エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

蠟梅妖しかり

2017年01月12日 | ポエム
今が見頃の蠟梅は、その香りと云い透明度と云い例えようも無い。
蠟梅の花弁の透明度は、妖しくも媚としている。

言い換えれば「誘う」のである。



ぼくは、限りも無く思慕する以外の鑑賞方法を知らない。
いや、思慕する以外の鑑賞方法は無いのである。







「壇密といふ女優いて蠟梅」







今日の蠟梅は、家の近くの公園にある。
もう暫くすると、秩父の蠟梅が開花情報を伝えてくれるだろう。

情報を手に入れると同時に、ぼくは秩父に出かけるだろう。



蠟梅のかほりは、風呂上がりの君。
甘やかで、しっとりと漂う。
その密やかさが、優れて美しい。



蕾の楚々とした佇まいも良い。
開いたときの、妖しさが伺われてワクワクドキドキする。



      荒 野人