「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

BP/non-BP パターンの発見・特定 (3)

2015年04月28日 21時03分05秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
(前の記事からの続き)
 
《 「だめよ! 」
 
 私は泣きだしてしまいました。
 
 「私ってバカね。 うんざりしているでしょうね」
 
 「うんざりなんかしてないさ。
 
 --本当に悪いけど、 もう切らないと…… 」
 
 泣き声はうめき声に変わり、 さらに悲鳴に変わりました。
 
 何も分からなくなり、 憑かれたようになりました。 》
 
7.
 
□a. レイチェルは 自分のやりたいようにするため、 人を傷つけようとしている
 
□b. DSM-Ⅳの情緒の不安定さ (短時間に転換する 不安的な気分)
 
 
《 「レイチェル?  落ち着いてくれ。 近所の人が何事かと思うよ」
 
 「そんなことしか考えてないの?  帰って来なくていい。
 
 こんな忌ま忌ましい家、 どうでもいいわ。」 》
 
8.
 
□a. 「こっちへ来て-あっちへ行って」 の 見捨てられ/飲み込まれ力動
 
    DSM-Ⅳの不適切な怒り
 
□b. 帰って来てほしくないのは独立心
 
 
《 「レイチェル、 数分で家に帰る。 わかったね?」
 
 「私のこと つくづく嫌になったでしょう?」
 
 私はめそめそと すすり泣きました。
 
 「そんなことないよ、 大事に思ってるさ」
 
 彼はため息をつきました。 》
 
9.
 
□a. レイチェルは 自分をコントロールしたいと望んでいる。
 
    でも何故そう感じるのか、 どうしたらよいのか、 理解していない
 
□b. トムが 何を言えばいいか分かっていたら、
 
    レイチェルを悪気分から救い出せた
 
 
 --------------------------------------
 
 
アクション・ステップ14の解答
 
1. a    2. b    3. b    4. a    5. a
 
6. b    7. b    8. a    9. b
 
〔 「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」
 (星和書店) 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 

BP/non-BP パターンの発見・特定 (2)

2015年04月27日 19時50分06秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
(前の記事からの続き)
 
《 「ハニー? 何か困ったことがあるのかい?」
 
 「この家が嫌なの、 トム。 不快だわ。 全く掃除する気になれないの」
 
 「じゃあ掃除なんかしなければいい。 帰って手伝ってあげるよ」
 
 「いつごろ?」
 
 「プレゼンを控えてるから、 5時頃そっちへ向かうよ」
 
 「じゃあ6時頃ね」
 
 「あんまり仕事がはかどってないんだ……」
 
 「私のせいなんでしょう?」
 
 「君のせいだなんて言ってないよ」
 
 「私は厄介者なのね」
 
 トムは堪えていましたが、 ため息をつきました。
 
 「頼むよ、 僕は生計を立てなければいけないんだ」 》
 
4.
 
□a. トムは 論理的に説明しようとしているが、
 
    ボーダーの人は 感情が高ぶっているとき、 論理には反応しない
 
□b. DSM-Ⅳの同一性の混乱
 
 
《 「頼むよ、 僕は生計を立てなければいけないんだ」
 
 「私は何も役に立てない 愚かな主婦だってこと?」 》
 
5.
 
□a. 自分の無価値感に直面するより、 トムを責める投影
 
□b. トムは レイチェルの家事能力を問題視している
 
 
《 「分かったよ。 予定を変更できないか確かめてみるよ。
 
 4時までに帰って 掃除を手伝うから」 》
 
6.
 
□a. トムの妥協は、 対処としていい方法
 
□b. トムの妥協は、 リスクが伴う。
 
    レイチェルは別の日 またトムに電話して、 約束をキャンセルするように頼む
 
(次の記事に続く)
 
〔 「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」
 (星和書店) 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 

BP/non-BP パターンの発見・特定 (1)

2015年04月26日 20時44分08秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
※ アクション・ステップ 14
 
 レイチェル・ライリンドの 著作の抜粋を記します。
 
 挿入されている設問の、
 
 a, bのうち 当てはまるものにチェックを入れてください。
 
 
《 家は本当に悲惨な状態でした。
 
 床じゅうに物が散らばり、 ゴミがあふれていました。
 
 私はなんて母親なのだろう。
 
 ここで何をしているのだろう? 》
 
1. これが示しているものは
 
□a. 希望の欠如, 絶望感, 誇張された失敗。
 
□b. 不安定な人間関係
 
 
《 才能があるはずだったのに、
 
 認められなかったという 不公平感が押し寄せてきました。
 
 私は一文なし、 髪はボサボサ。
 
 子供たちは私から 生命を吸い取っています。
 
 孤独で落ち着きません。
 
 私は電話へ向かいます。 》
 
2. これが示しているものは
 
□a. 分裂 (スプリッティング)
 
□b. 空虚感
 
 
《 「トムはいますか?」
 
 「お待ちください、 レイチェル」
 
 ああ、 嫌な秘書。
 
 いつも延々と待たせて 弄ぶあのやり口。
 
 私をバカにしているんだわ。
 
 性悪女。 》
 
3. レイチェルが 秘書を嫌いな理由は
 
□a. 言葉で虐待している
 
□b. 自分の低い自己評価を 秘書に投影している
 
 
(次の記事に続く)
 
〔 「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」
 (星和書店) 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 

現実生活での BP/non-BPの相互作用

2015年04月17日 21時24分56秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
 難しいのは、 知的な理解ではなく、
 
 感情的なレベルで ボーダーラインを理解し、 生活に応用することです。
 
1. ボーダーの人の言うことを聞き、 認知的な歪みを見つけてください。
 
2. 障害が影響を与えているのであり、 どう反応するかは 多くの選択肢があります。
 
   それを思い出して、 自分の感情に対処してください。
 
3. どのように事態が鎮められ、 自分の高潔性を保ち、 子供によい手本となるか、
 
   決定してください。
 
 3つの課題を 同時になし遂げるのは 簡単ではありません。
 
 実生活の状況から、 何が起きているか解剖し、 最良の反応を決めることが、
 
 学習に役立つでしょう。
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」 (星和書店)
 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 

力動関係 (ダイナミック) の組み合わせ

2015年04月15日 19時34分08秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
※ アクション・ステップ13
 
 次の1~10は、 BP/non-BPの相互作用のタイプ、
 
 A~Jは、 BPパターンを描いています。
 
 両者の 正しい組み合わせを書いてください。
 
1. BP:
 
  「俺は男だ。 お前が疲れていても、 毎日セックスする 『必要』 がある」
 
2. BP:
 
  「こちらが夫のジェリーです。
 
  ジェリー、 すぐ忘れるだろうけど、 こちらがゲイルさんよ。
 
  ゲ、 イ、 ル。 分かった?」
 
3. BP:
 
  「BPDではありません、 先生!  BPDだとしたらそっちでしょう。
 
  私は怒っていません。 怒ってるのはあなたでしょう!」
 
4. BP:
 
  「子供の頃、 あなたをぶったり 脅かしたりなんかしていません。
 
  自分で転んだだけでしょう。
 
5. non-BPD:
 
  彼が 静かにTVを見ていました。
 
  突然BPが来て、 知らないことについて、 虐待的な言葉を叫び始めました。
 
6. BP:
 
  「夕べ遊び回ったことを お母さんに言いつけたら、
 
  お前の部屋を ズタズタにしてやるからな」
 
7. BP:
 
  彼はレストランで、
 
  サンドイッチにマヨネーズがかかってなかったとき、 大騒ぎをしました。
 
8. non-BP:
 
  「昨夜のセックスはすごくよかった。
 
  彼女は 午前11時に会う約束をしたのに、 もう12時です。
 
  うまくいっているときに、 何故いつもこうなるのでしょう?」
 
9. BP:
 
  「死にたい気分です。 でも助けようとしたら、 あなたを憎みます」
 
10. BP:
 
  「あなたを産まなかったら、 芸術家になる夢を追究できたのに」
 
 
A. 投影
 
B. すべてあなたが悪い
 
C. 勝ち目のない状況
 
D. もう少し近くで距離をおいて
 
E. 言葉の上での虐待 -- 支配
 
F. 言葉による虐待 -- 言葉による攻撃/非難
 
G. 言葉による虐待 -- 虐待的な期待
 
H. 言葉による虐待 -- 予測不能な反応
 
I. 言葉による虐待 -- 混乱させること
 
J. 言葉による虐待 -- 慢性的な混沌
 
 
 --------------------------------------
 
 
アクション・ステップ13の解答
 
1. G    2. F    3. A    4. I    5. H
6. E    7. J    8. D    9. C    10. B
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」 (星和書店)
 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 

アクション・ステップ12の考察

2015年04月14日 20時32分14秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
 以上の アクション・ステップ12の、 回答A~Dの数を 記入してください。
 
Aの合計数 :
 
Bの合計数 :
 
Cの合計数 :
 
Dの合計数 :
 
 重要なのは、
 
 自分の高潔性 -- 自分の価値観を固守すること -- に 敬意を払うことです。
 
 短期的に簡単なこと --ボーダーの人に屈伏すること -- は、
 
 長期的には あなたの自尊心を減じ、 関係を損ないます。
 
・ ほとんど 「A」 の場合
 
 「玄関マット」 反応と呼ぶものです。
 
 無反応というやり方は、 直面化を避けるので、 短期的には容易です。
 
 しかし長期的には、 虐待に耐える結果として、
 
 孤立感や抑うつ感, 罪悪感, 無力感, 絶望感を感じ、
 
 虐待に慣れてしまうでしょう。
 
 子供がいれば、
 
 「被害者」 のふるまいをモデルとして、 巻き込まれるリスクがあります。
 
 公正な自己主張ができる姿勢 (アサーティブ) になり、
 
 自分に自身を持ち、 長期的にプラスとなるようふるまうことです。
 
・ ほとんど 「B」 の場合
 
 「怒り」 と呼ぶ反応です。
 
 ボーダーの人がいなくなっても、 怒りは残っていて、
 
 コントロールできない状況に怒り、 他人を撃退しているかもしれません。
 
 幸福を感じる能力や、 人間関係にも影響を与えているかもしれません。
 
 自分に誤った要求を課すのではなく、 理性的に直視することです。
 
 あなたは神ではありません。
 
・ ほとんど 「C」 の場合
 
 「取引反応」 と呼ばれ、 知的な人に見られます。
 
 ボーダーの人と 論理的に話し合おうとしても、
 
 ボーダーの人は 脳の障害を持っているのです。
 
 色々な状況で 引き金が引かれるうえに、
 
 非常に双極価値的 (アンビバレント) です。
 
 ボーダーの人は 非論理的だと予想するのが、 論理的なのです。
 
 ボーダーの人との 新しいコミュニケーション方法を、 学習することが必要です。
 
 (後述します。)
 
・ ほとんど 「D」 の場合
 
 個人的境界を設定したり、 変えられることと変えられないことを認識し、
 
 あなたの生活を支配させずに、 自分の感情を大切にしていると言えます。
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」 (星和書店)
 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 

「あなたを よりよい人間にするために 言っているのです」

2015年04月12日 20時18分47秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
○ 言葉による虐待
 
 ほとんどのボーダーの人は、 意図して虐待しようとはしていません。
 
 以下は、 感情的な虐待の いくつかの形態です。
 
 当てはまるものがあれば、
 
 それがどのように起こるか、 ノートに例を書いてください。
 
・ 支配
 
 自分のやりたいようにするため、 脅迫に訴えます。
 
・ 言葉による攻撃
 
 叱責, 批判, 絶叫, 脅迫, 辛辣な皮肉などがあります。
 
 相手の欠点の誇張や、 人前での侮辱も含まれます。
 
 長期にわたると、 人の自己価値観を蝕みます。
 
・ 虐待的な期待
 
 自分が相手の最優先になるように 期待します。
 
 相手の要求を弾劾することも 含まれます。
 
・ 予想外の反応
 
 劇的な気分の変化や、 突然の感情の爆発があります。
 
 このような人と一緒に暮らすのは、 非常に不安をかきたてられます。
 
 いつもびくびくし 警戒している状態は、 身体的な疾病に繋がることもあります。
 
・ 混乱させること
 
 ある人の 出来事や会話に対する認識を 否定すること。
 
・ 絶え間ない混沌
 
 故意に口論を始めたり、 恒常的な対立状態にいること。
 
【 ex . ロジャー
 
 息子のジェイクは、 幼稚園のときから 周りとうまくできず、
 
 小学校では 盗みや嘘で問題を起こしていました。
 
 中学で 全く抑制が利かなくなって、
 
 親を罵り、 妹を侮辱し、 夜遅くまで帰ってきませんでした。
 
 18才を過ぎた今は、 バーの用心棒をして、 酔うと 人を傷つけることを言います。
 
□ A.
 
  これを虐待とは呼びません。
 
  虐待は 身体的なものか性的なものです。
 
□ B.
 
  私なら容赦しません。
 
  こんなことをやめないなら 縁を切ったものと考えます。
 
□ C.
 
  彼の行動が どんな悪影響を与えているか、 論理的に説明するでしょう。
 
  ジェイクがまともなら、 自分を変えようとするでしょう。
 
□ D.
 
  私は個人的境界を設定します。
 
  ジェイクが虐待的でない時は 一緒にいますが、
 
  虐待的なら 私が去るか、 ジェイクを出ていかせるでしょう。
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」 (星和書店)
 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 

もう少し近くで 距離をおいて

2015年04月10日 20時26分02秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
○ 「こっちへ来て、 近づかないで」
 
 ボーダーの人は生き残るために、 親密さと愛情が必要だと 感じています。
 
 一方で無価値感を持ち、 見抜かれることを恐れています。
 
 人があまり近づいてくると、 飲み込まれるのではないかと感じます。
 
 見捨てられ恐怖は中心的な問題なので、 親密さへの欲求が発揮されますが、
 
 飲み込まれる恐怖が また忍び寄ります。
 
 回転するような感情のため、 相手の身になって見ることができないのです。
 
 あなたを必要とするときには、
 
 10分前に別れると言った事実は もう頭にありません。
 
【 ex . ケン
 
 ガールフレンドのエイミーは、 ある晩 素晴らしいセックスをしても、
 
 次の夜は 触れられることも耐えられないのです。
 
 電話で別れ話を持ち出し、 切るころには 翌晩のデートの計画をしています。
 
 繰り返し別れ、 繰り返し 元の鞘に収まっているのです。
 
 自分たちの位置が分かりません。
 
 自分のセリフが エイミーを激怒させるのが、 笑ってやり過ごすのか。】
 
□ A.
 
  できるときは一緒にいて、 エイミーが望まないときは それを受け入れるでしょう。
 
□ B.
 
  こういう人もいます。 打つ手はありません。
 
□ C.
 
  ケンがなぜ この関係を続けるのか分かりません。
 
  エイミーは狂っていて、 ケンをも狂わせようとしています。
 
□ D.
 
  エイミーの矛盾を記録し、 彼女に見せてやります。
 
  彼女は賢いので、 一度自覚したらやめるでしょう。
 
【 ex . マリアン
 
 10代の娘ヘザーは 気分屋で、 虐待的, 暴力的なので、
 
 家出したときは ほっとしました。
 
 ヘザーは 友達の家に行き着いて、 毎日 私の職場に電話してきました。
 
 私からの伝言に応えているのだと言い、
 
 どうして 私が彼女に電話してくるのか 知りたいと要求しました。
 
 でも私は 彼女に電話していなかったのです。】
 
□ A.
 
  私だったら、 ヘザーに電話しなかったことに 罪悪感を感じたでしょう。
 
  彼女が望む限り話をします。
 
□ B.
 
 「何故この子は こんなことをするのかしら? 
 
  娘が関心を求めるときに、 仕事なんてできない」 と考えるでしょう。
 
  ヘザーには、 態度を改めなければ 決して家には戻るな、 と言うでしょう。
 
□ C.
 
  ヘザーの行動は意味がありません。
 
  母親に価値がないのなら、 何故電話をかけてくるのでしょう。
 
  ヘザーが論理的でないと 言うべきです。
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」 (星和書店)
 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 

表なら私の勝ち、 裏なら君の負け、 勝ち目のない状況

2015年04月09日 20時17分16秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
○勝ち目のない状況
 
  「するも地獄、 せざるも地獄」 の 典型的な状況です。
 
 何をしても不正解になるのです。
 
 ノン・ボーダーの人が悪い というのがゲームのテーマであり、
 
 実際にしたことは問題ではないのです。
 
  「もし私を愛しているのなら、 誰にも言わないで」 という
 
 自殺の脅しが続きます。
 
【 ex . ミランダ
 
 何をしても、 夫の連れ子のジェリーを 喜ばすことができません。
 
 家に住まわせようとすると  「コントロールしている」 と責められ、
 
 自分のアパートを持つように言うと  「見捨てようとしている」 と言います。
 
 ジェリーが 実の母親の不満を言うとき、
 
 同意すると  「けなしている」 と当たり、
 
 黙っていると  「支持してくれない」 と言われます。】
 
□ A.
 
  私がミランダなら、 ジェリーが望むようにして 平和を保つでしょう。
 
□ B.
 
  大声で怒鳴りつけます。
 
  彼のやり方に不満を言い、 仕返しの方法を探ります。
 
  我慢なんてしません。
 
□ C.
 
  共に座り、 彼の不当性について、 冷静かつ論理的に説明します。
 
  彼の矛盾が問題を起こしていると、 理解する能力はあるはずです。
 
□ D.
 
  「勝ち目のないゲーム」 であり、 言っている内容とは無関係です。
 
  彼を変えることは不可能です。
 
  これは 彼の問題であって、 私の問題ではないと 自分に言い聞かせ、
 
  個人的境界を守ることで、 自分を大事にしていかなければなりません。
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」 (星和書店)
 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 

私の要求が何より重要

2015年04月08日 19時40分41秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
○ 私の要求が何より重要
 
 これは ボーダーの人の自己愛的な要求です。
 
 彼らにとって良いことは、 他の全ての人にとっても良いのです。
 
 自分の要求と他者の要求を 区別することができません。
 
【 ex . ヴィクトリア
 
 ヴィクトリア (12才) は、 彼女の母親に会ったことがなく、
 
 父親のジムと暮らしています。
 
 ジムは高機能BPで、 ガールフレンドのサリーと同居しています。
 
 ヴィクトリアとサリーは 親密な関係ですが、
 
 サリーはジムと 結婚を望んでいませんでした。
 
 ジムは 結婚願望のある女性と出会い、 サリーと別れることにしました。
 
 新しい妻に ヴィクトリアの母親になってほしいと 思ったジムは、
 
 ヴィクトリアとサリーが会うことを 禁じました。
 
 ヴィクトリアは学校でうまくいかなくなり、
 
 ジムや継母と けんかするようになりました。
 
 サリーの心は荒んでしまいました。】
 
 あなたがサリーならどうしますか? 
 
□ A.
 
 ジムの決定を受け入れます。 彼は父親なのです。
 
□ B.
 
  ジムのような愚か者と 論じるつもりはありません。
 
  私はヴィクトリアに近づき、 学校の帰りがけなどに会えるでしょう。
 
  そうすれば ジムに対処するのを避けられるでしょう。
 
□ C.
 
  私がヴィクトリアにとって いかに大切か、 ジムに手紙を書きます。
 
  彼が理解すれば、 彼は気持ちを変えるでしょう。
 
□ D.
 
  私は 上記のC.をするでしょう。
 
  それでも彼が変わらなければ、
 
 ヴィクトリアに会う 法的な権利があるか、 相談できる弁護士を見つけるでしょう。
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」 (星和書店)
 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 

鬼ごっこ = あなたが鬼よ : 投影ゲーム

2015年04月07日 20時32分10秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
○ 投影ゲーム
 
 投影とは、 人が 自分の中に認めたくない (ネガティブな) ことを、
 
 他人がやったといって 非難することです。
 
 不快なものを 他人に投影することで -- 誰かに「鬼」という札を付けて -- 
 
 自分の気分をよくするものです。
 
 けれども苦痛は戻ってきます。
 
 従ってこのゲームは 何度も行なわれるのです。
 
 投影は、 誇張されたものかもしれませんし、 捏造かもしれません。
 
 投影は ボーダーラインの中核的な側面です。
 
 投影を認めることで、 ボーダーの人の感情を よりよく理解できる可能性があります。
 
 投影の内容は、 ボーダーの人が 分かっていながら受け入れられないものなのです。
 
【 ex. ジョージ
 
 ジョージはこの町で 1年半も仕事を探していますが、 ここではもう見つかりません。
 
 別の町で求職したいと 妻に言うと、 妻のシンディは わがままだと言います。
 
 シンディは 両親のいるこの町に 残りたいと望んでいます。
 
 引っ越し案を持ち出そうものなら、
 
 シンディは 自分の気持ちを全く考えていないと 怒るのです。】
 
□ A.
 
  シンディに引っ越しを迫ったら、 自分を利己的だと感じ、 恥すら感じるでしょう。
 
  ジョージは妻のため どんなことでもすべきです。
 
  自分だったら、 意見の不一致や妻の激怒に 耐えられません。
 
□ B.
 
  自己中心的で子供なのは シンディのほうです。
 
  妻が私を利己的だと言ったら 激怒するでしょう。
 
  シンディは大人になって 両親から離れるべきです。
 
□ C.
 
  ジョージが利己的だとは思いません。
 
  でも妻とコミュニケーションが 取れていないようです。
 
  経済的にも私生活の面でも、 引っ越しが 双方にとって良いという理由を、
 
  リストにして説明することもできます。
 
  ジョージが充分な給料を得られれば、 シンディは 頻繁に実家にも帰れるでしょう。
 
□ D.
 
  ジョージとシンディは、 価値観と目標を徹底的に考えて、
 
  解決策を考えるべきです。
 
  二人とも妥協が必要かもしれません。
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」 (星和書店)
 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 

一緒にいると : 対人行動パターン

2015年04月06日 20時18分40秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
※ アクション・ステップ12  BP/non-BPパターンを 明確化する
 
 以下の行動パターンは 予測できるもので、
 
 認知の歪みと、 DSM-Ⅳの9つの特徴から 派生しています。
 
 ボーダーの人の言動が どのようにあなたに影響しているか、
 
 あなたがどんな反応をしているか、 その反応が ボーダーの人にどう影響するか、
 
 ということを記します。
 
 次のエクササイズは 2つの目的があります。
 
 ボーダーの人がしかける 「ゲーム」 と、 あなたの反応を知らせます。
 
 各 「ゲーム」 の後に示す 例を読んで、 自分がその主人公だったらどう感じるか、
 
 自分に最も近いものを 選んでください。
 
 各例についての考察を 後述します。
 
○ すべてあなたが悪い
 
 絶え間のない非難は、
 
 他者に向かって行動化する ボーダーラインが生き残るための、 防衛機制です。
 
 自己感情をよくするために、 他人をこき下ろすボーダーの人にとって、
 
 些細なことというのは存在しないのです。
 
 ボーダーの人は 何かをしてくれと頼んでおいて、
 
 正にそれをしたという理由で 責めてきます。
 
 これもまた、 勝ち目のない状況です。
 
【 ex. ジョーン
 
 ガールフレンドのキャシーは、
 
 私の服のき方, しゃべり方, 食べ方, 私の家族, 万事について文句を言います。
 
 キャシーのこういうところは 好きでありませんが、 別れることなど想像できません。
 
 一緒に楽しい時を過ごしていますし、 愛しているのです。】
 
 ここで、 自分がジョーンであると 想像してください。
 
 自分が感じるであろうものに、 チェックを入れてください。
 
 各例についての考察を後述します。
 
□ A.
 
 ジョーンは キャシーの気持ちを尊重し、
 
 批判も愛の証として 受け入れようとすべきです。
 
□ B.
 
 そんな性悪女と 一緒にいるなど想像もできません。
 
□ C.
 
 キャシーが非論理的だということを、 優しく教えます。
 
 意見やしきたりがあるだけで、
 
  「正しい」 「間違っている」 ということはないと 説明します。
 
□ D.
 
 相手を踏みにじって、 自尊心を保つような人間関係に 留まることはできません。
 
 キャシーに カップルセラピーを受けさせるでしょう。
 
 自分が何故 こんな関係を続けているのかも 検討するでしょう。
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」 (星和書店)
 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 

心子と観た桜並木

2015年04月04日 09時03分49秒 | 心子、もろもろ
 
 今年も、 心子との想い出の 善福寺川の桜並木を観てきました (一昨日)。
 
 快い晴天で、 今年最後の桜を味わえました。
 
 前の記事に書いた 石神井川の桜も壮観ですが、
 
 善福寺川の桜は 様々な表情が観られます。
 
 桜の枝が 小径の上に覆いかぶさっていて、
 
 桜のドームの下を歩けるのが、 まずここの魅力です。
 
 
 
 
  
 また、 石神井川と違って 川の両岸に並木が植わっているので、
 
 より美観を呈しています。
 
 
 
 
  
 川沿いに公園があったり、 色々なポイントに桜があるため、
 
 多彩な風景が楽しめます。
 
 毎年観ても飽きないのですね。
 
 
  
 芝の緑や、 赤い花, 真っ青な空などとのコントラストも 綺麗ですね。
 
 
 
 
  
 快晴の青空に 桜の花びらが映えます。
 
 
  
 桜に飛行機。
 
 
  
 心子と行った花見の風情を改めて感じ入りました。
 

通勤途中の桜並木

2015年04月01日 22時43分52秒 | Weblog
 
 自転車で通勤のとき通る、 石神井川沿いの桜並木です。
 
 壮観なソメイヨシノを、 約2㎞にわたって満喫できます。  (^^)
 
 おととし引っ越し、 去年いまの職場になって、 恵まれました。