自己評価と自立を 打ち砕いてしまいます。

 子どもに いくらでもお金を与えたり、

 暴力を大目に見たりするのも その例です。


原則5: 無意識の 「操作」 と 現実喪失の関連

 操作によって世渡りすることを 覚えた子どもは、

 現実をかなり脚色して 見るようになります。

 目下の操作にとって 都合がよいように 現実を見るのです。

 ほとんどの子は 操作を自覚しておらず、

 自分の見方を 正当化するといいます。

 それを認めさせることにかけては 天才的です。

 操作は、 スプリッティング (親は支持者か敵対者),

 甚だしい一般化, ステレオタイプ的な批判に つながることもあります。

 操作が失敗すると 腹を立てて 辛辣なことを言い、

 成功すると 愛情に満ちた 態度を取ります。

 そういう事態を変えるには、 親が自ら進んで 変わらなければなりません。

 以下の 原則6~8が参考になります。

〔 「BPDをもつ子どもの 親へのアドバイス」
  ランディ・クリーガー (星和書店) 〕 より

(次の記事に続く)
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今年も花見 -- 誰のしわざ?

2009年04月07日 20時43分12秒 | 心子、もろもろ
 
 きのう、 ジョギングをかねて 近くの桜並木を見てきました。

 秋の 神宮外苑・銀杏並木と共に、

 心子との 想い出の道をたどる 年中行事です。  (^^;)

 今年は 家の近辺は 満開が特に遅かったのですが、

 先週末 一気に花盛りとなりました。

 一面の花桜の下を、 愛でながら ゆく~り走るのは 気持ちがいいものです。

 ゆっくりゆっくり走れば、 いつもより長距離も 苦しくなく走れました。

 後半は余力があったので、 ペースアップも。

 心子と ビールに焼き鳥を 味わった露店が、 店をたたんでしまっていました。

 年々 想い出の場所が 姿を変えて行ってしまいます。 (;_;)


 ところで今年、 開花して間もないころ、

 つぼみが沢山あるのに もう葉が出ていたり、

 茎から落ちている花を 見つけたりしました。

 ふつう桜は 花びらが1枚ずつ散りますが、

 5枚の花の形のまま 根元から散っているのです。

 桜が異常になってきたのだろうかと 訝っていたら、

 ちょうどこのことを TVでやっていました。

 花ごと落ちるのは  “誰のしわざ?” と題して。

 誰だと思いますか? 

 実はこれは スズメがやっているのだというのです。

 枝に留まって 桜の蜜を吸うとき、 スズメは くちばしが短いので、

 下向きに咲いている 桜の蜜腺に届かず、

 茎ごとちぎって 蜜を吸うのだそうです。

( それ以上詳しい説明は していませんでしたが。 )

 謎が解けて ひとつ賢くなりました。 (^^;)
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

動じずに受容

2009年04月06日 22時22分24秒 | 「BPD家族会」
 
(前の記事からの続き)

 苦しむ人の苦しみを ありのままに受け入れ、

 心を寄せることが、 その人の傷を 癒していきます。

 心子から 攻撃を受けても、

 一番苦しいのは 心子なのだということを 肝に銘じ、

 僕は彼女を 受容する姿勢でいました。

 そして僕は、

 「動じないこと」 「巻き込まれないこと」 を 心がけていました。

 心子が僕を どんなに非難しても、

 それはBPDが させていることであって、 彼女の本心ではありません。

 理想化とこき下ろしの両極で、 悪いときは 徹底的に批判しますが、

 いい時は そんなことはすっかりどこかへ 行ってしまいます。

( そういう蜜月があるから、 しんどい時があっても やっていけたのですが。)

 彼女の 僕に対する非難は 客観的事実ではありませんし、

 それを真に受ける 必要はありません。

 心子の言葉に 巻き込まれないように、

 自分を保っているのが 大事なことです。

 彼女の言動に いちいち反応することなく、

 常に一貫した態度で 動じないでいること。

 それは、 目まぐるしく変化する ボーダーの人に対して、

 何があっても変わらないものが この世にはあると、

 教えることになるといいます。

 また、 ボーダーの人が 感情的になっている時には、

 どんなことを言っても、 どんな態度を取っても、

 決して 功を奏することはありません。

 してもダメ しなくてもダメ、 どちらに転んでも 怨まれるという、

 ボーダーの人との 袋小路です。

 何かを伝えるのは、 相手が落ち着いている時に、 優しく語ることです。

 上から目線ではなく、 対等な立場で 話すことに留意します。

 しかしながら、 当時 境界設定という情報があったら、

 心子への対応は どうなっていたでしょう。

 違う経過や結果も あったかもしれないと考えると、 とても遺憾な思いがします。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

境界設定の効果

2009年04月05日 22時07分11秒 | 「BPD家族会」
 
 本日 「BPD家族の会」 に行ってきました。

 今日はまず、 ボーダーの人との

 コミュニケーションの仕方の ワークショップをしました。

 これについては 後日あらためてアップします。

 それから、 20人弱の参加者が 二グループに別れて語り合いました。

 参加者はほとんど、 ボーダーのお子さんを持つ 親の人ですが、

 家族会で強調される  「境界設定」を実行し、

 効果を上げているという話が 随分出ました。

 ボーダーのお子さんに対して、

 ここまでは良いが そこから先は許さないという 約束をしたり、

 切りなく相手にするのではなく 見過ごすことなどを、

 びくびくしながらも 試してみたそうです。

 そうするとお子さんも

 自分のやるべきこと、 やってはいけないことに 気付いていき、

 自分の言動を抑制したり、 親に 感謝の言葉を口にしたり、

 関係が良くなってきた というのです。

 先月の家族会に 出席したときには、

 どうしていいか分からないと 言っていた人たちが、

 境界設定によって 効果てきめんという感があります。

 成功や失敗を 繰り返しながら、 次第に状況は 改善されていくのでしょう。

 こうして 家族会で情報交換し、 精神的に支え合いながら

 ボーダーの子に 向かい合っていくのは、 とても有意義なことです。

 心子と付き合っていた時には 考えられなかったことで、

 とても 羨ましく思うと共に、

 ボーダーを取り巻く環境が 少しずつ進んできていることを 喜ばしく感じます。

 当時は 境界設定という情報も まだほとんどなく、

 僕は心子に対して  「受容」 することを 旨としていました。

 当初 医療機関でもそうでしたが、 受容が一番大切だと 考えていたのです。

 先立っての 一連の日記に書いたように、 僕は 最大の挫折の時期、

 同じアパートの友人に 毎日毎晩、 全面的に 話を聞いてもらったお陰で

 辛うじて支えられ、 やがて時間をかけて 立ち直っていくことができました。

 彼は僕の 命の恩人です。

http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/57319763.html

 その後、 僕はホスピスと出会い、 受容や傾聴について 学んで、

 受容の大切さを 身をもって体得したのです。

(次の記事に続く)
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

無意識の 「操作」 は依存 …… ボーダーラインの子どもの子育て (4)

2009年04月04日 15時09分25秒 | BPD,パーソナリティ障害の書籍から
 
(前の記事からの続き)

原則3: 無意識の 「操作」 は、 本当は依存である。

 「操作」 という言葉は、 BPDの人が狡猾で、 ひねくれており、

 抜け目ない態度を 取っているかのように 思われてしまいます。

 BPDの人は 実際は操作しようとしているのではなく、

 彼らなりの方法で、 激しい感情的苦痛に 対処しようとしているだけなのです。

 お腹がすいたときに、 泣いて知らせることを覚える 赤ん坊と同じです。

 操作の目的は たいてい回避です。

 子どもは 不快なことを避けようとし、

 一方親は 子どもとの騒動を避けようとします。

 小さい子どもは 否定的な感情を示せば、

 親が思い通りにしてくれることに 気付きます。

 苦痛を避けることができると、 再び それを試みるようになります。

 子どもが 哀れな様子を見せると、

 親は情け心から  “助けて” しまいます。

 それは子どもの自立を 阻むことになり、

 非常に依存的な人間に してしまうでしょう。

 愛情豊かな親が、 子どもの衝動性, 恐怖, 激しい感情から

 我が子を守ってやりたいと思うのは、 ごく自然なことと言えます。

 しかし皮肉にも、 それが子どもに 依存心や怒りを生じさせしまうのです。

 BPDの人は 自分がどのように操作しているのか、

 自分が何をしているのか、 自覚していないようです。

 操作と言っても、 それは生きていくための 一手段に過ぎないのです。

 そうする中で 操作は習慣的になり、 かなり無意識な行動になります。

 ところが 大きくなるにつれて、

 このような方法は 周りに通じなくなってしまいます。

 でもBPDの人は 他に方法を知らないのです。

〔 「BPDをもつ子どもの 親へのアドバイス」
  ランディ・クリーガー (星和書店) 〕 より

(続く)
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

緊張を和らげる …… ボーダーラインの子どもの子育て (3)

2009年04月03日 20時48分05秒 | BPD,パーソナリティ障害の書籍から
 
(前の記事からの続き)

原則2: 緊張を和らげる コミュニケーション手段を身に付ける

○子どもの年齢に応じて、 文章は短く、 簡潔に話す。

○やってほしいことを 伝えたあとは、 さっさとその場を 去るのもいい。

( BPDの子は 相手がいる限り 議論を続けるが、

 いなくなると ブツブツ言いながらやることをやる。 )

○BPDの子どもの中には、

 抽象的な概念や 言葉のあやを 理解できない子がいるということを、

 心に留めておく。

○脳に障害がある人と コミュニケーションを取るためのコツ

・手短に話す。

・相手のイライラに気付く。

・常に理性的な話ができると 期待しない。

・相手の関心を引くようにし、 会話を先導する。

・あくまでまま向きに。

・相手の沈黙や 反応の遅れを気にしない。

・境界を引くときには、 明確で具体的に述べ、 断固とした姿勢で望む。

・どんな小さな進歩でも、 必ず誉めて 励ます。

・脳の障害を憎んでも、 当人のことは憎まず、 愛する。

〔 「BPDをもつ子どもの 親へのアドバイス」
  ランディ・クリーガー (星和書店) 〕 より

(次の記事に続く)
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

相手を認める …… ボーダーラインの子どもの子育て (2)

2009年04月02日 19時51分15秒 | BPD,パーソナリティ障害の書籍から
 
( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/58202515.html からの続き)

 BPDの子どもを育てるときの 原則の続きです。

3. 理解を深める。

 話をよく聞き、 感情を出させてあげたら、

 いくつか質問をして、 問題解決に役立つ事実を 明らかにしていく。

( 子どもの思い込みを 解いたりする。 )

4. 気にかけているけれど 信頼していると表現する。

 常に親が 介入するのではなく、

 子どもが自分自身で 問題を解決する力があると 信じていると伝える。

 子どもがどうやって 解決するか尋ねたり、 自分で考えるよう 手助けをする。

 自分でできるようになると、

 自己評価が高まり、 自立していけるようになる。

5. 親に向けられた 怒りを理解し、 気持ちを分かってあげる。

   ただし 落ち込んだりしない。

 子どもが怒っている場合、 その気持ちを認めるには、

 一歩引いて、 その場の興奮から離れる。

 親が声を荒らげれば、 子どもは負けじと 声を張り上げるので、

 親は とにかく落ち着くこと。

 自分の子ども時代を振り返り、

 自分の思い通りにならなかったときの 欲求不満や不愉快さを思い出す。

 そして その感情を10倍にすれば、

 BPDであることが どういうことか分かる。

 親は 子どもの気持ちを分かってやり、

 不安になるのも無理はないと 認めてあげる。

 その一方で 自分の境界を守る。

( ダメなことはダメと、 愛情を持って はっきりと言う。 )

〔 「BPDをもつ子どもの 親へのアドバイス」
  ランディ・クリーガー (星和書店) 〕 より

(次の記事に続く)
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

初めてのオークション被害 (2)

2009年04月01日 22時12分35秒 | Weblog
 
(前の記事からの続き)

 ヤフーのオークションマスターに メールで問い合わせると、

 そのオークションが ガイドラインに反すると 判断した場合には、

 出品者への警告や 利用制限などの対応をする、

 ただし、 対応結果については 個別に知らせない、 ということでした。

 しかし それでは、 本当に適正に 対応してくれたのかどうか 分かりません。

 さらに メールをよく見ると、 あらゆる問い合わせに 対応できる文面で、

 こちらのメールを 読んでいるのかさえ 疑われてしまいます。

 僕のメールを読んでいれば、 絶対に書かないはずの 文言もありました。

 対応結果を 個別に知らせない理由は 何なのかも含め、

 もう一度メールをすると、 返事が来ました。

 読んでいることは分かり 安心しましたが、

 結果を知らせないのは  「悪質な利用者の 助長を防ぐため」 としています。

 その意味が分からないので 質問すると、

 今度は 別の人の名前で、1通目と同じような 文面のメールが来て、

 僕の質問に対する答は 一言もありませんでした。

 そして、 再度質問されても 同じ答しかできない 場合があるというのです。

 単純な質問をしているだけだから 教えてほしいと書きましたが、

 返答がありません。

 そして ヤフーオークションの ガイドラインを読んでみると、

 ヤフーの免責事項の オンパレードで、

 ヤフーは あらゆることに対して 責任を持たないという 項目の羅列でした。

 さて 出品者には、 「非常に悪い出品者」 の 評価をしました。

 残念ながら 今までにしたことのない  「悪い評価」 です。

 出品者からの報復で、

 こちらにも不当な  「悪い評価」 をされる 懸念がありましたが、

 幸いそれは 今のところありません。

 世の中は 不本意なことがあるのが常ですが、

 オークションでは 今までほとんど気持ちよく 取引できていたので、

 残念なことでした。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする