「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

介護福祉士国家試験・ 合格発表

2017年03月28日 21時16分16秒 | 介護帳
 
 本日14時、 ネット上で 介護福祉士試験国家試験の合格発表があり、
 
 幸いに受かっていました。 σ (^^;)
 
 自己採点では 125問中107問 (正解率85%) ですが、
 
 合格ラインは 125問中75問 (60%)、 合格率は72%でした。
 
 今回から制度が変わり、
 
 受験資格を得るために 実務者研修というものを 受けなければならなかったのですが、
 
 そのため受験のハードルが上がり、 受験者数が昨年までの半分になっていました。
 
 それがどう影響するか分かりませんでしたが、
 
 合格ラインは例年とほぼ同じ、 合格率は1割程度上がっています。
 
 受験者のレベルが高くなったために、 合格率が上がったのかもしれません。
 
 試験の難易度は 例年と同じ程度ではないか という感じなので、
 
 合格ラインに達する人の割合が 多くなったのではないかとも考えられます。
 
 受験者がこれまでより少なくなったので、
 
 合格者数は例年の6割程度で、 約5500人でした。
 
 合格者の内訳を見ると、 女性が7割。
 
 40才代が一番多くて 全体の約3割、 30代が2割余り、
 
 50代が16%くらいとなっています。
 
 60才以上は約3%のようです。
 
 これで日本の介護福祉士は 150万人になったそうです。
 
 現職介護職で 今回合格した人が多いはずなので、
 
 これで介護職員が増えたわけではありません。
 
 また 介護福祉士有資格者で働いていない人もいるので、
 
 介護職員不足はいまだ続きます。
 
 僕個人は 資格を得てどうなるかということですが、
 
 現在労働争議中でもあり、 それはまた別の話になります。
 

対人関係スキルの使用を妨げるもの (8)

2017年03月23日 21時30分13秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
(前の記事からの続き)
 
7.障害となりうる信念
 
 人を無力にさせる、 4つの 障害となる信念があります。
 
① 何かが必要だということは、 私がおかしいか 悪いということだ。
 
② 相手が怒ったりノーと言ったら、 私は耐えられない。
 
③ ノーと言ったり、 何かを求めるのは 自分のわがままだ。
 
④ 私がコントロールできるものはない。
 
 これらは、 望みを伝えたり、 限界を設定するのを妨げます。
 
 ひとつひとつ見てみましょう。
 
① 何かを必要とするのは 私が悪い
 
 誰もが 他の人から何かを必要としています。
 
 物事を必要とするのは、 恥ずかしいことでも間違ったことでもありません。
 
 より健康的なコーピング思考は、 「私には物事を望む権利がある」 です。
 
② ノーと言われるのは耐えられない
 
 怒りの拒絶を耳にするのは 苦しいものです。
 
 しかし最悪なのは、 望みを要求しないで、
 
 長期間にわたって 苦痛を受け入れることです。
 
 コーピング思考は、
 
 「相手が提供してくれなくても、 私には要求する権利がある」 です。
 
③ 求めたり拒むのは、 自分のわがままだ
 
 自分のニーズが考慮されないという、 幼いころの環境で、
 
 あなたは 求めることがわがままだと感じるかもしれません。
 
 しかし、 全ての人のニーズが妥当であり、 同等に重要なのです。
 
 個人としての生存は、 望むものを知り、 それを述べることにかかっています。
 
 コーピング思考は、 「要求することは正常で、 健康的なことである」です。
 
④ 私がコントロールできるものはない
 
 コントロールできるのは、 自分自身の行動です。
 
 受動的, 攻撃的な行動をすると、 相手は無視するか、 怒って抵抗してきます。
 
 アサーティブな行動をすると、 相手は傾聴し、 肯定的に反応してくれます。
 
 効果的なコーピング思考は、 「私は より有効な行動を選択できる」 です。
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より [星和書店の許可のうえ掲載]
 

対人関係スキルの使用を妨げるもの (7)

2017年03月22日 21時26分24秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
(前の記事からの続き)
 
6. 好ましくない関係
 
 相手が皆さんに 嫌悪させるやり方 (非難したり、 脅したり) をする場合、
 
 対人関係スキルを使うのは困難です。
 
 ベストな解決策は、 相手から離れることです。
 
 彼らが変わることはないでしょうし、 彼らの攻撃には対処できかねるでしょう。
 
 しかし 避けられない人たち (上司や家族など) だと、
 
 しなければならないことが2つあります。
 
 1つ目に、 自分自身を落ち着かせなければなりません。
 
 マインドフルな呼吸,賢明な心を用いてください。
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/65267681.html
 
 2つ目に、 過去の経験に基づいて、 相手がどう行動するか予測し、
 
 それに対処する 具体的な計画を 立てる必要があります。
 
(嫌悪的な落とし穴を切り抜けるには、 後述のアサーションを参照してください。)
 
(次の記事に続く)
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より [星和書店の許可のうえ掲載]
 

対人関係スキルの使用を妨げるもの (6)

2017年03月21日 20時29分13秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
(前の記事からの続き)
 
※ 練習8-8 リスクの評価 / リスクの計画
 
 「リスクの評価」 の、 「恐れ」 の項目には あなたの恐れを書いてください。
 
 「それを指示する証拠」 には、 その恐れが現実になる という証拠を書き、
 
 「それに対する証拠」 には、 破滅的状況が起こらない という証拠を
 
 書き出してください。
 
 それらを見直し、 壊滅的状況が起きる可能性を 予測してください。
 
【リスクの評価】
 
恐れ :
 
それを指示する証拠 :
 
それに反する証拠 :
 
それが起こる可能性の% :
 
 
 「リスクの計画」 では、 破滅的状況が実際に起きたことを 想像してください。
 
 それにどのように対処するか,
 
 助けとなる人, ベストな行動, 乗り切るためのスキルを 書いてください。
 
【リスクの計画】
 
恐れが現実になった場合、 スキルを使った対処計画
 
_____________________________________
 
_____________________________________
 
_____________________________________
 
 
 「リスクの評価」 「リスクの計画」 の コピーを取って、
 
 何度でも使えるようにしましょう。
 
(次の記事に続く)
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より [星和書店の許可のうえ掲載]
 

対人関係スキルの使用を妨げるもの (5)

2017年03月20日 21時53分21秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
(前の記事からの続き)
 
4. 自分のニーズを見極めることができない
 
 対人関係スキルは、 望むものが分かっていないと 役に立ちません。
 
 自分の要求を はっきり述べる手段が アサーションです。
 
5.恐れ
 
 何かを恐れていると、 対人関係スキルが姿を消してしまいます。
 
 壊滅的な 「こうだったら, ああだったらどうしよう」  という考えで一杯で、
 
 明確に考えられなくなるのです。
 
 壊滅的な思考は、 攻撃的, 嫌悪的, 回避的なやり方を 使わせることもあります。
 
 賢明な心の瞑想は、 マインドフルな呼吸と同様に 手助けをしてくれます。
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/65267681.html
 
 その他にできることは、 壊滅的な思考に直面することです。
 
 「リスクの評価」 と 「リスクの計画」 の ふたつのステップがあります。
 
(次の記事に続く)
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より [星和書店の許可のうえ掲載]
 

対人関係スキルの使用を妨げるもの (4)

2017年03月19日 19時43分05秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
(前の記事からの続き)
 
3. 圧倒されるような感情
 
 慎重な意図も、 怒っているときには 水の泡となってしまいます。
 
 特に 虐待的な家庭で育った人は、 怒りで解離性遁走の状態になり、
 
 別人のような言動をすることがあります。
 
 コントロールを失い始めている信号に 注意をしてください。
 
 典型的な信号を挙げます。
 
・ 暑くなる, 頬がほてる
 
・ 心臓がバクバクする
 
・ 息切れがする
 
・ 手, 腕, 額, 肩が緊張する
 
・ 話し方が早くなる, 声が大きくなる
 
・ 誰かをやり込めたり、 後ろめたい気持ちにさせたくなる
 
※ 練習8-7 警告的な感情と行動
 
 コントロールの喪失を知らせる 警告的な感情と行動を 書き出してください。
 
_____________________________________
 
_____________________________________
 
_____________________________________
 
 感情に圧倒されているのに気付いたら、
 
 マインドフルな呼吸のスキルを 使ってください。
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/65154357.html
 
 ゆっくりと、 横隔膜呼吸をし、 呼吸に全ての注意を向けましょう。
 
 それによって落ち着き、 圧倒される気持ちを 遮断するのに役立ちます。
 
(次の記事に続く)
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より [星和書店の許可のうえ掲載]
 

対人関係スキルの使用を妨げるもの (3)

2017年03月18日 22時33分04秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
(前の記事からの続き)
 
2. かつての習慣 -- 受動的な性質
 
 次の記録に、 自分の経験を 幾つか記入してください。
 
日付:
 
私の要求:
 
私の行動:
 
受動的なやり方:
 
結果:
 
 記録を付けたら、 前の記事の 「対立の記録」 と合わせて、
 
 次の質問をしてみましょう。
 
・ 嫌悪や受動的なやり方を起こすのは、 どんな要求や状況だろう? 
 
・ 頻繁に頼っているやり方は どれだろう? 
 
・ 望むものは、 嫌悪させるやり方や受動的なやり方で 得られているだろうか? 
 
・ これらのやり方で起こる 感情的な結果は何だろう? 
 
 あとで学ぶアサーションスキルは、
 
 嫌悪的・ 受動的反応の代わりとなる 有効な仕方です。
 
(次の記事に続く)
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より [星和書店の許可のうえ掲載]
 

対人関係スキルの使用を妨げるもの (2)

2017年03月17日 19時26分30秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
(前の記事からの続き)
 
4) 非難する
 
   相手が間違っており、 それを修正しなければいけないというものです。
 
5) けなす/中傷する
 
   ある要求や意見, 感情を持つことが愚かで、
 
   間違っていると相手に感じさせることです。
 
6) 罪悪感を持たせる
 
   相手が道徳的な失格者であり、
 
   要求は間違っているという メッセージを伝えます。
 
7) 脱線させる
 
   相手の話をやめ、 自分について話すことです。
 
8) 取り上げる
 
   相手の言動や要望に対する 罰として、 楽しみや協力を退けてしまうことです。
 
 あなたが 「嫌悪させるやり方」 を 用いたときのことを思い出してください。
 
 嫌悪行動を止める ベストの方法は、 それをじっくりと観察することです。
 
※ 練習8-6 対立の記録
 
 次の 「対立の記録」 に、 自分の経験を 幾つか記入してください。
 
日付:
 
私の要求:
 
私の行動:
 
嫌悪させるやり方:
 
結果:
 
(次の記事に続く)
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より [星和書店の許可のうえ掲載]
 

対人関係スキルの使用を妨げるもの (1)

2017年03月16日 21時48分31秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
 対人関係スキルに対する 障害のいくつかを紹介します。
 
1. かつての習慣 -- 攻撃的な性質
 
2. かつての習慣 -- 受動的な性質
 
3. 圧倒されるような感情
 
4. 自分のニーズを見極められない
 
5. 恐れ
 
6. 好ましくない関係
 
7. 障害となる信念
 
 これらをひとつずつ見ていきます。
 
1. かつての習慣 -- 攻撃的な性質
 
 問題の解決方法は、 生まれ育った環境で 身につけてきたかもしれません。
 
 心理的圧力を利用して 人に影響を及ぼすテクニックは、
 
 「嫌悪させるやり方」 と呼ばれます。
 
 それら8つを紹介します。
 
1) 軽視する
 
   相手の要求や感情が妥当でなく、 正当性がないというものです。
 
2) 退く/見捨てる
 
   「私の望むことをするか、 さもなければ別れる」
 
   見捨てられる恐れは強力なため、
 
   多くの人はそれを避けるため 多くを諦めます。
 
3) 脅す
 
   「私の望むことをするか、 さもなければ傷つけてやる」
 
   典型的な脅しは、 怒るか、 相手の人生を惨めにするというものです。
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より [星和書店の許可のうえ掲載]
 
(次の記事に続く)
 

対人的価値観を見極める

2017年03月13日 22時52分53秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
※ 練習 8-5 自分の対人的価値観を見極める
 
 自尊心を損なわせる 対人関係の行動を いくつか挙げてください。
 
 感情的なダメージを 与えるものを含めましょう。
 
 すべきだったのにしなかったことも 書き留めましょう。
 
【例】 私は誰かに批判されるや否や 怒りだした。
 
 _____________________________________
 
 今度は、 他の人は どのように扱われるべきかという、
 
 あなたの価値観を書いてください。
 
 これらは、 関係の中の権利についての、 あなたのルールです。
 
【例】 愛する人が 傷ついているのを知るのは、 私にとって大事なことだ。
 
 _____________________________________
 
 ふたつのリストを比べ、
 
 自分の価値観に反する 対人関係スキルを用いているかどうかを 評価してください。
 
 最も軽視しているのは、 どの価値でしょうか? 
 
 自分の価値観に反しているとき、 どのような影響があるでしょう? 
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より [星和書店の許可のうえ掲載]
 

対人関係スキルの構築

2017年03月12日 20時29分27秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
 対人関係のパターンを変えるのは 難しいですが、 重要なことです。
 
 対人関係の対応には努力を要します。
 
 つまずいて、 怒ったり、 退くことがあっても構いません。
 
 対人関係スキルを練習することで、 以下の結果が得られます。
 
・ 人に対応する上で、 効果的になれる。
 
・ 自分のニーズを満たす能力が 向上する。
 
・ 関係を損なわずに、 対立の交渉ができる。
 
・ 自尊心が強化される。
 
◎ 主要な対人関係スキル
 
 中核的な対人関係スキルは6つあります。
 
1. 自分の望んでいるものを知る
 
 注意を払い、 心の中で、 感じていることを表現する 方法を見つけることです。
 
2. 関係を守る形で、 望むものを要求する。
 
 要求を、 攻撃的でない言葉にし、 行動の変化を求めることです。
 
3. 対立する欲求の交渉をする。
 
 どちらが勝ちも負けもせず、 責任ある関わりによって始まります。
 
 各人の要求が 妥当であることを前提とし、 妥協する意思を促します。
 
4. 情報を得る。
 
 相手の要求, 恐れ, 希望などに気付くことです。
 
 それには次の障害があります。
 
 ① 相手の望みが 分かっていると思い込む。
 
 ② 自分の恐れ, 要求, 感情を 相手に投影する。
 
 ③ 詮索していると思われるのを 恐れる。
 
 ④ 最悪の答を聞くのを恐れる。
 
 ⑤ どのように尋ねたらよいか、 分からない。
 
5. 関係を守る形でノーと言う。
 
 「ノー」 には 3つの言い方があります。
 
 ① 弱々しく無力なスタイル
 
 ② 攻撃的なスタイル
 
 ③ 自分がすることとしないことに 厳格な境界を設定し、
 
   相手の要求の妥当性を尊重する、 アサーティブなスタイル
 
 ①と②は、 どちらかがコントロールされ、 怒りを感じるため、
 
 関係を台無しにします。
 
6. 自分の価値観に沿って 行動する。
 
 受動的, 攻撃的なことは、 自分と人の双方の 自尊心を損なわせます。
 
 自分が人にどう対応したいか を自問することは、 対人関係を築く上で重要です。
 
 自分の価値観に従って行動するのも、 重要なことです。
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より [星和書店の許可のうえ掲載]
 

「私の欲求と私の義務」 の割合

2017年03月11日 20時01分20秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
 どの関係も、 したいことをすることと、 相手のためにすることの、
 
 微妙なバランスが必要となります。
 
 自分の望みだけをしていたら、 すぐに怒りを買います。
 
 相手のためばかりに傾けば、 その関係はつまらなく、 義務となってしまいます。
 
※ 練習8-4 「すべきこと」
 
 あなたの信念や感情を表すものに、 印を付けてください。
 
□ 自分の要求を無視しても、 求められたものを与えるよう 努力すべきである。
 
□ 苦しい人を助けるのに必要なら、 何でもすべきである。
 
□ 常に思いやりと理解を 持つべきである。
 
□ 相手が与えたくないなら、 それを求めてはいけない。
 
□ 人々と行動を共にするには、 自分の感情や要求を 抑えるべきである。
 
□ 人に 「ノー」 と言うべきではない。 失礼である。
 
□ 自分の感情を表現して 誰かが気分を害するなら、 そうすべきではない。
 
□ 人の要求に対応すべきである。 彼らの要求が最優先される。
 
□ 誰も傷つけたり、 誰の気にも触るべきでない。
 
□ 人々の期待を 裏切らないようにすべきである。
 
 
 印が多いほど、  自分の要求を否定する 可能性が高くなります。
 
 それによって 自分の能力が抑圧されるなら、
 
 その関係は無気力に行き着くでしょう。
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より [星和書店の許可のうえ掲載]
 

「私の欲求と彼らの欲求」 の割合

2017年03月07日 22時31分54秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
 二人以上の人が 必要なものを得ようとするとき、
 
 双方が同じものを 必要としている場合は楽です。
 
 しかし 異なるものを必要とするとき、
 
 或いは 一方が与えたくないものを 他方が必要とするとき、 トラブルが生じます。
 
 人間関係を円滑にするには、 次のことができなくてはなりません。
 
・ 自分の望むものを知り、 それを言うこと。
 
・ 相手の望むものに気付くこと。
 
・ 自分が必要なものの幾らかを 得られるように交渉, または妥協すること。
 
・ 相手が必要なもののうち、 可能な分を与えること。
 
 「自分の欲求と彼らの欲求」 の割合の バランスが大切です。
 
 アサーションのスキルを使って、 対立の交渉をすることが必要です。
 
※ 練習 「私の欲求と彼らの欲求」
 
 「私の欲求と彼らの欲求」 の 割合を評価します。
 
 評価したい関係を選んでください。
 
 「私の欲求」 の欄には、 あなたが必要とするものを 書いてください。
 
 「結果」 の欄には、 その要求がどの程度満たされたかを評価しましょう。
 
 「彼らの欲求」 「結果」 の欄は、 相手についての 同じ評価をしてください。
 
「私の欲求」
 
「結果」
 
「彼らの欲求」
 
「結果」
 
 一方の要求が より満たされているでしょうか? 
 
 満たされない要求には どのように対処していますか? 
 
 それらは 非難や退いたりすることの 原因になっていますか? 
 
 これらを幾つかの関係で 評価してみましょう。
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より [星和書店の許可のうえ掲載]
 

自分のスタイルを見極める

2017年03月06日 20時44分01秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
※ 練習8-2 自分のスタイルを見極める
 
 あなたの典型的な行動を 反映するものに、 チェックを入れてください。
 
□ 自分が気に入らなくても同調する。
 
□ 不快が伴っても、 人に正しいことをさせる。
 
□ 人が何をしても、 何を言っても、 愛想よくおおらかでいようとする。
 
□ そうすべきときは、 遠慮なく文句を言う。
 
□ 自分のニーズが分からなくなっても、 人の要求や感情に敏感であろうとする。
 
□ 自分の望むものを知っていて、 怒りを伴うとしても、 それを強く要求する。
 
□ 対立するとき、 譲歩して相手のやり方に従う。
 
□ 人が適切・ 正当なことをしないとき、 そのままにしておかない。
 
□ 気分を害することを言うより、 その関係から身を引く。            
 
□ 人の勝手さや愚かさを、 そのままにできない。
 
  彼が理解するまで 気付かせようとする。
 
□ 人をあるがままにさせて、 構わないでおく。
 
□ 自分の要求を無視されたり、 無駄なことを強いられると、 イライラする。
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より [星和書店の許可のうえ掲載]
 

受動的行動と攻撃的行動

2017年03月05日 18時59分20秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
 これらの対人関係パターンは、 人間関係に大きな影響を及ぼします。
 
 受動的行動は、 相手に同調することで、 安全なように見えます。
 
 しかし長期的に見ると、 人に屈し、 自分のニーズを放棄するとき、
 
 フラストレーションと憤慨が生じます。
 
 最終的には、 関係が苦痛になり、
 
 怒りを爆発させるか、 抑うつに陥るか、 逃げだすことになります。
 
 攻撃的行動も関係を破壊します。
 
 攻撃的な対人関係は、 ふたつのことから生じています。
 
 ひとつめは、 物事がどうあるべきかの 強い感覚です。
 
 正しい行動と 間違った行動が はっきりしています。
 
 正しいと感じることを侵害されると、 相手を罰したいと感じるかもしれません。
 
 ふたつめは、 相手をコントロールしたいという要求です。
 
 物事は ある一定の形で起こらなければならず、 一定の結果を期待しているのです。
 
 正しいと感じる通りにならないと、 怒りが煮えたぎり始めます。
 
 相手をコントロールしようとして、 プレッシャーをかけるかもしれません。
 
 受動性と攻撃性は、 どちらも人間関係を壊してしまいます。
 
 アサーションのスキルは、 この中間の方法です。
 
 対人関係で必要なものを求め、 限界を設定し、
 
 対立の交渉をする手段を 与えてくれます。
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より [星和書店の許可のうえ掲載]