「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

血尿が出た

2010年10月31日 21時15分21秒 | Weblog
 
 昨年から時々 血尿が出ていました。

 前の施設で 働き始めた時からで、そこは 肉体的にも精神的にも

 非常にきつい職場だったため、 そのせいだろうと思っていました。

 でもある日を堺に 血尿はぴたりと止まってしまいました。

 その後、 また 1~2ヶ月に1回ぐらい 血尿が見られるようになり、

 その頻度が 次第に多くなってきて、

 9月には 2~3日に1回 出るような感じになっていたのです。

 茶色っぽい血尿の場合もあるし、

 鮮血を溶かしたような 綺麗な薄い赤の 場合もあります。

 血尿の原因は色々あって、

 腫瘍, 結石, 感染症, 腎疾患, 外傷, 血管異常などが 考えられるようです。

 中でも恐いのは がんですね。

 近くの診療所で 健診の時に相談すると、

 泌尿器科の病気だろうということで、 総合病院に紹介状を書いてくれました。

 ところが その日から何故か 血尿がぴたりと止まり、

 代わりに 排尿の勢いが悪くなって、 残尿感が残るようになりました。

 忙しくてしばらく病院にいけず、 そんな状態が続いていました。

 仕事が一段落して、 総合病院へ行くつもりの前日、

 診療所へ 健診の結果を 聞きに行くと共に、 予備知識を仕入れに行きました。

 尿蛋白と尿潜血が見られるので、

 総合病院でエコーを撮ってもらうように とのことです。

 ところが その翌日、 トイレで びゅっと勢い良く 尿が出て、

 便器を見ると、 何と 石が出ていたのです。 (・_・;)

 5ミリ×12ミリくらいで、 そら豆のように ちょっと湾曲した形のものでした。

 そして その時から、 症状は全て消えました。  (^^;)

 尿管結石では 激痛を伴うことが多いそうですが、

 今回は幸い 痛みはありませんでした。

 ともあれ、 これで原因も分かったし、 すっかり 元に戻った次第です。

(続く)
 

NHK 「おはよう日本」 / 「境界性パーソナリティ障害」 (8) -- 感想 (3)

2010年10月28日 20時55分59秒 | 「BPD家族会」
 
(前の記事からの続き)

 例えば、 次のような表現も、 もっと細心の注意を 払って欲しかったと思いました。

(編集に口を出すことになってしまうし、

 BPDは大変なものなのだということを 言いたかったのかと思いますが。)

>  発症の原因も はっきりしないということもあり、

>  今のところ 治療に効果のある薬もない というのが現状です。

 「薬もない」 と言ってしまうと、 見る人に ネガティブな印象を与えてしまいます。

 そのあとで  「心理療法がある」 ことを 言っているのですが、

 例えば このふたつを離すのではなく、

 「薬はないが、 心理療法がある」 とくっつけて 言って欲しかったと思います。

 最初に  「薬はない」 と聞いた視聴者の マイナスの印象は、

 残ってしまうのではないでしょうか? 

 あるいは、 「今のところ薬では、 根本的に治すことはできませんが、

 感情を落ち着かせるなどの 対症療法はできます」 というように、

 プラスの情報を送ってほしいのです。

 とにかく少しでも 誤解や偏見を生まないため、

 草分けの報道は 慎重の上にも慎重を期す 必要があると思います。

 ちなみに、 発症の原因 (ランディ・クリーガー氏によれば 「リスク因子」) は、

 幾つかはっきりしています。

 先天的な脳の気質 (物理的および化学的)、 養育環境、

 個人的な体験、 時代や社会の影響など、

 それらのうち 幾つかが組み合わさって、 BPDが発症するとされています。

 それも短時間の放送で 詰め込むことができなかったのかもしれません。
 

>  若年層の自殺を考えるうえで、 境界性パーソナリティ障害を頭に入れて、

  対応対策を考えていく 必要があると思います。

 これは今まで 公に言及されたことがなく、

 僕は常々 考えてほしいと思っていたので、 とても大切なことです。

 ぜひ次回の番組では、 また別の切り口で BPDを描いてほしいと思います。
 

NHK 「おはよう日本」 / 「境界性パーソナリティ障害」 (7) -- 感想 (2)

2010年10月27日 21時20分27秒 | 「BPD家族会」
 
( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/61244591.html からの続き)

 自殺を切り口として取り上げるのなら、 何故 自殺行為をしてしまうのか、

 本人の苦しみが伝わるように 描ければよかったと思います。

 ただそれも 短時間では難しいことかもしれません。

 あと、 小さいことですが、 気になった点を 幾つか挙げてみます。

(決して批判ではなく、 BPDを より良く理解してもらうための 進言です。)

>  特徴は大きくふたつです。

>  ・見捨てられ不安

>  ・依存と攻撃

>  (米国精神医学会の診断基準)

 米国精神医学会の診断基準 DSM-Ⅳ-TRの中には、

 「依存」 「攻撃」 という 言葉はありません。

 BPDの 一番の特徴は何かというと、

 専門家によっても 意見が異なっています。

 見捨てられ感、 衝動性、 感情調節障害、 感情・思考の偏り、 など。

 依存と攻撃は、 BPDの根本にあるものの 結果として、

 現れるものではないでしょうか? 

 例えば、根本に 「見捨てられ感」 があるから  「依存」 してしまう。

 「感情調節障害」 があるから  「攻撃」 してしまう、 というように。

 もっとも番組では  「特徴」 と言っているのであって、

 根本とは言っていないので、 間違いではないでしょう。

 ただ、 「依存」 「攻撃」 という言葉は、

 ネガティブな (悪くすればストーカー的な)  印象も与えてしまうため、

 もっと吟味してもらえたら 良かったのだがと思います。

 BPDは 誤解・ 偏見を非常に受けやすいから、 それを極力排除するには、

 最初はできうる限り、

 理解・ 共感しやすい表現をしたほうが いいのではないかと思うのですが。

(次の記事に続く)
 

裁判員制度で 死刑選択への疑義

2010年10月26日 22時45分57秒 | 死刑制度と癒し
 
 裁判員制度が始まって初めて、 検察から被告に 死刑が求刑されました。

 裁判員にかかる 重圧の問題は 言うまでもないことですが、

 そもそも僕は、 裁判員制度で死刑が選択される 可能性のあり方そのものに、

 根本的な疑問を持っています。

 裁判では 永山基準などを総合的に判断して、

 どうしても死刑以外に考えられない という場合にのみ、

 死刑を選択することも 止むを得ないとするものです。

 死刑は究極の刑であり、 取り返しがつかないものですから、

 わずかでも判断に 疑問の余地があるときは、 それを避けるべきでしょう。

 しかし 裁判員制度では、 裁判員,裁判官の 意見が分かれたとき、

 多数決で決めることになっています。

 裁判員,裁判官9人のうち、 4人が反対したとしても、 死刑になってしまうのです。

(ただし、 被告にとって不利な量刑の方に、

 職業裁判官が一人以上 はいっていなければなりません。)

 裁判官裁判では 理念として、 例えば 100人の裁判官がいたら、

 100人全員が 死刑やむなしと考える場合にのみ、

 死刑を選択すべきだと 言われています。

(もっとも実際には、 3人の裁判官の 多数決で決められるのですが。)

 少なくとも裁判員制度では、 死刑判決だけは

 全員一致 (またはそれに近い形) に すべきではないでしょうか? 

(裁判官裁判でも、 死刑は全員一致に したほうがいいと思います。)

 今回の裁判の 被告の場合、 前科がなく、

 毎日 自責の念に駆られ、 謝罪, 反省しているといいます。

 また 被害者に突然 来店を断られて、 理由が分からず 被害感を生み、

 衝動的に犯行におよび、 犯行時はパニック状態で 善悪の判断ができなかった、

 と弁護側は主張しています。

 これだけでも、 死刑選択は 回避すべきだと僕は思います。

 少しでも 判断が分かれるときは、 死刑宣告をすべきではないでしょう。

 つまり、 死刑と無期懲役の 「 “境界例” には死刑なし」 と思うのです。
 

NHK 「おはよう日本」 / 「境界性パーソナリティ障害」 (6) -- 感想 (1)

2010年10月25日 21時08分12秒 | 「BPD家族会」
 
(前の記事からの続き)

 全体的には、 境界性パーソナリティ障害を知ってもらいたいという

 真摯な姿勢が感じられる 作りだったと思います。

 ただ、 「若い世代の自殺」 という タイトルで始まり、

 それを軸に 進めていく構成は、 最初 違和感を覚えました。

 確かに BPDの自殺 (またはそのそぶり) は 重要な問題ですし、

 PTBは その診断基準の中に、 自殺行動が含まれている 唯一の疾患です。

 近年の自殺者増加の中で、 BPDが原因の自死は 今まで言及されたことがなく、

 そういう点は 意義があると思います。

 けれども自殺は BPDの一面でしかなく、 それを中心に据えるのは、

 BPD = 自殺という印象を 視聴者に与えはしないでしょうか? 

 とはいえ、 ごく短い放送時間で、

 一般の視聴者に 関心を持って 目を向けてもらうための  「切り口」 として、

 馴染みのない 「境界性パーソナリティ障害」 を 唐突に持ち出すより、

 若者の自殺対策という観点で 取り上げた方がいいと 考えたのかもしれません。

 結果はどうだったのでしょうか? 

 とにかく今回は あくまで第一歩。

 最初は 関心を持ってもらうことが大事で、

 広く深く伝えていくには、 長い時間が必要です。

 長期的な目で見て、 一足前進したことを 喜ぶべきでしょう。

 NHKの担当記者は 引き続き取材を進め、

 次は もう少し大きい枠で 作りたい意向のようです。

 これからも少しずつ 取り上げていってほしいと望んみます。

(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/61251651.html
 

NHK 「おはよう日本」 / 「境界性パーソナリティ障害」 (5)

2010年10月23日 20時07分24秒 | 「BPD家族会」
 
(前の記事からの続き)

〈スタジオ〉

司会 「取材にあたった、 科学文化部の山室記者です。

 この境界性パーソナリティ障害ですが、

 まだまだ分からないことが 多いようですね。」

山室 「気分の波が激しかったり、 様々な症状があるということです。

 うつ病などを併発することもあるので、 診断自体も難しいとされています。

 発症の原因も はっきりしないということもあり、

 今のところ 治療に効果のある 薬もないというのが現状です。

 患者数は、 アメリカでは人口の2%と 推定されていますが、

 国内ではまだ 調査すら行なわれていないということです。」

司会 「薬以外に 有効な治療法はあるんでしょうか。」

山室 「専門の医師やカウンセラーとの 会話を繰り返して、

 不安定な気分を コントロールする訓練をするという 心理療法です。

 欧米では 広く行なわれていますが、 時間をかけて行なう必要があるので、

 日本では 診察にかかる時間が、 医療機関の収入に ほとんど反映されない仕組みが

 壁となって、 普及していないというのが現状です。

 国は 中高年の自殺対策にも 力を入れていますが、

 若者の病の 治療体勢を強化べきだと 専門家は指摘しています。」

国立精神・ 神経医療研究センター

山本俊彦医師 「若年層の自殺を考えるうえで、

 境界性パーソナリティ障害を頭に入れて、

 対応対策を考えていく 必要があると思います。」

 いろんな治療に チャレンジしていくというか、

 国にも後押しをもらいながら、 進めていくことが 必要だと思っています。」

司会 「身近に こういう症状がある人が いた場合、

 どう接したらいいんでしょうか。」

山室 「VTRの 家族会のなかにもありましたけれども、

 まずは 本人の考えを否定しないで、

 時間をかけてじっくりと 話を聞くことが大切なんです。

 そのうえで 理解のある医療機関や、 家族会のようなネットワークに

 アドバイスを求めるのが、 現実的な方法だと思います。」
 

NHK 「おはよう日本」 / 「境界性パーソナリティ障害」 (4)

2010年10月22日 19時53分57秒 | 「BPD家族会」
 
(前の記事からの続き)

〈「BPD家族の会」〉

 医療の受け入れ態勢が 不充分ななか、 患者と家族の 模索が始まっています。

 英子さんは家族会を作り、 互いに悩みを打ち明ける場を 設けることにしました。

 英子さんの支えで 症状が安定してきた信子さんも、

 毎月の会合に参加し、 当事者として 心の内を伝えています。

家族会参加者 「自殺願望ですね。

 死にたいほど苦しいんだ ということばっかり訴えます。」

信子さん 「親が一緒になって動揺しながら 

 『どうして、 だめよ』 とか、 優しく扱われれば 扱われるほど、

 もっと 自殺してやろうかなって いう気持ちになるの。

 『どうしてそう思うの』 って 冷静に聞かれたほうが、

 何か話したいなって 気持ちになる。」

 患者や家族たちは、 支え会うことで 何とか病気について 理解し始めています。

信子さん 「お互いが話し合って、

 『こういう気持ちだったのね』 って 思えたときに、

 何か解決策の 窓口になればなって、 そう思ってます。」

(次の記事に続く)
 

NHK 「おはよう日本」 / 「境界性パーソナリティ障害」 (3)

2010年10月21日 12時37分06秒 | 「BPD家族会」
 
(前の記事からの続き)

〈都立松沢病院〉

 この境界性パーソナリティ障害が、

 若い世代の自殺と 深く関わっていることが 明らかになってきました。

 東京都立松沢病院の 林直樹医師。

 自傷行為や自殺未遂をした患者 およそ150人を、 2年間にわたって調査しました。

 その結果、 患者のほぼ6割に 境界性パーソナリティ障害があることが分かりました。

 ほとんどが 20代から30代の若者でした。

 さらに、 退院した患者が、

 再び自傷行為や自殺未遂を行なう 再発率についても調べました。

 退院から2年後、

 うつ病や統合失調症といった精神疾患の患者では 35%だったのに対し、

 境界性パーソナリティ障害では 67%にのぼることが分かりました。

林直樹医師 「自傷行為、 自殺未遂に関して言えば、

 境界性パーソナリティ障害は かなりハイリスクの 患者だと言えると思います。

 私も実は 予想外だったんです。

 こんなに 境界性パーソナリティ障害が多いのかと」

〈奥野宅〉

 しかし患者への 適切な診断や治療が、 ほとんど行なわれていないのが 現状です。

 信子さんが 自殺未遂を繰り返す、 攻撃的になるといった症状があると

 (病院で) 説明すると、 診察を拒否されたといいます。

 断られた病院は 10箇所近くになります。

英子さん 「どこに行けばいいの? 

 このまま私たち、 先生にも見捨てられて、 途方に暮れたっていうか。

 辛かったですねえ、 あの時は……。」

(次の記事に続く)
 

NHK 「おはよう日本」 / 「境界性パーソナリティ障害」 (2)

2010年10月20日 10時31分58秒 | 「BPD家族会」
 
(前の記事からの続き)

 奥野信子さん、 41才。

 10年前、 境界性パーソナリティ障害と 診断されました。

 発症のきっかけは、

 以前の職場で 自分の意見を 激しく否定され続けたことだといいます。

 極度の不安に襲われる 症状が続き、 仕事を止めざるを得ませんでした。

信子さん 「生きてても、 しょうがないんじゃないかなとか、

 手首を切ったりとか、 高いビルを探して 飛び下りようとするとか。

 とにかく苦しい。

 感情が苦しいので、 それをどこかにぶつけたい。」

〈奥野宅〉

 信子さんと同居する、 妹の英子さん。

 人が変わったように、 自分に頼りきる信子さんに、 翻弄されてきました。

 症状が重いときには、 毎日のように 仕事中でも

 「今すぐ帰ってこなければ 自殺する」 という 電話がかかってきました。

 自宅に置かれた 段ボールの箱。

( 「えーこ」 「えーこ」 「えーこ」 と 幾つも書きつらねてある)

 「えーこ」 という 白い文字は、 一人自宅にいた 信子さんが書いたものです。

英子さん 「苦しさとか叫びを  『えーこ えーこ』 と書いて、

 待ってたんだと思うんですね。」

 一方で、 突き放されたと思うと 暴れ、 手首を切るなどの

 自傷行為を繰り返す 姉と接するうち、 英子さんは疲弊していきました。

英子さん 「どんどんどんどん エスカレートしていくから、

 体力が持たなくて へとへとになってしまう。

 あたしも 追い詰められていって、 信子さんと一緒に 死のうかなって」

(次の記事に続く)
 

NHK 「おはよう日本」 / 「境界性パーソナリティ障害」 (1)

2010年10月19日 11時59分24秒 | 「BPD家族会」
 
 18日 (月) の朝、 NHK 「おはよう日本」 の

 「境界性パーソナリティ障害」 の 特集コーナーを見ました。

 10分足らずのコーナーなので、 やはり無理はありましたが

(それでも 当初5~6分と聞いていたのに比べれば、 随分時間をもらえたものです)、

 とにかく テレビで放送されたということは 小さな前進だと思います。

 以下が 放送された内容です。

 ちょっと不正確な表現だったり、

 切り口がどうなのだろうと 思われるところはありますが、 まずは書いてみます。

(画面があるのとないのとで、 印象は随分 違うと思いますが。)

 なお、 登場する奥野英子さんは

 「BPD家族の会」 の副代表で、 心理カウンセラー。

 奥野信子さんは その双子の姉で、

 境界性パーソナリティ障害から 回復してきた方です。

--------------------------------------

「若い世代の自殺」

 若い世代の自殺が、 この10年間 増加傾向にあります。

(20代, 30代の自殺者は 昨年8264人)

 こうした 若い世代の自殺を防ぐ 鍵になるとされているのが、

 「境界性パーソナリティ障害」 と呼ばれる 病への対策です。

 元々は、 うつ病などと、 対人恐怖症などの神経症との 境界にあると、

 位置づけられていました。

 しかし今は ひとつの精神疾患として扱われ、 診断基準もできています。

 その特徴は 大きくふたつです。

(米国精神医学会の診断基準)

・見捨てられ不安

 家族や友人など、 身近な人から 見捨てられるのではないかという 強い不安感。

・依存と攻撃

 他人との繋がりを 強く求め 依存する一方で、

 冷たくされると 途端に攻撃的になりやすい。
 

 最近、 境界性パーソナリティ障害と自殺との関わりが

 極めて深いことが 明らかになってきました。

 患者と家族の現状を 取材しました。

(次の記事に続く)
 

★ 緊急報告2 ★  「モリのアサガオ」

2010年10月18日 07時44分07秒 | 死刑制度と癒し
 
 引き続きお知らせです。

 死刑囚と刑務官の連続ドラマ、  「モリのアサガオ」 が今日から始まります。

 夜10:00. テレビ東京です。

 取り急ぎ。
 

★ 緊急報告 ★  NHKで 「BPD」 放送予定

2010年10月17日 19時54分31秒 | 「BPD家族会」
 
 先月、 NHKが 「BPD家族の会」 を取材し、

 放送されるということを書きました。

http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/61140701.html

 直前のお知らせになってしまい 誠に申し訳ないのですが、

 明日 10月18日 (月) 朝7:00~8:00.

 NHK 「おはよう日本」 の中で 7~8分間、 放送される予定になりました。

 あくまで “放送予定” であり、 最終決定は 当日まで分からないということで、

 大きなニュースなどが あった場合は 延期になることもあります。

 よければ是非 ご覧になってみてください。

 少しでも多くの人が 見てくれて、 知ってもらいたいと思います。

 この番組は 視聴率も高いようで、 もし反響が大きかったときは、

 拡大枠で 番組が作られることもあるそうです。

 好評をHNKに 送ってもらうといいかもしれません。  (^^;)

 では よろしくお願いします。

〔 番組内容 : http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/61222988.html 〕
 

不利益な報道 …… 「生死命(いのち)の処方箋」 (43)

2010年10月16日 22時14分34秒 | 「生死命(いのち)の処方箋」
 
(前の記事からの続き)

○皇居

  美和子と世良が歩いている。

美和子 「世良さん、 このことはなるべく 控え

 めに書いてほしい ……」

世良 「移植に不利なことは 表に出さないよう

 に、 か?」

美和子 「知らせないほうが うまくいくことと

 いうのが、 世の中にはあるわ」

世良 「いい面も悪い面も 正しく伝えるのが、

 俺の役目だよ」

美和子 「世良さん、 何が目的の取材か 忘れた

 の ?  移植の大切さを 訴えるためだったは

 ずよ」

世良 「大切だからこそ、 下手な隠し立てを 

 しちゃいけないんだ。 信念があるなら 堂々と

 していろよ」

美和子 「ジュンがどうなっても いいって言う

 の?  あなたの弟が !?」

世良 「俺は嘘までついて、 移植推進の提灯持

 ちに なるのはごめんだ。 真実を伝えるだけ

 だよ !」

美和子 「世良さん …… !」

   ×  ×  ×  ×  ×

  堀端の道を 早足気味に歩く世良。

  6~7メートル離れて、 美和子が追って

  歩く。

  
○電車の中

  吊り革に掴まっている 美和子と世良。

  無言。

  電車が駅に着く。

  美和子たちの背中側の ドアが開く。

美和子 「…… じゃあ …… (ドアのほうへ行

 く)」

世良 「ああ、 また ……」

 
○駅のホーム

  美和子が下車してきて、 電車の方に向き

  直る。

  乗降客の合間から 世良の背中が見える。

  美和子、 手を振ろうとするが、 世良は向

  こうを向いたまま。

  ドアが締まり、 電車がゆっくりと発進す

  る。

  世良の背中を 見送る美和子。

  雑踏が消えても、 ホームにたたずんでい

  る。
 
(続く)
 

膵臓 再摘出手術 …… 「生死命(いのち)の処方箋」 (42)

2010年10月13日 21時59分59秒 | 「生死命(いのち)の処方箋」
 
(前の記事からの続き)

○東央大病院・ 廊下

  誰もいない空間
 

○同・ オペルーム

  無影灯。

  手術台の上で 眠っている多佳子。

  執刀する緒方。

  助手を務める美和子。
  

○同・ 洗面台

  水道の蛇口から したたり落ちる雫。
  

○同・ 多佳子の病室

  手術が終わり、 多佳子がベッドに寝てい

  る。

  ベッドサイドの淳一、 多佳子の手を握る。

  すすり泣く多佳子。

  美和子と世良が入ってくる。

美和子 「…… 多佳子ちゃん、 具合は …… ?」

多佳子 「……… (ベッドに顔をうずめる)」

世良 「………」

淳一 「…… だから、 オレ、 いやだったんだ …

 … 移植したって、 結局こんなことになるん

 だったら …… 最初から夢なんて 見ないほう

 がいいんだ ……」

美和子 「…… ジュン……」

淳一 「姉キ、 卑怯だよ …… !  拒絶反応の危

 険性を もっと話しといてくれたら、 タカち

 ゃんだって 手術受けなかったかも知れない

 のに …… !」

美和子・世良 「………」
 
(次の記事に続く)
 

せっかくもらったのに…… 「生死命(いのち)の処方箋」 (41)

2010年10月12日 20時03分46秒 | 「生死命(いのち)の処方箋」
 
(前の記事からの続き)

○東央大病院・ 廊下

  泣きながら走る多佳子。

  美和子と緒方、 両親が追う。
  

○同・ 消化器外科・ 処置室

  淳一が交換輸血をしている。

  多佳子が飛び込んでくる。

淳一 「タカちゃん …… !?」

多佳子 「(淳一にしがみつく) ジュンくん…

 …!  一緒に死のう …… !!」

淳一 「どうしたんだよ !?」

多佳子 「(泣きながら) あたし、 膵臓取らな

 きゃいけないんだって …… !!  それだった

 らいっそ、 ジュンくんと一緒に …… !!」

  美和子たちが入ってくる。

多佳子の母「多佳子、 バカなこと考えない

 で !!」

  多佳子、 わあわあと泣く。

緒方「(多佳子の肩を しっかりつかむ) 多佳

 子ちゃん、 死んじゃいけない !  生きてい

 れば、 もう一度 移植することだってできる

 し、 どんな治療だってできる。 とにかく生

 きるんだ !」

多佳子 「(緒方の手を振り払う) いやあ !!

 放してえ !!  せっかくもらった膵臓 取るな

 んていや !!  せっかくもらったのに ……

 !!」

美和子 「多佳子ちゃん …… !!」

淳一 「(涙が溢れてくる) タカちゃん …… !

 死なないで …… !!」

美和子 「ジュン …… !?」

淳一 「(多佳子を抱きしめ) 死んじゃいや

 だ ! 生きてくれよ …… !!」

  泣きつづける多佳子。

美和子 「…… (驚き)」

(次の記事に続く)