パリ・オペラ=コミックの指揮者(音楽監督)を務めたロジェ・デゾルミエール(Roger Désormière/1898~1963)がヨハン・シュトラウスⅡの代表作円舞曲「美しき青きドナウ」やオペレッタ「こうもり」等々の名曲を集めて編曲したバレエ音楽「美しきドナウ(Le Beau Danube)」が収録された珍しいCDを紹介したい。
写真のCDは4、5年前にドイツ・グラモフォンから「THE ORIGINALS」シリーズとしてリリースされたポール・シュトラウスがベルリン放送交響楽団(現、ベルリン・ドイツ交響楽団)を振ったステレオ最初期(1958年)の録音である。LPレコードとしての初出は1959年でこのCDにも収録されているオフェンバック/ロザンタール編曲バレエ音楽「パリの喜び」とのカップリングであった。指揮者のポール・シュトラウスはあまり馴染みがないと思われるがベルギーのリエージュ管弦楽団の首席指揮者を務めていた人で今から30年余り昔になるがフランクのギリシャ神話を題材にした珍しい声楽付き交響詩「プシュケ」を同楽団他とEMIに録音してちょっと話題になったことがある。
この他にこのCD盤には19世紀フランス・オペラ・コミックの作曲家として活躍したダニエルーフランソワーエスプリ・オーベール(Daniel-François-Esprit Auber)の歌劇「フラ・ディアボロ(Fra Diavolo)」の序曲などめったに聴くことができない作品も収録されている。ポール・シュトラウスのそつのない見事な指揮ぶりが魅力的な1枚だ。
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