エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

寒木瓜の花

2017年01月13日 | ポエム
寒木瓜の花は、淡淡として在る。
寒木瓜は、温暖化によって年中花をつけている印象がある。
けれど、季節のメリハリ俳句によって担保するしかあるまい。



とりわけ、寒木瓜の花は淡淡としている。
けれども、赤い寒木瓜の花は君の唇だ。







「寒木瓜や淡ゝ時空駆け抜ける」







こうして、ぼくは寒木瓜を愛でつつ時間を超えてゆくのだ。



そう、時空の旅人となって思いを語彙に馳せる。
言の葉を紡ぐ事の難しさに打ちのめされつつ、句作を続けるのだ。



哀しくも、歓喜に満ちた刹那を享け留める。
手の平が、充血するほど刹那は重たいのだ。



     荒 野人