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カイルベルトのR.シュトラウス/歌劇「アラベラ」全曲(1963年ライヴ盤)

2010-05-12 19:12:56 | オペラ
 ヨーゼフ・カイルベルト(Joseph Keilberth/1908~1968)が遺したR.シュトラウス(1864~1949)のオペラ「アラベラ(ARABELLA)」全曲盤は今回取り上げる「1963年ミュンヘン・オペラ・フェスティヴァル」におけるライヴ盤(DG/現在廃盤)と「ORFEO D’OR」から2005年に初リリースされた「1958年ザルツブルク音楽祭」ライヴの2つが存在する。管弦楽は前者が「バイエルン国立管弦楽団」後者がウィーン・フィルハーモニー管弦楽団である。またどちらの盤も主役の三役はアラベラ=デラ・カーザ(ソプラノ)、ズデンカ=アンネリーゼ・ローテンベルガ(ソプラノ)、マンドリーカ=フィッシャー=ディスカウ(バリトン)が演じている。この3人は当時このオペラのトップ・キャストとして誉れが高くまたこの1963年のライヴ盤はまさにこの3人の絶頂期に収録された貴重盤と言っても過言ではないと思う。第一幕で歌われるアラベラ、ズデンカの二重唱「でもこの世の中に、ほんとうにこの人ならと思えるよな私に会った人が」はデラ・カーザとローテンベルガー2人のこのうえない美声が見事である。
 このオペラの台本はオーストアリアの劇作家ホフマンスタールによるもので作曲者R.シュトラウスとの交友は「エレクトラ」の時から始まり代表作「ばらの騎士」、「ナクソス島のアリアドネ」、「影のない女」、「エジプトのヘレナ」と続きこの「アラベラ」(1929年~32年)が通算6作目でホフマンスタールとの最後のオペラ作品でもあった。このCD盤の録音の演出はルドルフ・ハルトマンによるもので一般に「ミュンヘン版」と呼ばれ第2幕と第3幕の幕間をおかず続けて演奏する形式をとっている。もちろんこれは演出のハルトマン自身が作曲家シュトラウスの了解を得て行ったものである。

 


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