クラシック 名盤探訪

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「イン・コンサート」 マックス・ローチ & クリフォード・ブラウン

2006年12月29日 | ジャズ&ヴォーカル
クリフォード・ブラウンは1956年6月、交通事故により25歳という若さで突然の死を迎えた。
天才トランペッターの早すぎる死は、本当に悔やんでも悔やみきれない。
今年は50回忌だったのに、あまり騒がれなかったというか記事にならかったのはとても残念。
彼のトランペットは、その一音を聴くだけでこれがブラウニーの音色とすぐ判る独特の魅力があり、まさにまろやかなこくのきいた極上ウィスキーの味わいのよう。
一曲目の「ジョードゥ」はブラウニーのソロに終始し、その胸のすくような輝くばかりのアドリヴは聴き手をとにかく魅了する。
彼お好みのバラッド・プレイ「テンダリー」での、その哀愁に満ちたメロディーを奏でるトランペットは、まるで彼自身の無念の死を惜しむ挽歌のように聴こえてならない。
この盤で競演する天才ドラマー、マックス・ローチも素晴らしい。
全曲に亘って絶妙なドラム・ソロを展開するが、特に3曲目「君にこそ心ときめく」でのドラミングの迫力というか,その熱気は聴き手の胸にずきっと突き刺さる。
この盤はブラウン・ローチクインテットの唯一のコンサート・レコーディングだからとにかく貴重。
これほどジャズの熱さ、楽しさというものを芯から味合わせてくれる盤はそうあるものではない。
・1~4曲:クリフォード・ブラウン<Tp>、ハロルド・ランド<TS>、リッチー・パウエル<P>、ジョージ・モロウ<B>、マックス・ローチ<D>
・5~8曲:クリフォード・ブラウン<Tp>、テデイ・エドワーズ<TS>、カール・パーキンス<P>、ジョージ・ブレッドソー<B>、マックス・ローチ<D> <GNP Crescendo>