自然派ワインを取り扱って既に25年近く経ちました。25年前から自然派ワインを造っていたワイナリーもあれば、最近になり、自然派ワインを造り始めたところもあります。そのひとつ、フランス・ブルゴーニュ地方にあるドメーヌ・ガショ・モノです。従来は、酸化防止剤も少し入れていましたが、今回全く入れないワインをリリースさせました。
その味わいは、とてもフレッシュでのど越しが素晴らしいものでした。なぜこのヴィンテージで酸化防止剤なしのワインを造ることにしたのか、ダミアン氏の気持ちがわかる気がしました。
2019年、一般的には、フランスは良い年とは言えません。春先の雨と寒さで受粉がうまくいかず、収穫量はぐんと減りました。それでも、無事成長したブドウはとても良い出来になったのでしょう。新作をつくるのにチャレンジするくらいですから。酸化防止剤が入っていないから、このさわやかさなのか、もともとブドウの良さがこの味わいをもたらせているのか、それとも両方なのか。とにかく、熟したブドウのニュアンス、最初に感じる甘み、そのあとに広がるさわやかさ、なんとも言えない滑らかなのど越し。まさしく、上質のワインです。新樽も少し使っているのに、少しもごつごつしていません。まさしく、美味しい!の一言です。(H.M)