教育のヒント by 本間勇人

身近な葛藤から世界の紛争まで、問題解決する創造的才能者が生まれる学びを探して

「脱ゆとり」指導要領改訂に読売社説賛成か?

2007-09-04 07:59:32 | 文化・芸術
★ 【授業時間増 「脱ゆとり」鮮明な指導要領に(9月2日付・読売社説)】によると、

<ゆとり教育の象徴だった「総合的な学習の時間」は週1回減らされる。小学校では週3回から2回へ、中学でも週1~2回となる。特定期間に集中させたり、土曜に実施したりすることも可能だ。「詰め込み教育」の反省から、小、中学校の授業時間数は1977年の指導要領改定以来、減少傾向が続いてきた。増えるとなれば30年ぶりのことだ。国の教育路線の転換と言っていいだろう。「脱ゆとり」の方向性には賛成したい>と。

★一方で、

<日本の子どもの学力低下傾向は、2004年暮れ、国際学力調査で明らかになった。衝撃を受けた文科省は直ちに、教える内容を3割削減した02年度からの指導要領見直しなどの検討を始めた。>と。

★ここで「国際学力調査」と言った場合、OECD/PISAのことを言っているのだろうか?だとしたら疑問がわいてくる。このPISAはどちらかというと「総合学習」的だからだ。

★読売の社説は、小学校の英語の導入も疑問視している。やはりOECD/PISA的な学力観は背景にないようだ。学力低下を巻き返すためには、量より質のはず。量から質にシフトするには、思考のプロセスのシステム化。授業時間を10%増やしてどうなるわけでもあるまい。

★ただし、教師に支払うコストは削減される可能性がある。座学が一番金がかからないのは明らかだからだ。