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千川上水

2010年04月23日 22時45分52秒 | 観光
 千川通りは、生き別れた兄弟のようだ。そして、その兄弟の身の上を語る作者は、多くの人から後ろ指を指されるほどの意地悪だったので、生涯兄弟の対面を許さなかった。わたしたちは、だから「千川通り物語」を語られると涙なく過ごすことはできないのだ。
 嘘。でも、半分。
 東京の中、それほど遠からずある2つの千川通りは、繋がっておらず、また繋がる計画さえない。広い東京の中で彼らが二度と出会えないのは事実だけれど、血が繋がっているのも事実だ。どちらも千川上水の暗渠沿いの道だ。彼らの血脈は地下において受け継がれている。
 粟島神社を源流の一つとして持つ谷端川は、その北側にある千川上水が開削されると、長崎分水でつなげられる。そのため、谷端川(小石川)の通るあの太陽のない街は、小石川通りではなく、千川通りと呼ばれることになる。
 ぼくが30近くになるまで、たとえ川は見えなくても小石川は荒れて激しい川だった。あれはいつだったろう、小石川の同業者たちはマンホールが目の前で飛び上がるのを目撃したと言っていた。関口台(こういう台地には金持ちが住む。中村勘三郎とか)と千石台(ここには徳川家がまだいる)、この二つの峻険な崖に挟まれた小石川の谷は建物が立て込んでいるからわからないけれど、裸にしたら、両脇をナイアガラのような幅広い滝で覆われているようなものだ。谷が氾濫しないわけがない。


 その千川上水公園。この遊歩道沿いに千川上水が流れていた、ということ。地下掘って見たわけじゃないから、あくまで伝聞。



 この右側が上水沿いに遊歩道ができている。



 この遊歩道&公園のマンホール。なぜだか、このような盛り上がった形。
 なわけで、ようやく、谷端川を下って行く次回。いつになることやら、すみません。

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4 コメント

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Unknown (Nancy)
2010-04-24 07:33:15
この盛り上がったマンホールに蹴躓いて転んだりする人いないのでしょうか。
私の住む国だったら即訴訟モノです(笑)
マンホールといえば、大昔見た007の映画の中で
敵から逃れるためにマンホールに逃れたら、ねずみが何万匹もわんさかいてとても気持ち悪かったのを思い出します。
時代的にCGは無いので作り物のねずみだったのでしょうか。
すごくよく出来ていたと思います。
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そうそう (aquira)
2010-04-26 19:06:52
 このマンホール、危ないですよね。最初作ったときより、何かの理由で土地を削ったのか、理由がわかりません。これ一つじゃなく、延々とこの盛り上がりマンホール。
 ところで、東京都心に唯一住んでいる蛇がアオダイショウなんですが、彼らの生活を支えているのが下水などのネズミ。病気などを媒介するネズミを食べてくれるので、都心の蛇は益獣らしいんです。しかし、雨の夜、家の前でアオダイショウと目が合うのは、あまりキモチのいい体験ではありませんでした(しかも、でかいんですよ)。
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なるほどぉ (ゆめパパ)
2010-04-29 03:31:09
長年の疑問が解けました。
なんで、同じ名前の通りが2カ所あるんだろう?
と思ってました。
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ぼくも (aquira)
2010-04-29 20:28:31
 最初、小石川をなぜ千川通りと呼ぶのか疑問だったんだけれど、暗渠好きになって解決。
 なにしろ大塚小学校のすぐそばだもんね。
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