この写真を見て、何か思いませんか?
左のお姉ちゃんたちではない。
先日、サイクリングで川越に立ち寄って大変楽しかったのだ。
この街並みを見て、何か思いません?
じゃあ、これ。
わかりました?
そう、電柱や電線がないんです。
昔の祭は、宮出しの神輿に続いて、町出しの山車が続いたものでした。それが明治になって「文明開化」という名の下に電柱や電線が張り巡らされると、上背のある山車が祭で使えなくなってきます。そこで、山車の替わりに町出しの神輿が使われるようになってきました。
山車の上には人が乗って、山車を先導したり、からくりを操作したりしました。
たとえば日枝神社の山王祭、神田神社の神田祭、根津神社の根津祭、この3つは天下祭とされ、江戸城へ入城することができ、将軍の閲覧を受けました。江戸城に入るには門がありますから、そのため、門より高い山車は上部が上げ下げができるようなからくりが作られていました。
こうして山車に人が乗ることは当たり前のことでした。
しかし、山車が使えなくなり、町出しの神輿に替わると、今度はその神輿に人が乗るようになります。町出しの神輿に人が乗るようになると、今度は区別がつかなくなって宮出しの神輿にも人が乗るようになりました。
三社祭で神輿の上に乗ってはいかん、いや乗るんだってもめてることには、こんな背景がありました。
しかし、ご覧の通り川越には電線がありません。
江戸時代、江戸の山車をコピーした川越の祭は、東京の祭で山車が主力でなくなった現在も江戸時代の風景を今に残していました。
川越の山車巡行には110万人の人が訪れるそうです。しかし、ぼくはそれに先立つ神輿を是非見てみたい(というか、今年都合が合えば絶対行きたい! 山車の前日だから人も少ないだろうし)。
京都の祇園祭だって、山鉾巡行が有名だけれど、それに先立つ宮出し(という言葉でOKなのかどうかわからないけれど)の神輿が神事として重要で、荘厳なのだ。
川越、時の鐘。
いや、面白いところでありました。
川越まで荒川サイクリングロードを使って45km。川越から帰ってもよかったんだけれど、もうちょっと走りたい。そこから入間川サイクリングロードを使って、西武線の入間市駅まで。ここからならレッドアローが使えるので、窓口(自動販売機でも買えるのだけれど)で一番後ろの席をお願いして発券してもらいます。そうすれば、席の後ろに自転車を入れておけて便利。輪行袋に入れても、やっぱり大きいから。