坊主の家計簿

♪こらえちゃいけないんだ You
 思いを伝えてよ 何も始まらないからね

三ツ石神社

2014年04月09日 | 坊主の家計簿
【三つの大石は、岩手山が噴火したときに飛んできたといわれ、三ツ石様と呼ばれて人々の信仰を集めていた。
 昔この地方に住む羅刹(らせつ)という鬼が、里人や旅人に悪さをするので、里人が三ツ石様に「どうか鬼をこらしめてください」とお願いしたところ、たちまち三ツ石様が羅刹を大石に縛りつけてしまった。羅刹は「もう二度と悪さはしません。二度とこの里にも姿を見せません」と誓ったので、約束の印として、三ツ石に手形を押させて逃がしてやった。岩に手形…… から岩手と呼ぶようになった。】

http://home.s01.itscom.net/sahara/stone/s_tohoku/034_mithuishi/034.htm

宮沢賢治『原体剣舞連』

2014年04月09日 | 坊主の家計簿
宮沢賢治『原体剣舞連』

   dah-dah-dah-dah-dah-sko-dah-dah

こんや異装〔いさう〕のげん月のした

鶏〔とり〕の黒尾を頭巾〔づきん〕にかざり

片刃〔かたは〕の太刀をひらめかす

原体〔はらたい〕村の舞手〔おどりこ〕たちよ

鴇〔とき〕いろのはるの樹液〔じゅえき〕を

アルペン農の辛酸〔しんさん〕に投げ

生〔せい〕しののめの草いろの火を

高原の風とひかりにさゝげ

菩提樹〔まだ〕皮〔かわ〕と縄とをまとふ

気圏の戦士わが朋〔とも〕たちよ

青らみわたるこう気をふかみ

楢と掬〔ぶな〕とのうれひをあつめ

蛇紋山地〔じゃもんさんち〕に篝〔かゞり〕をかかげ

ひのきの髪をうちゆすり

まるめろの匂のそらに

あたらしい星雲を燃せ

   dah-dah-sko-dah-dah

肌膚〔きふ〕を腐植と土にけづらせ

筋骨はつめたい炭酸に粗〔あら〕び

月月〔つきづき〕に日光と風とを焦慮し

敬虔に年を累〔かさ〕ねた師父〔しふ〕たちよ

こんや銀河と森とのまつり

准〔じゅん〕平原の天末線〔てんまつせん〕に

さらにも強く鼓を鳴らし

うす月の雲をどよませ

  Ho!Ho!Ho!

     むかし達谷〔たった〕の悪路王〔あくろわう〕

     まっくらくらの二里の洞

     わたるは夢と黒夜神〔こくやじん〕

     首は刻まれ漬けられ

アンドロメダもかゞりにゆすれ

     青い仮面〔めん〕このこけおどし

     太刀を浴びてはいっぷかぷ

     夜風の底の蜘蛛〔くも〕おどり

     胃袋はいてぎったぎた

  dah-dah-dah-dah-dah-sko-dah-dah

さらにただしく刃〔やいば〕を合〔あ〕わせ

霹靂〔へきれき〕の青火をくだし

四方〔しほう〕の夜〔よる〕の鬼神〔きじん〕をまねき

樹液〔じゅえき〕もふるふこの夜〔よ〕さひとよ

赤ひたたれを地にひるがへし

雹雲〔ひゃううん〕と風とをまつれ

  dah-dah-dah-dahh

夜風〔よかぜ〕とどろきひのきはみだれ

月は射〔ゐ〕そそぐ銀の矢並

打つも果〔は〕てるも火花のいのち

太刀の軋〔きし〕りの消えぬひま

  dah-dah-dah-dah-dah-sko-dah-dah

太刀は稲妻〔いなづま〕萱穂〔かやほ〕のさやぎ

獅子の星座〔せいざ〕に散る火の雨の

消えてあとない天〔あま〕のがはら

打つも果てるもひとつのいのち

  dah-dah-dah-dah-dah-sko-dah-dah

児玉暁洋先生『一人からの出発』

2014年04月02日 | 坊主の家計簿
【単純化した形で一つの例を述べますと、学校の試験の点数についてですが、百点をとった者が偉いように見えているが、もし全員が百点をとればそのようには言えないのであるから、むしろ得点の低い出来ない人がいるからこそ、百点をとった人が偉く見えているのであって、「出来ること」の成り立つのは、「出来ないこと」がその根拠となっているということでしょう。二十点とか・三十点をとっている人が百点をとる人を支えているわけです。だから、二十点しかとれない人はもっと胸を張って、悠々と「僕のおかげで君は、偉く見えているのだから感謝してもらいましょう」ぐらいのことが言えてもよいと思うのです。
 縁起の道理に基づいて自由な発想が出来る。それが、決して無茶でも無理でもなく、ひがみでも抑圧でもなく、明るく開けた心で出来るのですね。】
 (真宗大谷派大阪教区仏教青年連盟発行・児玉暁洋先生『一人からの出発』より)

 勝ち組、負け組。つか、支援される側・する側でも同じか。