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LPジャケットの魅力(5)

2009-09-15 00:07:42 | LPジャケット
 「LPジャケットの魅力」5回目の今日はプロコフィエフの音楽物語「ピーターと狼」作品67を取り上げてみた。この作品は1936年、作曲者プロコフィエフが45歳の時のもので子供たちのためにロシアの民話を基に自身でシナリオを書き作曲した。子供たちだけでなく結構大人も楽しめる人気の高い作品でもある。
 この作品を演奏するにあたり不可欠な「語り」はそれぞれの国の言語で吹き替えられリリースされているが筆者のLPコレクションの中から代表的な「日本語」・「英語」・「ドイツ語」・「フランス語」によるものを選択してみた。写真上段左からヘルベルト・フォン・カラヤン/フィルハーモニア管弦楽団/語り、坂本 九/日本語ー東芝AA8130)、レナード・バーンスタイン指揮と語り(英語)/ニューヨーク・フィルハーモニック/CBS・ソニー/SOCL75)、ロリン・マゼール/フランス国立放送管弦楽団/語り、マチアス・ヴィーマン/ドイツ語/DG2535 108)、ルイ・フレモー/モンテカルロ国立歌劇場管弦楽団/語り、フェルナンド・ルドゥ/フランス語/RVC-ERA1082)の4枚である。録音年代もカラヤン盤の1956-57年の他はいずれも1962年の録音である。一昔前の録音だがいずれもオリジナル・ステレオ録音で音質も良好で申し分ない。ジャケット・デザインもそれぞれが「子供のための御伽噺」の世界をイメージして作成されている。
 この中で特に筆者が気に入っているLPはカラヤンと当時日本のトップ、エンタテーイナーだった言っても過言ではない坂本 九を語りに起用した盤である。この語りの部分の日本語台本の制作・脚色を担当したのは坂本 九と切っても切れない間柄だった永 六輔であった。因みにこの語りの部分の録音は1965年にされている。当時、大変人気ものだった坂本 九の軽妙洒脱な語り口が何とも素晴らしく大指揮者カラヤンと坂本 九の組み合わせは日本盤レコード制作の上で大成功を収めたと言っていいだろう。
 尚、このカラヤン盤の外国語のナレーションでは英語は俳優のピーター・ユスティノフ、ドイツ語ーアンネリーゼ・ローテンベルガーとロミー・シュナイダーの2種類、フランス語ーロベール・ヒルシュ、イタリア語ーティノ・カッラーロが担当したLPが各国で発売された。またカラヤンがこの作品を実際のコンサートでプログラムにとりあげた記録は少なく手元の資料を見る限りでは1949年1月8日・9日にウィーン楽友協会大ホールでのウィーン交響楽団との演奏会で歌手のイルムガルト・ゼーフリートの語りによるものが見当たるくらいである。


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