侘助・・・椿の種である。
椿は春の季語だけれど、侘助は三冬の季語となっている。
厳しい冬から春にかけて花開くのである。
名前が、優れて結構である。
結構と表現する場合、建物がその適用範囲だけれど、この花には結構を与えたいのである。
一重で、半開きの花であり、そのイマージュは堅牢であるからだ。

誠に結構である。
その赤さが際立つのである。

この赤さは、紅とは言えず赤色である。
そもそも紅は、赤の1範疇でしかない。

このピンクは「数寄屋侘助」である。
淡いピンクが優しさを演出してくれる。
そもそも侘助は茶花として珍重されている。
ツバキ(侘助)の木炭は品質が高く、昔は大名の手焙りに使われたという。
仄かに高貴な熱源が感じられるではないか。

「侘助の咲けとばかりのおちょぼ口」

侘助・・・茶花の女王である。
この日、鮮やかに月が輝いた。

高貴に輝いたのである。

あと何日かで満月になる。
朔太郎が眺めた満月である。
満月になったら、ぼくは月に吠えよう。
荒 野人
椿は春の季語だけれど、侘助は三冬の季語となっている。
厳しい冬から春にかけて花開くのである。
名前が、優れて結構である。
結構と表現する場合、建物がその適用範囲だけれど、この花には結構を与えたいのである。
一重で、半開きの花であり、そのイマージュは堅牢であるからだ。

誠に結構である。
その赤さが際立つのである。

この赤さは、紅とは言えず赤色である。
そもそも紅は、赤の1範疇でしかない。

このピンクは「数寄屋侘助」である。
淡いピンクが優しさを演出してくれる。
そもそも侘助は茶花として珍重されている。
ツバキ(侘助)の木炭は品質が高く、昔は大名の手焙りに使われたという。
仄かに高貴な熱源が感じられるではないか。

「侘助の咲けとばかりのおちょぼ口」

侘助・・・茶花の女王である。
この日、鮮やかに月が輝いた。

高貴に輝いたのである。

あと何日かで満月になる。
朔太郎が眺めた満月である。
満月になったら、ぼくは月に吠えよう。
荒 野人