廃盤日記(増補改訂版)

めざせ!日本全国の中古盤店制覇!(by じみへん)

★DVD/MILES DAVIS 「マイルス・エレクトリック」

2004年12月13日 | MILES DAVIS
 
遂にマイルスのワイト島ライヴ完全版が映像とともに明らかになりました!!!
1970年8月29日、60万人と云われる観衆を集めた 『ワイト島ミュージック・フェスティヴァル』 でのマイルス・デイヴィス率いる豪華メンバーによるパフォーマンス、通称「CALL IT ANYTHING(=和訳:何とでも呼んでくれ!)」を完全収録したDVDがリリースされました。
タイトルは 『マイルス・エレクトリック:a different kind of blue』 で、日本語字幕スーパー付きの国内盤仕様は税込価格4935円でした。画面サイズは「4:3」の通常仕様でありますが、音声はドルビーデジタル/DTS 5.1chサラウンド対応になっており、ライヴシーンでのド迫力はやっぱり違います!!

演奏部分は完全収録といっても約38分のみの映像ですので、それだけでは短か過ぎると判断したのか、このほかにマイルス・デイヴィスがエレクトリック時代へと移行して行った過程を当時のバンドメンバーなど関係者に取材したインタビュー取材を交えてドキュメンタリー作品に仕上げました。インタビュー出演には、キース・ジャレット、チック・コリア、ジャック・ディジョネット、デイヴ・ホランド、ゲイリー・バーツ、アイアート・モレイラのバンドメンバーが全員登場し、当時と現在の姿を両方映しております。音楽的な変遷を追い続けるのも面白いのですが、バンドメンバーの各人の老け方を比較するのも別の意味で面白いと思いました。外見が一番変わったのは、バンダナを頭に巻いていた若かりし頃のチック・コリアかなあ~(爆)。ダン池田にもちょい似ているキース・ジャレットもなかなかイイ線行っておりますが(笑)。

このほか、ハービー・ハンコックやカルロス・サンタナ、ジョニ・ミッチェル、デイヴ・リーヴマン、ピート・コージーなど豪華面々も出演しております。尚、ボーナス特典映像には本編で採用されなかったインタビュー映像のアウトテイクを収録したほか、本編では登場しなかったマーカス・ミラーのインタビューも追加収録されております。そのため収録時間は合計で約120分になりました。決して収録時間を延ばしただけの内容水増し作品ではありませんので、念のため(笑)。

本作の柱になっているメドレーパフォーマンスの「CALL IT ANYTHING」完全収録のほか、生前のマイルスのインタビューや1964年のスティーヴ・アレン・ショーでの「SO WHAT」(モノクロ映像)など貴重な映像素材も断片収録されております。今回、僕が一番注目していたのは1973年の日本公演でのライヴ映像も収録されるらしいというウワサを聞いておりましたので非常に楽しみにしておりましたが、どうやら元ネタのNHKには当時の放送用フィルムは現存していないらしく、ココに収録された映像はその当時放送されたものを録画したフィルムがどうやら使われているそうです。たしかに今回、公式収録された映像の中では、この日本公演でのライヴ映像が一番画質が悪かったかもしれません。なるほど、これが原因でしたか。それでも貴重な映像であることには間違いないので、画質がやや劣化しているとはいえ、よくぞ公式に収録してくれました!と関係各位には拍手を贈りたい今日この頃であります。パチパチ。