廃盤日記(増補改訂版)

めざせ!日本全国の中古盤店制覇!(by じみへん)

★FREE with PYG~PYG LIVE ALBUM IN COLOSSEUM

2004年12月23日 | J ROCK MASTERPIECE
 
1971年8月16日、今はなき田園コロシアムで行われた伝説のライヴを収録したアルバムがこの『FREE with PYG』です。PYGと聞いて「ん?」と何が何だか判らない人も多いかもしれませんが、GSムーブメントの終焉後、元タイガース(沢田研二、岸部修三)・スパイダース(井上尭之、大野克夫)・テンプターズ(萩原健一、大口広司)からの選抜メンバー6名で結成されたスーパーグループがこのPYGです。今考えると本当に信じられない超豪華なメンバーを集めて、プロダクションの強引なアプローチで無理矢理作ってしまったような印象を受けますが(笑)。狂熱のGSブームが過ぎ去り、日本にもサイケデリックなニューロックブームが新たに巻き起こっていた時代だけに、元GSのアイドル的存在だった彼らには相当辛い時期だったことは想像に難くはありません。その当時の締め付けの反動もあったんだと思いますが、ストーンズからディープ・パープル、フリー、トラフィック、マウンテン、果てはレッド・ツェッペリンまで絶叫カヴァーしまくってしまった訳ですから、これはもう笑いを通り越して感心してしまうこと間違いなしです(苦笑)、いや本当に!!寄せ集めスーパーグループの宿命でやはり短命に終わってしまったPYGでありましたが、この当時の閉塞した日本の音楽業界の象徴的存在として、歴史上に名前を残してしまったのも事実であります。今聴いたらかなり感慨深いものがありますよね、やっぱり(笑)。ジュリーとショーケンの若かりし日々を追体験してみたい若いリスナーには是非聴いてもらいたい日本のロックの黎明期ライヴ名盤であります。ショーケンが唄う「ラヴ・イン・ヴェイン」を聴いて、涙して下さい(いろんな意味で)!!


◎PYG 『FREE with PYG』 (POLYDOR, POCH-1353)

DISC.1:
01. ブラック・ナイト
02. ウォーキング・マイ・シャドウ
03. エヴリー・マザーズ・サン
04. カントリー・コンフォート
05. ビッチ
06. スピード・キング
07. カウボーイ
08. ラヴ・イン・ヴェイン
09. トゥ・ラヴ・サムバディ
10. トラヴェリン・イン・ザ・ダーク

DISC.2:
01. 淋しさをわかりかけた時
02. 戻れない道
03. 何もない部屋
04. 悪魔 (シンパティー・フォー・デビル)
05. アイ・プット・ア・スペル・オン・ユー
06. 自由に歩いて愛して
07. ハイヤー
08. ゴナ・リーヴ・ユー
09. 祈る


★文庫 「ほぼ日刊イトイ新聞の本」 糸井重里著 (講談社文庫)

2004年12月23日 | BOOK
 
前々から気になっていた注目のホームページ「ほぼ日刊イトイ新聞の本」が文庫化されたと知って、通勤時間に読もうと買って来ました。1日100万アクセスを数える超人気サイト 『ほぼ日』 誕生と成長のドラマが、その中心人物である糸井重里氏の手によって直接書かれた、ある種の実録本なのでありますが、この本は非常に面白かったですね。糸井重里氏が「どうしてこんなことをはじめたのか?」など、導入部分の件(くだり)が僕には一番興味深かったんですけど。パソコンとはまったく縁のなかった生活を送っていた糸井氏ですが、49歳の誕生日に初めて買ったMacからすべてが始まりました。物事を新しく立ち上げる時に年齢やキャリアは関係ない!と実に勇気づけられる話の実例を糸井氏は本書で提示してくれました。「思い立ったが吉日」ではありませんが、後先考えずにとりあえず行動に移してみることも時と場合によっては大事、不具合はやりながら後で軌道修正すればいい、という考え方は非常に参考になりましたね。コトバの魔術師、イトイさんが軽いエッセイ風に書かれている本なので、肩肘はらずに楽に読めてしまう本であるということも非常に大きなポイントだと思います。興味を持たれた方は是非ご一読を!!本体価格590円+消費税。


◎文庫 『ほぼ日刊イトイ新聞の本』 糸井重里著 (講談社文庫)

~超人気ホームページができるまで。~
●どうしてこんなことをはじめたのか?
●クリエイターの「まかないめし」を提供してもらおう
●実力以下に評価されているものを拾い出す
●「いま仕事が流行っている」
●独自のバリューをつくり続ける
●『ほぼ日』は伸び伸びしているか
●オリジナルTシャツに涙する
●『ほぼ日』幼年期の終わり
●理想の組織を見つけたい。
●すべてはコンテンツなのだ、という考え方。

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