「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

悲嘆過程の通過

2015年05月31日 19時34分34秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
 BPと今まで持てなかったものや、 失ってしまったものを、
 
 嘆いて、 深く悲しむことが必要です。
 
 最初の一歩は、 感情をはっきり認識することです。
 
 特に 否認したり抑圧することを 学んでしまった感情を。

※ アクション・ステップ 19
 
 BPがからんでいない、 人生の不快な出来事を 選んでください。
 
 その時の情景, 音, 匂い, 感情はどうでしたか? 
 
 緊張感, 快適感, リラックス感など、
 
 できるだけ活き活きと、 4~5分かけて 細部を思い出してください。
 
 更にその時の 体の各部分の感触, 寒暖などに注目してください。
 
 手足, 顔, お腹, 首, 腕、 緊張していますか、 じっとりしていますか? 
 
 次に、 BPがらみの 最近の不愉快な経験を 思い出してください。
 
 何が似ていて、 何が異なっていますか? 
 
 こうすれば、 BPが新たな苦痛を作り出しているのか、
 
 それとも 古い痛みの感情を呼び覚ましているのか、 手がかりが得られるでしょう。
 
 non-BPを 不健康な人間関係に留まらせるのは、 昔の未解決の悲しみです。
 
 現在進行形の関係に 対処する能力を発達させるのは、
 
 過去の悲嘆を 終わらせることを意味します。
 
 不健康な人間関係に 耐えられるようにするには、
 
 痛む古傷を 蒸し返すことが要求されます。
 
 傷を放っておくほうが 楽だとしても。
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」
 (星和書店) 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 

ボーダーラインとの関係の 神話を放棄する (4)

2015年05月30日 20時33分20秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
(前の記事からの続き)
 
※ アクション・ステップ18 (4)
 
_ 「私は怒っていないし、 あなたも怒るべきではありません」
 
  BPの否認が 家族の要求より優先されるのは、 
 
  あなたを怒らせる可能性があります。
 
  この障害が 大切な人に起こったこと自体が、
 
  あなたを怒り狂わせるかもしれません。
 
  爆発の直撃を受けるのは 快いものではありません。
 
  自分や他人に、 ある感情を持つなと言っても、 その気持ちをは取り除けません。
 
  さらに害を与え、 激怒を呼ぶのが現実です。
 
  しかし 正しい怒りは、 山をも動かします。
 
  境界を設けたり、 障害について学び、 問題の提唱役になったり、
 
  サポートグループを立ち上げる 動機を与えてくれます。
 
_ 「BPが変化するまで、 私は犠牲者でいましょう」
 
  あなたは人生のギャンブルで 貧乏くじを引いてしまいました。
 
  一方で、 あなたは BPの苦しみを感じてはいません。
 
  BPが高機能なら、 ハッピーな仮面を被っているかもしれませんが、
 
  その下に笑顔はありません。
 
  知性では神話と理解しても、
 
  捨て去るのには 感情が追いつくのに時間がかかります。
 
  神話を放棄すれば、 自分を労ることができます。
 
  まずは自覚です。
 
  あなたは BPの悲劇を背負い込むこともできますし、
 
  自分の人生のために 必要なスキルを学ぶこともできます。
 
  後者を選ぶことを期待します。
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」
 (星和書店) 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 

ボーダーラインとの関係の 神話を放棄する (3)

2015年05月29日 20時55分47秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
(前の記事からの続き)
 
※ アクション・ステップ18 (3)
 
_ 「もう1回やってみましょう。 それからまた 同じことに挑戦しましょう」
 
  これも泥沼状態です。
 
  効果のないものは諦めましょう。
 
ex. 離れて暮らす ボーダーラインの母親を、 年に一度訪ねる 息子の話です。
 
  帰路の前日、 母親は息子を挑発して 大口論を始めようとします。
 
  息子は、 母親が見捨てられたと感じていると推測し、 口論に備えました。
 
  母親の攻撃に対して、 息子は口論の変わりに、
 
  訪問中に知った母親のことを 穏やかに暗誦しました。
 
  母親が 息子を自己中心的だと責めると、
 
  息子は冷静に、 多分当たっていると答えました。
 
  母親は  「二度と話したくない」 と 息子を勘当しました。
 
  息子は、 気持ちが変わるかもしれないので、
 
  電話してもいいし、 嫌ならしなくてもいいと答えました。
 
  3週間後、 母親は 口喧嘩などなかったように電話をし、
 
  数ヶ月後には その出来事すら否定しました。
 
  息子は3つのことを学びました。
 
  第一に、 やられっぱなしでいることはできない。
 
  第二に、 母親がぶら下げた餌を かじる必要はない。
 
  そして最も重要なのは、 自分が 「操作に耐える」 ように変われて、
 
  母親の愛と思いやりを ありがたく思えたことでした。
 
_ 「BPに 自分の行動の責任を 取らせることはできません」
 
  これは次の神話と 関係しています。
 
  「私は怒っていないし、 怒るべきではありません」
 
  そしてこう進んでいきます。
 
  「ボーダーラインは生物学的な障害なので、 誰もBPに腹を立てるべきではない」
 
  BPは ボーダーラインを選んだわけではありませんが、
 
  治療を受けるかどうかを 選択することはできます。
 
  その時点で、 あなたはBPの決定に どう反応するか決めねばならず、
 
  BPは 自分とあなたの決定の結果を 受け入れなければなりません。
 
(次の記事に続く)
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」
 (星和書店) 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 

ボーダーラインとの関係の 神話を放棄する (2)

2015年05月28日 19時58分19秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
(前の記事からの続き)
 
※ アクション・ステップ18 (2)
 
 ほとんどのBPは、 どの程度やりたい放題をしてよいか 分かっているのです。
 
 問題は その境界が、 あなたの 「破壊点」 に近すぎるということです。
 
 どのような振る舞いは認め、 どのようなものは認めないか明確化し、
 
 境界をしっかり守ることです。
 
_ 「私は BPの愛と承認を必要です。 手に入れなければなりません」
 
  これは特に、 親がBPである場合の神話です。
 
  愛と承認を得るために、 自分の一部を断念すると、 もっと重要な何かを失います。
 
  あなたを傷つけず、 境界を断念する必要のない愛を、 他から得ることはできます。
 
  あなたの前進を阻んでいるのは 承認ではなく、 承認を必要とする気持ちなのです。
 
  承認に対する 期待が大きければ 失望するでしょう。
 
  小さければ、 承認を得られたとき、 嬉しい喜びを得る 可能性が増えます。
 
_ 「BPたちは、 私の幸福と不幸に対する 責任があります」
 
  BPから 必要とするものを得ようと試みて、 数十年を費やしても、
 
  結局BPは 与えるべきものを持ち合わせていないことが 分かるでしょう。
 
  BPに必要なことはしても、 人生の他の全てのことを 見失わないように。
 
  自分の幸せを決めるのは 自分自身です。
 
_ 「論理的な言葉や議論は 役に立つ道具です」
 
  論理が機能しないことを学ぶのに 時間がかかる人がいます。
 
  それを把握するには、 コントロールを断念し、
 
  自分自身の感情に 焦点を当てることです。
 
_ 「他の人々が 感情的に虐待されているのであって、 私ではありません」
 
  感情的虐待と言葉の虐待は、 BPの商売道具です。
 
  男性は特に 感情的に虐待されていることを 認めたがりません。
 
  また、 子供が虐待されている事実も 見たがりません。
 
  男性は 子育ての専門家とされていないからです。
 
(次の記事に続く)
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」
 (星和書店) 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 

ボーダーラインとの関係の 神話を放棄する (1)

2015年05月27日 20時47分16秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
※ アクション・ステップ18 (1)
 
 non-BPが BPに対してよく持つ幻想を、 以下に挙げます。
 
 捨て去る必要があると感じる神話に ○を付けてください。
 
 一番努力しなければならないものには ◎を付けてください。
 
_ 「もし問題があるなら、 それは私の落ち度です」
 
  BPは自分の発言を 本気で信じているので、
 
  相手の欠点を納得させることに 長けています。
 
  何事に対しても 責任を引き受けたり、 レッテルを貼られる前に、
 
  信頼できる他の人からの チェックを受けてください。
 
_ 「愛は全てを克服します」
 
  問題を解決するには、 愛以上のものが必要です。
 
  BPの脳は、 記憶統合に関わる 海馬の大きさに違いがあります。
 
  強固な個人的境界を設定し、 遵守することが必要です。
 
_ 「BPの行動は 私に影響があり、 私の責任です」
 
  何がBPの引き金になるかを学び、 そのような環境を回避するか、
 
  BPにとって 楽なものにするように努力しましょう。
 
_ 「境界を設定する前に、 ボーダーラインを理解しなければなりません」
 
  BPがどうして問題行動をするのかは 問題ではありません。
 
  大切なことは、 あなたの感じ方と状況の処理です。
 
_ 「境界を設けることは不可能です」
 
  境界設定は全面的に可能です。
 
  秘訣は3つです。
 
  (1) 境界がどのようなものか,
 
  (2) 守られなかったときにどうするかを 事前に決定する,
 
  (3) 変わることのない反応をする。
 
(次の記事に続く)
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」
 (星和書店) 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 

777円

2015年05月24日 20時54分35秒 | Weblog
 
 今日、 買い物をしたレシートの金額が、 「777円」 になりました。
 
 トリプルラッキーセブンで、 何か縁起がいいような 気分にはなりますね。
 
 (ちなみに、 買った物は、
 
 姪の出産祝いと 知人の誕生日のための グリーティングカードで、
 
 きのうは σ (^^;) の誕生日でした。)
 
 レシートが 「777円」 になるのは、 どのくらいの確率か考えました。
 
 (買い物は その人の生活形態によって異なりますが)
 
 僕の場合、 スーパーやコンビニで 1回の買い物の金額が、
 
 100円から4000円くらいに なるとしましょう。
 
 全くの単純計算ですが、 約4000回に1回くらいの割合で、
 
 777円になることになります。
 
 仮に1日平均1回の 買い物をするとすれば、 10年あまりに1回、
 
 この数字に当たるという見込みです。
 
 以前 777円となった時に 取ってあったレシートを 探して見てみたら、
 
 ちょうど11年前のもので、 上記の計算と 大体合ってることになりますね。
 
 
 ところで、 こういう ゾロ目の数字に出会ったり、
 
 同じ数字を偶然 何度も目にしたりするのを、
 
  「エンジェルナンバー」 ということもあるそうです。
 
 エンジェルナンバーとは、
 
 天使が数字を通して 我々に送るメッセージのことだそうです。
 
 それぞれの数字に意味があって、
 
 「777」 は 下記のメッセージだということです。
 
 「おめでとうございます!
 
 あなたは、 聖なる導きにじっくりと耳を傾け、
 
 スピリチュアルな叡智を 実りある行動に移しました。
 
 あなたは今、 そのご褒美を収穫しています。
 
 あなたの成功は 他人にインスピレーションを与え、 助けることになるので、
 
 その調子で続けてください。」
 
 まあ 現実に合致しているとは 言えないかもしれませんが、
 
 何かの心がけにするのは 悪いことではないかもしれませんね。
 

姪孫 (てっそん)

2015年05月22日 19時58分42秒 | Weblog
姪孫 (てっそん)
 
 2年前に結婚した姪に、 女の子が産まれました。
 
 σ (^^;) 大叔父になったわけです。
 
 姪もお産を乗り切り、 お母さんぶりを発揮しているようです。
 
 なお 僕から見ると姪の娘は、
 
 「姪孫 (てっそん)」、 あるいは 「又姪 (まためい)」 というそうですね。
 

震災復興記念銀貨

2015年05月20日 10時02分56秒 | Weblog
 
 先日、 帰宅すると、 ゆうパックの不在連絡票が入っていました。
 
 送り主は 「財務省」。
 
 全く心当たりがないので、 一体何だろうと訝り……。
 
 いたずらで爆弾でも?  と想像してしまいました。
 
 再配達を依頼して、 届けてもらうと、
 
 品名の欄に 「災害復興記念銀貨」 の文字が。
 
 「ああ」 と思い至りました。
 
 東日本大震災があった際、 復興応援国債 (財務省発行) というものがあって、
 
 金利の一部を 震災復興に当てる代わりに、
 
 記念の千円銀貨 (純銀) がもらえるというもので、
 
 その国債を 一定額購入していたのです。
 
 (さらに高額を購入すると 一万円金貨。)
 
 でも何で 今ごろ送られてくるの?  と思って調べてみると、
 
 購入してから3年以上保有していると、 記念貨幣が送られるというのでした。
 
 すっかり忘れていました。
 
 立派なケースに入っており、
 
 送料を合わせると 優に千円を超えてしまうのではないかと。
 
 これも調べたところ、
 
  「プレミアム型記念貨幣は、 製造等に要する費用が 額面価格を上回る」
 
 ということです。
 

 

  
 銀貨のデザインは 3種類あるようですが、 送られてきたのは下記の写真。
 
 表が 「大漁船と稲穂」、 裏が 「奇跡の一本松とハト」 です。
 
 
 
 貨幣は プラスチックのケースに入っているのですが、 この開け方が分かりません。
 
 財務省に問い合わせてみると、 ケースは開けられないようになっており、

 そのままお楽しみください とのことでした。

 文字通り 記念として取っておきましょう。
 
 震災の復興は 未だ遅れており、
 
 避難者の人たちには 新たな問題が 色々と生まれているようですが、
 
 少しでも明るい展望が 抱けるようにと祈りつつ……。
 

魔女との生活

2015年05月17日 20時52分30秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
魔女の行動についての 典型的なnon-BPの思考
 
_ 虐待されている, 裏切られていると感じる。 恐くて何もできない
 
_ 魔女が望むことに従う。 反抗は無駄に終わる。 私は同化されていく
 
__________________________________
 
non-BPDの思考から派生する 典型的な感情
 
_ 恐怖
 
_ 否認 (犠牲者を守れた人の側の)
 
__________________________________
 
non-BPの感情が駆り立てる 典型的な行動
 
_ 魔女の引き金を引かないように 努力するが、 効果がない
 
_ BPの残酷さを刺激しないよう、 要求に服従する。
 
  これはnon-BPにとって 更なる感情的な問題になる
 
_ 魔女の行動が長引くと、 自尊心を持つのが難しくなる
 
_ 魔女をパートナーに選んだことを 認めないようにするため、 自分自身を責める。
 
  しばしば 子供を保護することができない
 
__________________________________
 
魔女の親を持つことの影響
 
_ 魔女の気まぐれを恐れている。
 
  理解もコントロールもできない戦争ようだ
 
_ 強烈で残酷な攻撃に対して、 自分が悪いと考える。
 
  恥, 抑うつ, 不安, 警戒心を感じ、 現実逃避的になる
 
_ 大人になると、 人間関係, 身体の病, PTSDなど、 多様な困難を抱える
 
__________________________________
 
 
                   *
 
 ボーダーの人の思考 → 感情 → 行動のサイクルに対し、
 
 ノン・ボーダーの人は 何らかの解釈をし、 様々な感情の原因になります。
 
 それがまた ボーダーの人の行動に繋がり、 同じサイクルが再び始まります。
 
 ボーダーの人への 考え方を変えることで、 このサイクルを止められます。
 
 歪んだ解釈が ボーダーの人に強く影響するのです。
 
 ボーダーの人は 自分の考えを変えることができません。
 
 でもあなたにはできるのです。
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」
 (星和書店) 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 

女王との生活

2015年05月16日 20時12分18秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
女王の行動についての 典型的なnon-BPの思考
 
_ 女王の要求には合わせられない。 最善の努力をしても充分でない
 
_ 何の要求も持てないのだろうか? (何か言えば 女王は去っていく)
 
_ 何故いつも 女王が全ての中心なのだろう? 
 
_ 女王がどんなに演技しているか知れば、 人々はショックを受ける
 
__________________________________
 
non-BPDの思考から派生する 典型的な感情
 
_ 女王が恥呼ばわりし、 無視する家族は、 自分の価値が 物や肩書次第だと学ぶ
 
_ non-BPの自己評価も 痛手を被る
 
_ やがてnon-BPは 操作されていると感じて 腹を立て、
 
  服従している自分に怒る
 
__________________________________
 
non-BPの感情が駆り立てる 典型的な行動
 
_ BPの願いに負ける。 個人的境界を維持するより楽だから
 
_ 自己主張の少ないnon-BPは、 事実ねじ曲げ作戦で傷つけられやすく、 
 
  自分や子供を守れなかったり、 能力がなかったりする
 
__________________________________
 
女王の親を 持つことの影響
 
_ 女王は子供に、 自分が必要とするときに 愛や注目を与えることを 期待する。
 
  子供は、 女王のニーズ次第で 正常な行動が罰せられると、
 
  混乱し 裏切られたと感じる。
 
  女王は 子供が独立することを許さないので、 子供は 女王の行動を真似する
 
_ 子供は成長すると、 女王との葛藤が増す。 首尾一貫性や 無条件の愛を切望する
 
__________________________________
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」
 (星和書店) 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 

世捨て人との生活

2015年05月14日 22時01分47秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
世捨て人の行動についての 典型的なnon-BPの思考
 
_ BPが言うように、 世の中は危険で、 人を信頼すべきでない
 
_ 自分は外界の恐怖から BPを守る必要がある
 
_ BPが自立しなければならない状況は、 決して作らない
 
__________________________________
 
non-BPDの思考から派生する 典型的な感情
 
_ 世捨て人の恐怖感のため、 罠にはめられ 孤立していると感じる
 
_ BPに ほら見たことかと言われるので、 信頼しがたく、 失敗することが恐い
 
__________________________________
 
non-BPの感情が駆り立てる 典型的な行動
 
_ 自分の社交生活はあきらめる。
 
  外出を好まないBPを 助けながら、 交際を維持するのは難しいから
 
_ 自分がBPを弁解するため、 問題があるとは誰も思わない
 
__________________________________
 
世捨て人の親を 持つことの影響
 
_ アダルトチルドレンは、 パニック発作や恐怖症などで苦しんでいる
 
_ 新しい状況に直面すると 不安になる。
 
  対処方法を学べなかったり、 親から独立していく 能力が低い
 
__________________________________
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」
 (星和書店) 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 

捨て子との生活

2015年05月13日 21時59分45秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
※ アクション・ステップ 17  捨て子, 世捨て人, 魔女, 女王との生活
 
 non-BPの人の思考, 感情, 行動で、 あなたに当てはまるものに○を付け、
 
 他の項目も付加してください。
 
 
捨て子の行動についての 典型的なnon-BPの思考
 
_ 彼女は助けを求めているのだから、 なんとしても救わなければならない
 
_ 犠牲を払えば払うほど、 愛していると示すことができる
 
_ 私の要求は、 彼女の要求ほど重要ではない
 
_ ボーダーラインについて学べば、 彼女を癒すことができる
 
__________________________________
                                       
 
non-BPの思考から派生する 典型的な感情
 
_ 必要とされるのは好きだが、 BPの要求の多さに圧倒される
 
_ 援助を拒絶されると、 混乱し欲求不満になる
 
_ 彼女の行動は それほど異常ではない。
 
  何とか対処できるし、 子供も対応できている
 
_ 虐待されていると感じるが、 私の自己評価は高くない
 
__________________________________
                                       
 
non-BPの感情が駆り立てる 典型的な行動
 
_ 援助しようとするが、 何度も拒絶される
 
_ ある対処法がだめなら、 色々試し続ける。 最後はうまくいくだろう
 
_ 子供や自分自身を 守ることができない
 
__________________________________
                                       
 
捨て子の親を 持つことの影響
 
_ 子供は怒り、 恐れ、 孤独を感じている
 
_ 子供は BPを幸せにできないので、 だめな人間だと感じる。
 
  または、 親が死ぬまで幸せにしようとする。
 
  分離できない絡み合いは、 成熟した子供の人間関係を、
 
  依存したものにし、 妨害する
 
_ 子供は冷笑的になったり、 怒りっぽくなったり、 操作されていると感じたり、
 
  過度な世話係になるかもしれない。
 
_ 人生は死ぬまで耐え忍ぶものだ という信念を学習する
 
_ 自律性に当惑する
 
__________________________________
                                       
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」
 (星和書店) 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 

あなたのニーズや願望は何ですか? 

2015年05月10日 20時21分09秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
※ アクション・ステップ 16
 
 あなたの満たされていない ニーズや願望に関するものです。
 
【ステップ1】
 
 索引カード (名刺大から葉書大) を 1パック用意してください。
 
【ステップ2】
 
 あなたのBPが、 BPDではないと想定します。
 
 その人が持っていてほしい、 理想的な特性を カードの上に書いてください。
 
 例えば、 BPの人が夫なら 「精神的な親密さ」,
 
 娘なら 「気立てのよさ」 でも結構です。
 
 希望あるいは 必要としているものです。
 
 1~2週間, 1ヶ月以上かけて、 思い浮かんだ項目を書き留めてください。
 
 時間が経つと、 見失っていたものを思い付くでしょう。
 
 書くことで 何か強い感情を起こしたら、
 
 それに印を付けて、 その感情を書き留めてください。
 
 欲求を否定しないでください。
 
 感情的な作業をしましょう。
 
【ステップ3】
 
 上記のカードを テーマ別に分けていきます。
 
 共通の趣味, 感情的な能力, 知的な才能や人格特性などの テーマで構いません。
 
 分け方について悩まないでください。
 
 目的は、 曖昧な感情に関して、 考えをまとめることです。
 
【ステップ4】
 
 要求を分類したら、
 
 カードを優先順位の高いものと、 低いものの 2つの束に分けてください。
 
【ステップ5】
 
 優先順位の高い束を、 次の分類に分けてください。
 
a. 現在BPが満たしている欲求
 
b. 治療を受ければ、 BPが満たせる欲求
 
c. 望んでも満たせないもの
 
【ステップ6】
 
 a, b, cを書き添えながら、
 
 ノートに 優先順位の高い各項目を 書いてください。
 
 カードは保存し、 のちに付加しても構いません。
 
 
 このアクション・ステップは、 自分のニーズを意識することです。
 
 私たちは、 大切なものを手に入れられなかったり、 喪失したりした場合、
 
 自分自身を納得させようとします。
 
 そのような合理化は、 真実かもしれません。
 
 しかし葬り去っても、 願望は消え失せることはありません。
 
 我々の深い願望は、
 
 心に秘めている価値や、 忘れていた部分の鍵を 握っているのです。
 
 感情は簡単には断念しません。
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」
 (星和書店) 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 

あなたのニーズは何ですか? 

2015年05月09日 21時19分24秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
 ノン・ボーダーの人は ボーダーの人との関係で、 満たされぬ要求を持っています。
 
 ボーダーの人は 他人の要求を満たす能力がなく、
 
 さらなる問題や ニーズを引き起こすかもしれません。
 
 BPがアクティング・アウト (高機能BP) なら、 あなたのニーズは恐らく、
 
 自分を肯定的に認めてもらうことです。
 
 他に、 誤りを犯す権利, 敬意をもって扱われること,
 
 公平で平等な関係をもつこと などがあります。
 
 BPがアクティング・イン (低機能BP) なら、
 
 自傷や自殺企図のある人と 生活するのは、 恐怖感で押しつぶされるようなものです。
 
 あなたのニーズは、 BPの回復や、
 
 自分の対処が正しいと 確認してもらうことでしょう。
 
 他の心配は、 BPの低い自尊心, 依存性, ストレスに対するBPの反応です。
 
 non-BPは、 次のことを学ぶ必要があります。
 
・ 自分を傷つけたり、 BPの依存性を強めずに、 危険な状況に対処する
 
・ BPの行動に、 責任や罪悪感を感じないようにする
 
・ 医師やセラピストの役を 演じないようにする
 
・ 専門的な援助を得る
 
 子供が巻き込まれていたら、 あるいはBPが子供なら、 以下を学ぶ必要があります。
 
・ 子供 (BPである子供, またはその兄弟) を守る
 
・ 子供のための 援助や居住型施設を見つける
 
 ノン・ボーダーの人は、 自分が何を望むか考えません。
 
 または、 ボーダーの人が提供できないものを求めるのに、 罪悪感を感じます。
 
 ボーダーの人が感情的になっているとき、 よい気分を保つのは難しいでしょう。
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」
 (星和書店) 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 

洗脳 : ボーダーライン行動が どのように影響するか

2015年05月07日 20時25分51秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
 BPDに関わることは、 以下の要因によって 違った影響を与えます。
 
・ 関係のタイプ。
 
 親兄弟の場合は 甚大な影響を受けるが、 1年間友人だった場合は それほどでない。
 
・ ボーダーの人が アクティング・インか、 アクティング・アウトか。
 
・ ノン・ボーダーの人の人格傾向。
 
 例えば 人を 「救う」 ことを 期待されてきた人は、
 
 BPDの人に 同じ役割を引き受ける。
 
 基本的な要因は、 選択による関係かどうかです。
 
選択した関係
 
 人生のある時点で ボーダーの人を選んだ場合。
 
 BPと関わる前と後の自分を、 比べることができるかもしれません。
 
選択によらない関係
 
 BPが親兄弟だと、 その人のいない人生を 判断するのは難しいでしょう。
 
 
※ アクション・ステップ 15
 
 以下の項目は、 ノン・ボーダーの人の 一般的な反応です。
 
 影響を受けていると感じる 度合いを示す数字を、
 
 各項目の前の 下線部 「_」 に入れてください。
 
 0から4までの尺度で、
 
 0は 全く影響を受けていない、 4は 深刻な影響を受けている ということです。
 
 各項目の 「 : 」 のあとの空欄には、
 
 どのように影響を受けたかを 記入してください。
 
 プラスに、 マイナスに、 他にどんなものでも構いません。
 
私の人生の中で、 BPとの関係は、 以下のような影響を与えています。
 
_ 信頼する能力 :
 
_ 愛する能力 :
 
_ 安心感 :
 
_ 脆弱さ :
 
_ 全般的な人生観 :
 
_ 親密になる能力 :
 
_ セクシュアリティ :
 
_ 宗教的あるいは魂の信念 :
 
_ 共感能力 :
 
_ 財政状態 :
 
_ 人生に対する皮肉な態度 :
 
_ 目的意識 :
 
_ 欲求を満たす能力 :
 
_ 子育て方法 :
 
_ 個人的境界を設ける能力 :
 
_ よい自己主張の能力 :
 
_ 問題に対処する能力 :
 
_ 法律的な心配事 :
 
_ 自尊心 :
 
_ 価値体系 :
 
_ 身体的健康 :
 
_ ライフスタイル :
 
_ キャリア :
 
_ 家族関係 :
 
_ 友情 :
 
_ 有能感 :
 
_ その他 :
 
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」
 (星和書店) 〈ランディ・クリーガー著/監訳 :遊佐安一郎〉 より〕