「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

介護福祉士試験

2017年01月31日 22時48分34秒 | 介護帳
 
 一昨日、 介護福祉士の国家試験を受けてきました。
 
 これだけの正式な試験は 大学受験以来ですが、
 
 何とか無事に終えることができました。
 
 民間の解答速報のサイトで 答合わせをしてみると、
 
 125問中19問まちがえていましたが、 約85%の出来です。
 
 (サイトによって 答が違うところもありました。)
 
 合格の目安は約60%なので、 どうにか大丈夫ではないかと思うのですが。
 
 でもケアレスミスや 考えすぎの間違いが結構あって、 悔しい思いです。
 
 特に、 随分 身につけたつもりだった分野の問題で、 ミスがあったのが残念です。
 
 半月前に、 去年の過去問題をやってみたときも 85%でした。
 
 それから身につけたことも 少なくないので、
 
 やはりケアレスミスなどが 多かったのだと思います。
 
 それにしても この年になってからの受験勉強は、 なかなか厄介なものでした。
 
 とにかく 記憶力が格段に落ちているので、
 
 同じことを何回もやらないと 覚えられませんでした。
 
 大学入試とは 難易度も科目数・ 出題範囲も 比べ物になりませんけれど。
 
 また、 大学受験のときと比べると、 仕事は元より、
 
 家事や雑用も 自分でやらなければならないため、
 
 勉強の時間が 大幅に取れなくなりますね。
 
 大学の受験勉強は、 食事も上げ膳据え膳で、
 
 勉強だけしていれば良かったわけですから。
 
 今になって 親のありがたみを感じました。
 
 発表は3月末になります。
 
 ネットで合格発表を見るのも、 隔世の感がありますね。
 

感情の曝露 (6)

2017年01月24日 19時48分34秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
【例】 感情の曝露に対する マインドフルネスを用いる
 
 B夫さんは元妻と、 1週間交替で子供を育てていました。
 
 元妻と接触するたび 不愉快なことを言われ、
 
 何日も怒りを抱えたまま、 仕返しを考えていました。
 
 B夫さんは マインドフルになる練習を試み、
 
 元妻とは無関係の 現在の感情に焦点を当てました。
 
 驚いたことに彼は、 怒りより悲しみを 頻繁に感じていたのです。
 
 悲しみを観察すると、 お腹や肩に 重苦しい感覚を認識しました。
 
 自分はダメな父親だ, 人生を台無しにしてしまった、 などの価値判断が生じました。
 
 彼はこれらの思考を、 走り過ぎる列車だと想像して、 受け流しました。
 
 B夫さんは 悲しみと争いませんでした。
 
 悲しみを感じる権利を 自分に与えました。
 
 悲しみが 波のように盛り上がっては 鎮まるのを見ていました。
 
 彼はマインドフルな呼吸によって、 落ち着けるようになりました。
 
 感情の曝露の練習で、 B夫さんは 元妻への感情に取り組みました。
 
 彼は胸と首に 不穏な圧迫感を感じました。
 
 その怒りを言葉で表現しました。
 
 堅くて、 鋭い感じで、 深い嫌悪感を急増させました。
 
 無力感もありました。
 
 それは絶望感のようでもありました。
 
 物事が決して良くなることがない という感覚でした。
 
 B夫さんは 絶望感を遮断したい 衝動に気付きました。
 
 努めて感情を観察し続け、
 
 感情に捕らわれることなく、 感じたことに注意を当て続けました。
 
 絶望感を行動にしたい 衝動にも気付きました。
 
 彼は元妻に電話して 怒鳴りたい気になりました。
 
 そして、 車に乗って木に衝突する イメージが浮かびました。
 
 元妻は悪魔だ, 人生を目茶苦茶にされた、 などの価値判断が生じました。
 
 彼は努力して、 ひとつひとつの思考を列車に乗せて、 受け流しました。
 
 驚くことに、 絶望感は薄れ始めていったのです。
 
 後悔に近い感覚にまで 和らいでいきました。
 
 B夫さんは呼吸に焦点を戻し、 暗い落ち着きのようなものを感じました。
 
 素晴らしい感覚ではありませんが、 まだ我慢できるものでした。
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より
 [星和書店の許可のうえ掲載]
 

感情の曝露 (5)

2017年01月23日 19時13分56秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
 感情の曝露は、 最初は短時間だけ行ないましょう。
 
 慣れてくると、 長時間の感情の曝露に 耐えることができるでしょう。
 
 必ず最後は マインドフルな呼吸で終えてください。
 
 感情の曝露のための 主なステップは、 次のようなものです。
 
・ 呼吸に集中する
 
・ 身体の中の感覚に注意する
 
・ 感情を認識し、 それを表現する
 
・ 感情が高まっているか、 鎮まっているかに注意し、 それを波のように考える
 
・ 感情の変化が少しでもあれば、 それを表現する
 
・ 感情を遮断したい 要求に注意しながら、 観察を続ける
 
・ 感情を行動化したい 衝動に気付いても、 行動せず観察を続ける
 
・ 価値判断に気付き、 それを手放す
 
・ 数分間のマインドフルな呼吸で終える
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より
 [星和書店の許可のうえ掲載]
 

感情の曝露 (4)

2017年01月21日 20時59分01秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
※ 練習7-2 感情の曝露
 
● 指示
 
 3~4回、 深呼吸をしてください。
 
 息を喉で感じ、 それが肺を満たし、 横隔膜を広げるのを感じましょう。
 
 お腹と胸で どう感じるかに注意しましょう。
 
 (数秒間、 時間を置いてください。)
 
 次に、 感情的にどう感じるか、
 
 その感覚が得られるまで、 注意を向け続けてください。
 
 それに名前をつけてください。
 
 その感情の強さに注意し、 強度を表す言葉を見つけましょう。
 
 その感情が高まっているか、 鎮まっているかに注意しましょう。
 
 その感情が波だとしたら、 あなたは波のどこにいますか? 
 
 最先端で上昇し、 波頭から向こう側に落ちるところですか? 
 
(数秒間、 時間を置いてください。)
 
 今度は 感情の変化に注意してください。
 
 何か他の感情が 入り込み始めていますか? 
 
 新しい感情を 心の中で表現してください。
 
 感情の性質や強度の、 僅かな変化を表す 言葉を探してください。
 
(数秒間、 時間を置いてください。)
 
 感情を追いやろうとする欲求に 気付くかもしれません。
 
 それは普通のことですが、 感情を観察し続けてください。
 
 感じていることを表現し続け、 どんな変化にも 注意し続けてください。
 
 感情を行動に移さない、 つまり爆発させたり、 避けたりせず、
 
 自分を傷つけないことが どんなものなのかを感じましょう。
 
 行動せずに、 ただその感情を認識しましょう。
 
 この感情も、 去っていく波であることを 思い出しましょう。
 
 再び平穏の時期を感じるでしょう。
 
 その波を見つめ、 ゆっくりと通過させましょう。
 
 自分や人に対して 価値判断が生じたら、 それを認識し、 手放しましょう。
 
 その感情に価値判断が生じても、 認識し、 手放しましょう。
 
 感情を受け入れようとしてください。
 
 感情が変化したら、 そうさせて、 感じ方を表現し続けてください。
 
 感情が変化するか、 消えるまで観察し続けましょう。
 
(数秒間、 時間を置いてください。)
 
 数分間のマインドフルな呼吸で 練習を終えてください。
 
 ひとつひとつの呼吸の経験に 焦点を当て続けましょう。
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より
 [星和書店の許可のうえ掲載]
 

感情の曝露 (3)

2017年01月15日 20時04分32秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
(前の記事からの続き)
 
 自分の 「感情の記録」 を振り返って、 2つのことに注意を払ってください。
 
 まず、 繰り返し現れる感情を 確認してください。
 
 次に、 コーピング方法 ないし遮断方法が何か、
 
 そして その結果に注意してください。
 
 それらは有効ですか? 
 
 あなたの気分はよくなりましたか、 それとも悪化しましたか? 
 
 繰り返し現れる感情、 或いは、 より苦痛を生んでしまう方法と 結びつく感情は、
 
 感情の曝露を必要とします。
 
 なぜなら、 回避的な方法を使わず、
 
 それらに直面し、 それらを感じる練習が 必要だからです。
 
 それらの遮断方法は、 役に立たず、 さらにトラブルに陥らせます。
 
 D子さんは、 拒否感に対処するために 自分がしたこと (攻撃,批判,拒否) が、
 
 さらに感情を 悪化させたことに気付きました。
 
 彼女は 罪悪感と自己嫌悪を 抱く結果となり、
 
 家族からも さらに遠ざかってしまいます。
 
 D子さんには、 感情と共に存在する方法,
 
 回避せずに それらを観察する方法を 学ぶ必要がありました。
 
 感情の曝露は、 大いに重要なスキルなのです。
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より
 [星和書店の許可のうえ掲載]
 

感情の曝露 (2)

2017年01月14日 19時14分53秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
(前の記事からの続き)
 
 前の記事を参考にして、  「感情の記録」 に書き込んでください。
 
【感情の記録】
 
日付 : 
 
でき事: 
 
感情 : 
 
コーピング反応 ないし遮断反応: 
 
 
日付 : 
 
でき事: 
 
感情 : 
 
コーピング反応 ないし遮断反応: 
 
 
日付 : 
 
でき事: 
 
感情 : 
 
コーピング反応 ないし遮断反応: 
 
 
日付 : 
 
でき事: 
 
感情 : 
 
コーピング反応 ないし遮断反応: 
 
 
日付 : 
 
でき事: 
 
感情 : 
 
コーピング反応 ないし遮断反応: 
 
(次の記事に続く)
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より
 [星和書店の許可のうえ掲載]
 

感情の曝露 (1)

2017年01月12日 19時37分46秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
 感情に直面するのは、 弁証法的行動療法の主要な目標です。
 
 感情の曝露は、 感情を受け入れ、 それほど恐れなくなるのを 助けてくれます。
 
 まず、 「感情の記録」 をつけ始め、
 
 具体的な感情的でき事と、 それらの対処法を より認識できるようにします。
 
 これから1週間、 下記の 「感情の記録」 に記録してください。
 
 「でき事」 の欄には、 感情を引き起こした きっかけを書き込んでください。
 
 きっかけとなるでき事は、 人の言葉や行為など 外的なものや、
 
 思考, 記憶, 別の感情など 内的なものもあります。
 
 「感情」 の欄には、 感情を要約した言葉を書いてください。
 
 「コーピング反応 ないし遮断反応」 の欄には、
 
 その感情を追い払おうとして 行なったことを書いてください。
 
《例》
 
 怒りと拒否感に悩まされていた D子さんは、
 
 クリスマスの1週間前に  「感情の記録」 をつけました。
 
 離婚した彼女の両親は、 彼女を招待しませんでした。
 
【感情の記録】 (例)
 
日付 : 12/18
 
でき事: 弟が電話で、 私がクリスマスに 父の所へ行くか知りたがった。
 
    でも私は呼ばれていなかった。
 
感情 : 傷心, 拒否, 怒り
 
コーピング反応 ないし遮断反応: 
 
     放っておいてほしくて 「行かない」 と言い、 話題を変えた。
 
     彼が愚かで、 まだ家族の一員になろうとしている と批判した。
 
     父が彼を好きではないことを 彼に告げた。
 
 
日付 : 12/18
 
でき事: 弟に言った。
 
感情 : 罪悪感
 
コーピング反応 ないし遮断反応: 
 
     それを怒りに変えた。
 
     父にメールし、 私を招待しないなんて 愚か者だと伝えた。
 
 
日付 : 12/19
 
でき事: 母に電話したが、 母は忙しくて話せなかった。
 
感情 : 拒否, 怒り
 
コーピング反応 ないし遮断反応: 
 
     彼女はなんて最低な母親だろう。                     
 
     「忙しい中で わざわざ私に電話しなくてもいい」  とメールした。
 
 
日付 : 12/20
 
でき事: おもちゃ屋に綺麗なお城があった。
 
     昔もらった、 くだらない形だけの クリスマスプレゼントを思い出した。
 
感情 : 拒否, 悲しみ
 
コーピング反応 ないし遮断反応: 
 
     アイスクリームを買い、 
 
     “馬鹿げた蟻たち”が クリスマスの奴隷となって 走り回っているのを見た。
 
 
日付 : 12/21
 
でき事: 父に 皮のブリーフケースを買った。
 
感情 : 怒り, 罪悪感
 
コーピング反応 ないし遮断反応: 
 
     彼がそれを開けて、 私を招待しなかったことを 後悔するのを期待した。
 
     「素晴らしいお父さんでいてくれて ありがとう」  と書き、 
 
     メールについて謝罪する 嘘のメモを書いた。
 
(次の記事に続く)
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より
 [星和書店の許可のうえ掲載]
 

価値判断せずに、 自分の感情にマインドフルになる (2)

2017年01月10日 20時27分02秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
 価値判断せずに感情を観察するための、 主要なステップは次の通りです。
 
・ 呼吸に集中する。
 
・ 感情に集中する。(現在の感情, 過去の感情)
 
・ 感情に関連した 身体感覚に注意する。
 
・ その感情を見つめる。
 
・ 価値判断に注意し、 それを手放す。  ex. 小川に浮かぶ木の葉
 
・ 感情を観察する。(感情は海の波のよう)
 
・ 自分には 自分の感情を感じる権利がある。
 
・ 価値判断に気付き、 それらを手放し続ける。
 
・ 3分間のマインドフルな呼吸で終える。
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より
 [星和書店の許可のうえ掲載]