エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

城址を歩く・・・1

2013年01月26日 | ポエム
城址・・・城跡である。
俳句結社「からまつ」の東京新年句会で、ぼくは城跡を詠った主宰の句に感銘したと述べた。

主宰が歩かれた城跡が、何処かは知らない。
けれど、ぼくも城跡の大気を吸ってみたいと思ったのである。

  松風騒ぐ・・・とはいかない。

昨日は、とても寒かった。
ましてや、吹き晒しの城跡である。



この城跡は、総曲輪の造りである。



おそらく、この道は空堀であったのだろうか。
小高い丘になっていて、今は笹が群生している。

空気が濾過されて、寒いし軽やかである。

主宰が感じた大気の軽やかさは、これであったのだろうか。
時間が限りなく流れ、その結果大気は濾過され、人の世を透過して軽くなっていく。
歴史の必然でもあるのだろう。

主宰は、その大気を捉えられ俳句を詠まれた。







「笹鳴きの丘の連なる城の跡」







ぼくは、そこまで見つめられなかった。
従って、上記のような句となったのである。

根走りに苔が絡みついている。
時間の流れは充分に感じられたのであった。

ここは「岩槻城址」である。




               荒 野人