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FMエア・チェック、オープン・テープ・コレクションから

2010-01-25 23:43:10 | FMエア・チェック
 今日は久しぶりにFMエア・チェック・オープン・テープ・コレクションから1曲取り上げてみたいと思う。曲目は以前にエフゲニー・スヴェトラーノフ/ソヴィエト国立交響楽団によるレコードで紹介したことがある(2009年2月21日参照)ロシアの作曲家スクリャービン(Skryabin/1872~1915)の交響曲第2番ハ短調作品29のライヴ演奏である。
 演奏は当時フランクフルト放送交響楽団(現在、hr交響楽団)の首席指揮者を務めていたニューヨーク生まれのディーン・ディクソン(Dean Dixon/1915~1976/写真)による1971年のコンサート・ライヴ録音である。放送は1972年5月22日NHKFMの当時の番組「海外の音楽」の時間にされたものである。
 指揮者ディーン・ディクソンは日本では「知る人ぞ知る」マイナーな存在だが1968年にNHK交響楽団客演指揮のため来日もしている。彼はスウェーデンのエーテボリ交響楽団の首席指揮者(1953年~1960年)を務めた後このフランクフルト放送響の音楽監督の地位を1961年から74年まで13年間に渡り務めこの間に南半球オーストラリアのシドニー交響楽団の首席指揮者も1963年~67年まで兼務した有能な指揮者であった。
 この演奏はヘッセン放送協会大ホール(Frankfurt am Main Funkhaus am Dornbusch Großer Sendesaal)で行われたコンサート・ライヴで筆者も数回このホールで同楽団の演奏を聴いたことがあるがその音響の良さは驚くものがあった。ディクソンのレコード録音は非常に数少ないためこのスリャービンの放送録音は大変貴重なものである。特に第3楽章「アンダンテ」の繊細な美しさは何とも表現しがたい。筆者はこの演奏を聴いてスクリャービンの作品に興味を持つきっかけとなった。

 


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