「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

限界を見極めて伝達する (1)

2015年10月31日 20時40分28秒 | 「BPDをもつ人と良い関係を築くコツ」
 
 私たちは 個人的な限界を抱えていて、
 
  「もう引き返せないポイント」  というものがあります。
 
 無理がかかりすぎたとき、 限界も関係も修復不可能になるのです。
 
 そうならないように、 自分の限界がどこにあるのか 知らなければなりません。
 
 ある人の近くにいると 身体がこわばったり、
 
 その人の電話に 出たくなかったりしたことはありますか? 
 
 何がそのリアクションを引き起こしたのか 分かっていれば
 
 (その人が あなたを傷つけることを言った など)、
 
 あなたは自分に限界がある  (傷つけることを言われるのは嫌だ など) ことを
 
 知っていたのです。
 
 その関係が重要かどうか、 そして その限界を伝達すべきかどうか、
 
 決定しなければならなかったでしょう。
 
○ 限界を見極める練習をする
 
 はっきり言葉にされていない 限界を特定してみてください。
 
・ ある人が自宅に来ることに関する 限界がありますか? 
 
  訪問しても構わないのはいつですか? 
 
  訪問すると困るのはいつですか? 
 
・ 誰かとの電話に関する 限界がありますか? 
 
・ 接触に関する 限界がありますか? 
 
・ 言葉や感情に関する 限界がありますか? 
 
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
 (星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
 [星和書店の許可のうえ掲載]
 
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BPが攻撃してくるか、 感情的になったら

2015年10月29日 20時29分26秒 | 「BPDをもつ人と良い関係を築くコツ」
 
 5つのステップの主な目標は、 感情を調整することです。
 
 BPが耳を貸さず、 制御不能となることもあります。
 
 その時は:
 
1. 立ち止まって、 あなたの感情を調整する。
 
 氷を手に握る。 (攻撃し返したい衝動を抑える)
 
2. 数分間、 承認のみを行なう。
 
・ BPの言っていることを 言いなおす。
 
 「あなたは職場で、 上司と話し、 本当に不安になったんですね」
 
・ 関心をもって、 気にかけていることを伝える。
 
 「分かります、 もっと話して」
 
・ 質問する。
 
 「それからどうしたの?」
 
・ BPの反応の 何かを正常扱いする。
 
 「話すだけでもつらいですね。 誰だってそうです」
 
3. BPの感情が爆発する前に あなたがしていたこと
 
  (問題解決, 助言など) に戻る。
 
 感情が落ち着くまで 承認することです。
 
 再び高ぶったら、 また立ち止まって承認します。
 
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
 (星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
 [星和書店の許可のうえ掲載]
 
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BPが参加してくれない場合 (2)

2015年10月28日 20時07分27秒 | 「BPDをもつ人と良い関係を築くコツ」
 
o 限界をBPに伝える
 
・ もし、 あなたが声を下げなければ、 罵るのをやめなければ、
 
 会話を終わりにすると、 BPに言う。
 
・ 短い時間でも、 有効なやり取りに向ける時間を、 BPに与える。
 
 あなたの限界を少しだけ超えて、 BPにチャンスを与えます。
 
・ あなたの限界を理由に、 やり取りを終わりにすることを BPに告知する。

 「あなたにとって 苦痛だということは分かる。
 
 でも 私たちの関係に留まるために 私に必要なの」
 
 「1日に20回電話に出るのは、 私には多すぎる」
 
・ 最後までやり遂げる。
 
 限界とやり取りの終わりを告げて、 BPの行動が変わらなければ、
 
 告知した通りに実行しましょう。
 
 そうでないと BPの行動を強化してしまいます。
 
o BPを知ることが重要なわけ:
 
 自殺すると言われたときに、 電話を切ることはできないでしょう。
 
 けれども 限界を超えるのを認めれば、 BPを強化してしまいます。
 
 その時は  「警察に電話する」 と 言ってもいいでしょう。
 
 本当に自殺を考えているのなら、 警察に電話するのは正しいことです。
 
 しかし多くの場合、 本当に自殺を望んではいないでしょう。
 
 これで 質問と査定に戻れます。
 
 その間、 限界を繰り返し伝え、
 
 限界が BPにどのように感じられるかを 承認します。
 
o 限界について BPの感情を承認する。
 
o 別のとき, 或いは 違う問題については 相手をすると、 BPを安心させる。
 
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
 (星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
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BPが参加してくれない場合 (1)

2015年10月27日 20時46分42秒 | 「BPDをもつ人と良い関係を築くコツ」
 
 5つのステップに、 BPが参加してくれる保証はありません。
 
 あなたがどう助けられるか質問し、 問題を査定しようとしても、
 
 BPがあなたの邪魔をしたり、 質問や助けを拒むとしましょう。
 
 このとき ポジティブな結果が出せるかどうかは、
 
 あなたが あなた自身やBPを  どのくらい知っているかにかかっています。
 
 でき事の展開が どうあなたに影響するか、 以下のものに注意を払ってください。
 
o 立ち止まって 自分の経験に注意を向ける。
 
・ 身体的感覚
 
 胃腸 (締めつけられているか? 落ち着いているか?),
 
 胸 (きつい感じか? 呼吸は速くなっていないか?),
 
 筋肉 (固くなっているか?), 横隔膜, 手/こぶし, 顔の筋肉, 心拍
 
・ 思考
 
 「私の助けを あなたは重んじていない」 ではなく、 
 
 「あなたは 私の言うことを聞いていない と思います」
 
・衝動
 
 「電話を切ってしまいたい」  「私の話を聞けと この人に叫びたい」
 
・感情
 
 「怒り, 不満, 恐怖を抱いている」
 
 自分の身体的感覚, 思考, 衝動に 全意識を向けて、
 
 それにラベル付けをすると、 感情調整が利き始めます。
 
 それが あなたを不快にさせているのも 知ることになります。
 
 あなたの限界を はっきり見定めて、 限界をいつ超えてしまうのかを 知ることを、
 
 限界の観察と呼びます。
 
 そうすれば、 BPと関係を断つようなことは もうなくなります。

 限界観察は重要な技能です。
 
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
 (星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
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ステップ3~5

2015年10月26日 21時45分51秒 | 「BPDをもつ人と良い関係を築くコツ」
 
○ ステップ3: 質問/査定する
 
・ 具体的に、穏やかに質問する
 
 「どのように助けてもらいたい?  聞いてほしい?  助言を欲しい?」
 
- 答が 「聞いてほしい」 なら、 ステップ4は飛ばして、 ステップ5に進みます。
 
- BPがあなたの答を求めたら、 正確に 何が起こっているのか査定します。
 
 何が起こったのか
 
 いつ始まったのか
 
 BPは何を問題としているのか
 
 BPは 結末がどうなることを望んでいるか
 
○ ステップ4: ブレインストーミング/調停
 
・ BPの助けを借りて、 解決策のリストを作る
 
・ BPと協力して、 ひとつの選択肢を選ぶ
 
・ BPが計画を実行するとき、 妨げとなるものを予想する
 
○ ステップ5:
 
  あなたの役割と、 結果を聞いて 計画できることについて 情報を手に入れる
 
・ 計画の実行において、
 
  BPを助ける/ 支援するために、 あなたがする必要があることは あるか? 
 
・ 重要であれば、 報告/ 続報をリクエストする。
 
  BPに、 あなたは 起こったことに関心があると 伝え、
 
  新たな情報を得たいと伝えましょう。
 
  危機的状況にある人を 承認するだけでなく、
 
  推測のままにしないでおくことになります。
 
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
 (星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
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ステップ2: 承認する (全ての段階でこれをする)

2015年10月25日 18時58分42秒 | 「BPDをもつ人と良い関係を築くコツ」
 
・ 認知できること (感情, 思考, 行為) を発見して、 BPの感情をなだめる
 
・ 感情が高まり始めたら、 立ち止まって再び承認する
 
常に感情的経験を承認する:
 
 「腹を立てるのは理解できる」
 
 (決して 「物事の良い面を見なさい」 などとは言わない)
 
BPの言い分を直したり、 矛盾をついたりしない:
 
 「馬鹿みたいだと感じているのは分かる」
 
 (続けて 「でもあなたは馬鹿ではない」 とは言わない)
 
承認できないことは承認しない:
 
 「飲んでしまったのは、 いい考えではなかったと 感じているみたいだね」
 
 ( 「どうにも仕方なかったんだろうね」 とは言わない。
 
 それは BPの自己コントロールの欠如を裏付け、 壊れ物のように扱ってしまう。
 
 代わりに、  「次回そう感じたとき、 どんな違ったやり方ができる?」 と言う)
 
言明する代わりに質問する:
 
 「~するべきだ」 の代わりに、
 
 「ここでうまくいくのは 何だと思う?」 と問う。
 
 「失望しているようだね」 の代わりに、  「失望を感じているの?」 と問う。
 
 (BPは、 何々を考えてる, 感じていると言われることに 反発します。
 
  感じ方, 考え方が間違っていると、 嫌というほど言われてきたからです。)
 
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
 (星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
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リネハンの 「反対の行為」 技能: 行動で感情を調整する

2015年10月24日 20時16分25秒 | 「BPDをもつ人と良い関係を築くコツ」
 
感情を調整する方法
 
・ 立ち止まる
 
・ 体の姿勢に注意を払う
 
・ 微笑む
 
・ あなた自身を承認し、 励まして応援する
 
 以上の4つのステップを使っても 感情を調整できなければ、
 
 「反対の行為」、 つまり、 
 
 感情を変えるために行為を使う トリックを試してください。
 
 全ての感情には 行為が伴います。
 
 感情を弱めたければ、  「反対の行為」 を使ってみてください。
 
 対人的な葛藤で 最も起こりやすい感情は、 恐怖, 怒り, 罪責感, 悲しみです。
 
 (恐怖と罪責感については 後述します。)
 
・ 怒り
 
 怒りを減らすために 最も重要なのは、 離れることです。
 
(電話でもメールでも)
 
 穏やかに、 ただ距離を置くのです。
 
 そして、 BPの目を通して 世の中を見て、
 
 BPへの慈心を発見し、 BPに何か親切なことをしましょう。
 
 怒りを起こすものが 繰り返し浮かぶので、 それを抑えるために、
 
 慈心を何度も使わなければなりません。
 
・ 悲しみ
 
 悲しみは 一人になりたいと思わせます。
 
 「反対の行為」 は 活性化治療 (体の生理的機能を高める) です。
 
 きびきびと散歩に出たり、 スポーツをしましょう。
 
 BPと関係ない 楽しいイベントを行ないましょう。
 
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
 (星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
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ステップ1: あなた自身の感情を調節する (2)

2015年10月23日 20時29分42秒 | 「BPDをもつ人と良い関係を築くコツ」
 
○ あなたの感情を 刺激するでき事を はっきりさせる
 
 感情に火をつける状況が分かれば、 どのように感情を変えるか、
 
 BPといつ関わらないようにするか、 決められるようになります。
 
1. BPとの展開が まずくなるときのことを、 幾つか思い出してください。
 
2. やり取りは最初から感情的でしたか? 
 
   それとも徐々に高まりましたか?  または爆発しましたか? 
 
3. 他のことで、 あなたを感情的にさせる でき事はありましたか? 
 
4. でき事を分析します。
 
a. それはいつ始まりましたか?  類似のきっかけとなるでき事を 探しましょう。
 
b. 問題が避けられなくなったポイントには、 いつ至りましたか? 
 
   引き返せなくなったポイントはありましたか? 
 
c. 爆発の後に何が起こりましたか? 
 
   あなたやBPは 行動を変えましたか? 
 
   BPやあなたの行動を 強化したことはありましたか? 
 
 きっかけになったでき事と あなたの反応を 見直してください。
 
 エスカレートしないように、 あなたの行動を変えられる 方法はありますか? 
 
 感情が邪魔になったとしたら、 感情の調整の練習に戻りましょう。
 
 BPの行動を強化したとしたら、 リアクションを変えましょう。
 
 あなたが やり取りをエスカレートさせるように 強化されたとしたら、
 
 そうならない方法を考え出しましょう。
 
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
 (星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
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ステップ1: あなた自身の感情を調節する (1)

2015年10月22日 20時21分18秒 | 「BPDをもつ人と良い関係を築くコツ」
 
 激情を静めるいくつかの方法を、 危機的でないときに練習しましょう。
 
・ 立ち止まる
 
 一息ついて、 体の感覚に注目し、 その感覚にラベル付けをします。
 
 「心臓が激しく鼓動してる。 お腹が痛い。 頭を色んな考えが行き交う。
 
  感じているのは怒りだ」
 
・ 体の姿勢に注意を払う
 
 こぶしを緩め、 顔に筋肉をほぐします。
 
 他の筋肉も緊張していないか 確かめます。
 
 「深呼吸をする。 全身を伸ばす。
 
  すると怒りではなく、 筋肉に焦点を当てやすくなる」
 
・ 微笑む
 
 落ち着かせるメッセージを送ります。
 
 「筋肉を伸ばすと同時に、 落ち着いた感じがする。 効果的だ」
 
・ あなた自身を承認し、 励まして応援する
 
 「この人を愛しているから、 こんな感情をもつのは当然だ」
 
 「この状況やBPに対して、 この感情を抱いていることを受け入れる」
 
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
 (星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
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バランスのとれた反応と より良い結果への 5つのステップ

2015年10月21日 19時55分49秒 | 「BPDをもつ人と良い関係を築くコツ」
 
 ボーダーライン行動の出所を 理解することが重要です。
 
 とはいえ、 理解を行動に移すのは容易ではありません。
 
 そこで、 今すぐ効果を出せるような 5つのステップがあります。
 
 習慣になるように練習してください。
 
 あなたの行動を変えると、 BP (BPDの人) の行動も変わるのです。
 
○ 危機の真っ只中で どのように反応するか
 
 最初のステップは、 常にあなた自身の 感情を調整することです。
 
 あなたが動揺していては、 効果的な反応はできません。
 
※ ボーダーライン行動に 効果的な反応をするための 5つのステップ
 
1. あなた自身の感情を調整する
 
2. 承認する (全ステップでこれを行なう)
 
3. 質問/ 査定する
 
4. ブレインストーミング/ 調停
 
5. (できれば) あなたの役割と、
 
   結果を聞いて 計画できることの情報を手に入れる
 
 5つのステップは、 危機的でないときに練習します。
 
1. BPに直接関係しない状況で、 感情調節を練習する
 
2. 頭の中で自分自身を承認するか、 BPDでない誰かを承認して、 承認に慣れる
 
3. 相手が何を必要としているのか 質問する
 
4. ブレインストーミングや調停の機会を探す
 
5. あなたの役割をはっきりさせ、 目標が設定されたときは 必ずその結果を聞く
 
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
 (星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
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承認を実践する

2015年10月20日 20時00分47秒 | 「BPDをもつ人と良い関係を築くコツ」
 
○ あなた自身と他者を承認する
 
 BPの家族は、 お互いからの承認を たくさん必要とします。
 
 あなた自身のことも 承認してください。
 
 レベル4とレベル5は 自分自身にも適用できます。
 
 あなたの個人史, 現状, 生物学的特徴から考えて、
 
 あなたの反応は 正常なことだと扱ってください。
 
○ 承認を実践する
 
 承認には様々な方法があります。
 
思考: 「それについて気を揉むのは 理解できる」
 
感情: 「別れが悲しいのは当然」
 
行為: 「彼から去った理由は 理解できる」
 
観点: 「今それについて 話さなければならないことはない」
 
能力: 「あなたにはそれができる」
 
 BPとの経験で、
 
 承認をしていたら 感情が静められたかもしれないやり取りを 考えてみてください。
 
 空欄に、 その状況を記述し、 使えた承認の言葉を 書いてください。
 
状況の描写: _________________________________
 
BPの感情が高揚していると どうして分かったか? 
  : ____________________________________
 
承認の例。 次のように言えた。
 
思考: ____________________________________
 
感情: ____________________________________
 
行為: ____________________________________
 
観点: ____________________________________
 
能力: ____________________________________
 
 あなたが異なる反応をすると、 BPも異なるリアクションをします。
 
 承認は 感情がエスカレートするのを防ぐ 重要なものです。
 
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
 (星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
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承認の6つのレベル (3)

2015年10月19日 20時28分31秒 | 「BPDをもつ人と良い関係を築くコツ」
 
レベル5: 正常なこととして扱う
 
 普通の人でも 同じ反応をするだろうと、 BPに伝えることです。
 
 「誰だってそのように考える」 「私もそう感じるでしょう」
 
 嵐のとき クローゼットに隠れる人には、
 
 「稲妻が鳴ったら、 ほとんどの人が 逃げたいと思うものです」 と言えるでしょう。
 
 ただし、 正常でない行動を 正常と扱わないでください。
 
 それは 承認できないことを承認することです。
 
 このような場合は、 レベル4の承認が得策です。
 
 「嫌なことがあった日は、
 
 あなたは気分をよくするために、 自傷をしたいんですね」
 
レベル6: 徹底的な誠実さ
 
 全ての承認で鍵となるのは、 誠実であることです。
 
 これが本当に難しいのは 間違いありません。

 誠実であるとは、 承認しようとする人を 壊れ物扱いしたり、
 
 見下したり、 内容を落として話さない ということです。
 
 これは 言葉で直接的に行なうことも、 態度で示すこともできます。

 問題は、 BPはしばしば
 
 有能には見えない (あるいは 本当に有能でない) ことです。
 
 しかしながら、 相手は あなたが期待するように 振る舞うものなのです。
 
 壊れ物扱いすると その人は壊れ物のようになり、 いっそう動揺します。
 
 有能な人と扱うと、 その人は有能になるでしょう。
 
 
 以上の 複数のレベルの承認を、 取りまぜながら使うことができます。
 
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
 (星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
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承認の6つのレベル (2)

2015年10月18日 19時57分07秒 | 「BPDをもつ人と良い関係を築くコツ」
 
レベル2: 鏡のように映し出す
 
 相手の人が言ったことを、 正確に聞いたと 伝えることが必要です。
 
 発言を一言一句 繰り返す場合もあります。

 オウム返しにならないためには、
 
 発言の要点をつかんだことを 分かってもらえるように、 言葉を言い換えてください。
 
 一言一句繰り返しても、 要点を言いなおしても、 
 
 自分がナンセンスだと感じている人に、 その人を理解できると伝えることになります。
 
レベル3: はっきり述べられていないことに 言葉を補う
 
 これは、 質問形式で表現すると うまくいくでしょう。
 
  「~~ですね? 当たっていますか?」 「~~ではありませんか?」 などです。
 
 間違った場合は、 意識し続ける (レベル1) 質問で フォローすることです。
 
  「あなたが本当に心配しているのは 何ですか?」  と言えるでしょう。
 
レベル4: 個人史や生物学の観点で 承認する
 
 例えば、 5才のときに 嵐で家を消失してしまった女性が、
 
 稲妻が光ると クローゼットの中に座り込んでしまいます。
 
 現在から見れば、 彼女の行動は承認しがたいことです。
 
 しかし個人史のために そうするのは当然と言えます。
 
 まず、  「あなたが嵐の間、 クローゼットに隠れたくなる 理由は分かります」
 
 と言うことができるでしょう。
 
 それから、 クローゼットに隠れるのは 役立たないことへと話を進めます。
 
 もうひとつは、 その人の生物学的観点からの承認です。
 
 生理的特徴, 身体的問題が 行動に影響します。
 
 例えば、 ADHD (注意欠陥/多動性障害) や、 椎間板に問題がある人は、
 
 長時間教室に座っていることは 困難です。
 
 その人を病気扱いせずに、 その人の行動が意味をなす点を 発見することです。
 
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
 (星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
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承認の6つのレベル (1)

2015年10月17日 20時26分28秒 | 「BPDをもつ人と良い関係を築くコツ」
 
 あなた自身と、 BPを愛する人々を 承認することも重要です。
 
 調整不全になっているときは、 その人を承認するのが最善策です。
 
 相手がBPでなくても、 承認は対立を抑える 確実な方法です。
 
レベル1: 意識し続ける
 
 苦悩している人の前に座って、 相手に時間を与え、 客観的に聴くことで、
 
 相手の感情は いくぶん静まるでしょう。

 
 これが意識し続ける、 ということです。
 
 前傾姿勢で、 頷いて、 注意を払っていることを示す 質問をしてください。
 
 重要なのは、 相手について価値判断的にならないことです。
 
 自己破壊的な性行動をする人に対して、
 
  「なんて愚かな」 という 価値判断を受け入れないことが重要です。
 
 BPは批判に敏感で、 価値判断する私たちの顔の変化を 見て取ります。
 
 価値判断から脱却する 最初のステップは、
 
 相手の言うことに 完全な注意を払う (マインドフルになる) ことです。
 
 第2のステップは、 事実に焦点を当て続け、 評価を自分にさせないことです。
 
 これは非常に難しい技能です。
 
 危機的でないときに 練習をしてください。
 
 あなたの語意から、 良い, 悪い, 正しい, 間違っている, 公平, 不公平,
 
 などを取り出してください。
 
 いつも○○だ, 決して○○ない, みんな○○, のような
 
 極端な言葉は手放してください。
 
 これらが 価値判断しないための手始めです。
 
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
 (星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
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承認の代わりにやってはいけないこと

2015年10月16日 20時46分10秒 | 「BPDをもつ人と良い関係を築くコツ」
 
・ 落ち着くように言わない。
 
 相手が感情的になっているとき、 落ち着くように言うと、
 
 その人の動揺を承認していないので、 感情は収まらずに高まってしまいます。
 
・ 問題を理解し、
 
  BPが 問題を解決してほしがっていると 確信するまで、 問題を解決しない。
 
 もうひとつの過ちは、 問題を解決しようとすることです。
 
 相手ができ事を話したとき、 「君がすべきなのは……」  と言うことです。
 
 相手は 話を聞いてくれないと感じて、 怒ってしまいます。
 
・ 理解していないのに、 理解していると言わない。
 
 理解していないのに承認しようとすると、
 
 慰めや見下しとして 感じられてしまう場合があります。
 
 「言いたいことは分かる」 と言っても、
 
 「全然分かってない」  と思われてしまいます。
 
○ 承認の仕方
 
 承認は、 相手への同意でなくても構いません。
 
 BPが自己破壊的な行動をするとき、 あなたがしようとするのは、
 
 BPと他者を守るために、 問題を指摘することです。
 
 でも承認できることを発見したら、 それを延期しましょう。
 
 一歩退いているのは、 感情的になっている場合は 容易ではありません。

 そこで弁証法的行動療法は、 承認を6つのレベルに分けています。
 
 あなたは 自分自身の反応の制御に 集中することができます。
 
(続く)
 
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
 (星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
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