「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

ヒョウモンチョウのさなぎが 羽化した! (2)

2014年10月31日 20時36分14秒 | Weblog
 
(前の記事からの続き)

 羽化したヒョウモンチョウが、

 1時間後くらいに 真っ赤の血のような液を 排出しました。

 これは蛹液というもので、 知らないとびっくりしますね。

 蝶になると 蜜を吸うようになるため、 幼虫の時の消化管が不必要になり、

 それが溶かされて 赤い液として排出されるのだそうです。



 それからしばし、 ぱたぱたと羽根を羽ばたかせ、 虫かごの中を動き始めました。



 そして羽根を広げましたが、 やはり左の羽根の先が 伸びきっていません。

 裏から見ると、 向かって右の内側の羽根が めくれてしまっています。

 触覚も片方が丸まった状態で 伸びていません。





 羽化して、 羽根に体液が浸透するのが うまくいかず、

 羽根がしっかり広がらないことがあるのは 知っていました。

 自然の厳しさですね。

 また、 足も4本しか見えず、

 昆虫は足が6本なので、 これも羽化の失敗なのかと思いました。

 ところが調べてみると、

 蝶の仲間には 2本の足が退化して 4本足の種類が結構あるそうです。

 これは正常でした。

(次の記事に続く)
 

ヒョウモンチョウのさなぎが 羽化した! (1)

2014年10月26日 22時30分29秒 | Weblog
 
 19日の記事に書いた ヒョウモンチョウのさなぎが、 今日 羽化しました!

 さなぎになってから 約10日が経ち、 羽化は明け方が多いというので、

 2~3日前から気を付けていました。

 羽化する前に さなぎが黒くなるということを読んでおり、

 夕べまさに黒くなってきたため、 今日あたりかと予想していたところです。

 早めに目覚ましをかけていたところ、

 5時ごろ 丁度さなぎが もごもご動いていました。

 いよいよかと思い、 そのまま起きて、 新聞を見ながら観察していました。

 休みの日で本当によかったです。  (^^)

 7時ごろ、 さなぎの一部が赤くなってきました。

 ついに来た!

 カメラを片手に見ていると、 みるみる 赤い部分が大きくなり、

 あれよあれよと言う間に 蝶が出てきました。

 羽化には2時間くらいかかるのかと 思っていたのですが、

 わずか2分間くらいの出来事でした。

 凄い凄い! と驚いているうちに、 あっというまに羽化してしまったのです

 以下がその写真です。


 赤い部分が見えてきました。

 これが羽の色だったのですね。





 さなぎの殻が割れて 頭が見えました。

 続いて、 みるみる体と羽根が出てきます。













 完全に殻から抜け出ました。

 小さい羽根が だんだん大きくなっていきます。

 この写真では分かりにくいですが、 左の羽根が伸びきっていません。







(次の記事に続く)
 

「私は魔法使いに会いました。」 について

2014年10月22日 20時29分38秒 | 心理
 
(前の記事からの続き)

 このカウンセラー養成講座の課題には、 ひとつの条件がありました。

 何らかの形でハッピーエンドにする、 ということです。

 ハッピーエンドにするためには、 自分の中にカウンセラーを想像し、

 カウンセラーを育まなければならないからだそうです。

 そうすることによって、 自分の中にある 何か大切なものを

 引き出すことになるのではないかと、 感じた課題でした。


 ところでこの課題では、 僕は冒頭から順に 文章を書き進んでいきました。

 書きながら考えが広がり 変化していきました。

 結末は、 最初 自分でも想像しなかったものでした。

 従来 僕がシナリオ (マンガ原作やドラマなど) を書く際は、

 結末・クライマックスから 先に作っていました。

 それが一番描きたいこと, 伝えたいことであるわけです。

 そのクライマックスへ持っていくために、 話を逆算して構成していきます。

 それはシナリオ作法 (さくほう) の ひとつの王道です。

 構成から完成までは、 何十回となく書き直します。

 僕のシナリオは 構成がしっかりし、説得力があるというのが定評でしたが、

 一方で、 計算されすぎていると言われたこともありました。

 ところが この魔法使いの話では、 それと正反対の作り方で、

 先がどうなるか分からないまま、 結末も見えず書いていきました。

 しかも、 パソコンで清書をする際に、 ほとんど修正をしませんでした。

 推敲・加筆を積み重ねるのが 自分の書き方でしたが、 それに縛られないやり方でも、

 自由な発想で 活き活きしたものができるのだなと 思いました。

 (言うまでもなく、 ごくごく短い話だから できることなわけですが。

 また、 昔に1度だけ描いた 童話のアイデアも使いました。)

 専らシリアスなものばかり 書いていた僕ですが、

 書くことをやめた今でも、 こんなものが書けるんだと 思った次第です。
 

「私は魔法使いに会いました。」

2014年10月21日 20時18分31秒 | 心理
 
 昨日と同じ カウンセラー養成講座のセッションで、 もうひとつの課題がありました。

 「私は魔法使いに会いました。 3つの願い事を 叶えてくれると言いました。」

 という書き出しに続けて、 物語を書くものです。

 下記が、 僕が書いたものです。

                   *

 「私は魔法使いに会いました。 3つの願い事を 叶えてくれると言いました。」

 私は願い事を考えました。

 私は人生の夢を 叶えられていませんでした。

 2つの願い事が すぐ思いつきました。

 ひとつ目は、 人生の時計を戻してほしい。

 夢を目指して歩んでいた あの頃まで。

 ふたつ目は、 芸術的な一流の才能を 与えてほしい。

 3つ目は……、 少し考えて思い浮かびました。

 人の気持ちを理解し、 優しくできる 強い心を持ちたい。

 初めのふたつは、 私が元々 人生に求めていたことを 叶えるためのものです。

 3つ目は、 挫折した今の自分だから、 欲しいと思ったものだと気付きます。

 どんな願い事をするかによって、 今の自分が分かります。

 今までの人生がどうだったか。

 何を失い、 何を得てきたのかが。

 私は 魔法使いに尋ねました。

 「あなたは私を試しているんですか?

 どうして 願い事を叶えるなんて言うんですか?

 あなたは誰?」

 「私は誰でもないよ。

 私は、 ただの鏡だよ」

 魔法使いの姿は、 私の姿に変わっていきました。

 そこには、 ちょっと疲れた 私の姿がありました。

 鏡の中の私は、 私の願いを 叶えてくれるのでしょうか? 

 3つの願い事のうち、 初めのふたつは 私には叶えられません。

 でも、 3つ目の願いは、 自分でも叶えられるのではないかと思いました。

 鏡の中の私は、 静かに微笑んでいました。
 

「私はかつて小さな幼虫でした。」

2014年10月20日 20時32分17秒 | 心理
 
 僕が通っている 「カウンセラー養成講座」 で、

 今 「カウンセリング概論」 という講座を受けています。

 そのセッションで、

 自分を探るひとつの方法として 物語を書くという課題がありました。

 書き出しだけが決まっている 文章があり、

 それに続けて 物語を短時間に書くというものです。

 物語ることによって 何かに気付いたり、 自分をつかむのが目的だそうです。

 書き出しの文章は、 「私はかつて小さな幼虫でした。」 というものでした。

 主人公の 「私」 には、 自ずと自分自身が反映されます。

 その課題で、 昨日の日記の さなぎのことを書きました。

 以下のような物語です。

                   *

 「私はかつて小さな幼虫でした。」

 私は もごもご蠢いていました。

 私は 黒い毛が一杯生えた 毛虫でした。

 人は 私をみると嫌がります。

 私は これからどうするんだろう?  どうなるんだろう? 

 私は何故か、 ある家の方へ這っていきました。

 私は玄関のドアに 辿り着きました。

 家のおじさんが 私を見つけて、 気持ち悪いと思いました。

 朝出かける時だったから 忙しかったのか、 触りたくもなかったのか、

 おじさんは 私をそのまま放っておきました。

 やがて、 私は さなぎになることを知りました。

 私はドアにへばり付いて さなぎになりました。

 黒いさなぎでした。

 おじさんは さなぎになった私を見ました。

 黒い体に、 小さな金色の斑点が 並んでいます。

 毛虫の私を 気味悪がったおじさんは、

 金色に光る斑点を きれいだと思ってくれました。

 そして、 私が羽化するまで、 私を玄関に付けたままにしようと 思いました。

 私は いつ羽化するでしょう。

 きれいな蝶になるのでしょうか?

 見た目の悪い 蛾になるのでしょうか? 

 私にも分かりません。

 でも、 私はどっちでもいいと 思うようになりました。

 そして、 家のおじさんも、

 私がどんな姿で 出てくるとしても、

 飛び立つまでそのままにして、 見守っていようと思ってくれました。
 

玄関にさなぎが

2014年10月19日 20時53分36秒 | Weblog
 
 先日、 家の玄関ドアに 毛虫が這ってきました。

 黒い毛が一杯生えていて、 あまり気持ちのいいものではありません。

 すると1~2日後、 毛虫はさなぎになって ドアに張りついていました。

 美しいとは言えない黒い体に、 金色の斑点が並んでいて、

 その部分は とてもきれいに見えました。

(写真では斑点は銀色にも)





 このさなぎが 蝶になるのか、 蛾が出てくるのかは分かりません。

 でも、 羽化するまで このままにしておこうと思いました。

 蛾は好みではありませんが、 それでも構いません。

 どんな姿でも、 どんな人間でも、

 きっと小さく輝く きれいなものを持っているだろうから。

 何故か、 そんな気持ちになったのでした。
 

 なお ネットで調べてみると、

 さなぎはどうやら ヒョウモンチョウという蝶のようです。

 豹のような 斑点模様がある蝶です。

 この時期だと、 10日~2週間で羽化すると 書いてあります。

 羽化は明け方のことが多く、 このままだと見逃すでしょうから、

 虫かごに入れてみることにしました。

 上下を同じ向きにして、

 少量のボンドで 虫かごに付けておくのは 構わないそうです。

 羽化した蝶が見られるかどうか、 ひとつの楽しみができました。