クラシック 名盤探訪

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とっておきの名盤 その114 プッチーニ 歌劇「トゥーランドット」

2008年01月24日 | とっておきの名盤「オペラ」
フランスの指揮者ロンバールは、オケのコンサートよりもオペラ指揮者として非常に名声が高い。
たしかに、劇的な構成の中に繊細さと力強さが入り混じって要求されるこのプッチーニの名作を、終わりまで見事にまとめる力量はたいしたもの。
歌では私の好きな歌手、カレーラスが王子カラフ役でその力強い声を聞かせてくれるのがまず嬉しい。
第一幕の終わりで、リュー役のフレーニが絶妙な声で感動的なアリア「殿様、お聞きくださいまし!」を歌った後、王子役のカレーラスが「泣かないでくれ、リュー!」となだめ、謎解きに挑戦する決意でトゥーランドット!と叫び、ついに銅鑼を打ち鳴らす。
ここの所を歌うカレーラスの盛り上げ方の見事なこと、そしてロンバールのダイナミックな指揮ぶりが私の心の琴線を激しく振るわせる。
トゥーランドット役のカバリエも素晴らしい声を披露する。
第2幕第2場冒頭のアリア「この宮殿に」を歌う彼女の毅然とした声、冷酷な姫の心情が見事に私の胸に伝わってくる。
この曲は、最初から終わりまで珠玉のメロディーが散りばめられており、素晴らしい歌の競演が聴けるラインスドルフ盤とこの盤の二組はとっておきの名盤として是非手元に置いておきたい。
廉価盤のため、ジャケットがオリジナルのものでないのは残念。
あえてこの曲のベスト・ファイブをあげると、
・エーリーッヒ・ラインスドルフ指揮、ローマ歌劇場管弦楽団、ビルギット・ニルソン<S>、レナータ・テバルディ<S>、ユッシ・ビョルリンク<T> <RCA>
・アラン・ロンバール指揮、ストラスブールフィルハーモニック管弦楽団、モンセラ・カバリエ<S>、ミレッラ・フレーニ<S>、ホセ・カレーラス<T> <EMI>
・ズービン・メータ指揮、ロンドンフィルハーモニー管弦楽団、ジョーン・サザーランド<S>、モンセラ・カバリエ<S>、ルチアーノ・パヴァロッティ<T> <LONDON>
・モリナーリ・プラデルリ指揮、ローマ歌劇場管弦楽団、ビルギット・ニルソン<S>、レナータ・スコット<S>、フランコ・コレルリ<T> <EMI>
・ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮、ウィーンフィルハーモニー管弦楽団、カーチャ・リッチャレッリ<S>、バーバラ・ヘンドリックス<S>、プラシード・ドミンゴ<T> <Grammophon>

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