旧水海道小学校

2008-08-28 07:12:39 | 北関東3県 (茨城・栃木・群馬)




 帽子を被ったような八角形の鼓楼が印象的な明治の擬洋風建築(明治14年築 1881)。 名前の通り、当初は県内水海道(みつかいどう)市に町民有志の寄付金をもとに建設されたもので、地元の宮大工・羽田甚蔵が横浜まで洋風建築の技法を学びにいってこの建物に取り掛かったそうです。 大変頑丈な造りだったらしく、明治35(1902)年に関東を襲った大暴風雨により多くの小学校が倒壊するなかで、この建物だけはビクともしなかったという話も。 その後、移築・改造等もあったようですが、現在地である茨城県立歴史館に再移築、保存されるにあたり創建時の姿に復元されました。 但し外壁に関しては現在の建物は下見板張りになっていますが、当初は白漆喰塗りだったようです。

 現在は教育資料の展示が行われており、2階には立ち入りできませんが1階部分は無料で見学可能です。 外観は玄関部分の張り出しがかなり大きくて、以外に奥行きのある建物といった感じ。 特徴的な鼓楼部分をよく見てみれば、てすりには何かの木の模様が彫られていて面白いです。 こういった遊び心のある点が擬洋風建築の楽しみの一つだと思います。  茨城県水戸市緑町2-1-15  茨城県立歴史館内  07年04月中旬

 ※写真が一部大きくなります。

 ※おまけ こちらは同じ敷地内にある 旧水戸農業高校本館(明治期)。 玄関部分以外は復元らしいです。