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全館輻射熱冷暖房住宅システムの開発者・福地建装・代表取締役会長
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換気と湿度管理・・・北斗市

2006年08月28日 19時02分31秒 | Weblog
平成16年に一般に「換気法」言われる法律が制定されました。
シックハウス症候群対策として、16年以降に建築される住宅には全て機械換気だけで0,5回以上の換気を行いなさいと言う法律です。義務化ですから現在は全ての住宅にこの換気設備が取り付けられるようになっております。

写真は今日、本社を訪れて戴いたシンクタンク、矢野経済研究所の岩崎克彦さんですが、岩崎さんからある住宅会社が自然換気式で国土交通省の認定を交付された事を知りました。どうやら自然透湿するような構造になっているようです。自然通気、自然透湿は日本の住宅の大きな特徴でもありました。この思想を住宅に活かす事はとても意義深いものがあります。ファース本部も換気回数を減らすための認定アプローチを何度となく行っております。この自然通気認定と言っても、実質的な換気回数を減らすような内容でないのが、当方としてはかなり不満が残ります。

換気法は建材から放出する有害物質を換気量を増やして排出する事を目的としております。
したがって住宅の気密層内側の容積の半分以上の空気を機械換気によって入れ替えなさいと言う事です。半分以上ですから多い分には誰からも咎められない事になります。しかし、換気量を多くすると言う事は相当量の熱損失が伴いますが、何と言っても膨大な量の湿気を取り込んだり、排出したりする事になります。

湿気を除去する事で、気温を下げずに住む人の身体から水蒸気を蒸発させ体温を奪い、質の高い冷房を行う事が出来ます。また、真冬にカラカラに乾燥した空気を取り込むと体温を奪って寒さを感じます。家の性能とは気密や断熱と相まって湿度管理が大きな要素となります。やたらと換気量ばかりを増やしては決して良い事ばかりでありません。
また、今日、岩崎さんが教えてくれた、ある住宅会社が取得した「認定」も自然透湿が評価されたという事ですが、乾燥した冬、多湿の夏を持つ気候の日本には必ずしも適応するものでないようような気も致します。

自然透湿が認定されたと言う、売りのキャッチコピーとして使用される事を危惧します。
最近の動向としては、0.5回/hの換気回数を0.3回に見直そう言う学識者の意見も多くなったように思われます。現場を直視すればこのような考えが実際のニーズであると思われます。今日、本社を訪れて戴いた岩崎さんですが、シンクタンクの研究員に珍しいとても穏やかな方でした。肌寒くなった北海道でしたが、残暑厳しい大阪に戻って行きました。
さて今日は実験ブースや研究開発の業務に没頭した一日でしたが明日は北陸の富山です…
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