今週はリスト編曲によるピアノ版管弦楽作品のコレクションを中心に紹介してきたが今日は「孤高の鬼才」とも呼ばれたカナダ、トロント出身のピアニスト、グレン・グールド(Gulenn Gould/1932~1982)自身がピアノに編曲したワーグナーの作品3曲を集めた写真のLPについてふれてみたい。
グレン・グールドはご承知のように今から四半世紀以上も前に50歳にして惜しまれこの世を去った天才にしてちょと奇人のピアニストであった。筆者が学生時代にはリスト編曲のベートーヴェンの交響曲第5番を演奏したLPがリリースされ話題を呼びよく聴いたものである。その彼が1973年に自らの編曲によるピアノによるワーグナーを録音した。曲目は楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲、楽劇「神々の黄昏」から「夜明けとジークフリートのラインへの旅」、「ジーククフリート牧歌」の3曲である。賛否両論はあろうが私個人的には天才ピアニスト、グールドの感性がにじみ出た鮮やかな演奏である。特に「夜明けとジークフリートのラインへの旅」ではグールドのピアノによる色彩感あふれる音作りが素晴らしい。
また彼は最晩年の1982年7月(亡くなる約3カ月前)に自身の指揮でトロント交響楽団の13名のメンバーで構成された室内管弦楽で「ジークフリート牧歌」を録音していた。おそらく彼が指揮した唯一のもので最期の録音ではないかと思う。まさに彼の「白鳥の歌」となった。
グレン・グールドはご承知のように今から四半世紀以上も前に50歳にして惜しまれこの世を去った天才にしてちょと奇人のピアニストであった。筆者が学生時代にはリスト編曲のベートーヴェンの交響曲第5番を演奏したLPがリリースされ話題を呼びよく聴いたものである。その彼が1973年に自らの編曲によるピアノによるワーグナーを録音した。曲目は楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲、楽劇「神々の黄昏」から「夜明けとジークフリートのラインへの旅」、「ジーククフリート牧歌」の3曲である。賛否両論はあろうが私個人的には天才ピアニスト、グールドの感性がにじみ出た鮮やかな演奏である。特に「夜明けとジークフリートのラインへの旅」ではグールドのピアノによる色彩感あふれる音作りが素晴らしい。
また彼は最晩年の1982年7月(亡くなる約3カ月前)に自身の指揮でトロント交響楽団の13名のメンバーで構成された室内管弦楽で「ジークフリート牧歌」を録音していた。おそらく彼が指揮した唯一のもので最期の録音ではないかと思う。まさに彼の「白鳥の歌」となった。