白状しますと
見てすぐは、よくわかんなかったんです!(笑)
それでも、けっこうハマった。
「修道士は沈黙する」70点★★★★
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ドイツ、バルト海に面した高級リゾートホテルで開かれる
G8の財務相会議。
その場に
イタリア人修道士ロベルト(トニ・セルヴィッロ)は
ゲストとして招かれた。
会議の前夜、ロベルトは
会議のホストで国際通貨基金(IMF)の理事(ダニエル・オートゥィユ)から
「告解がしたい」と部屋に呼び出される。
そして翌朝、理事は死体で見つかった――。
自殺か事故か、殺人か?!
警察はカギを握る修道士に話を聞こうとするのだが……?!
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ロベルト・アンドー監督の新作です。
優美でミステリアスなカメラワーク。
高級ホテルという舞台もサスペンスフルな雰囲気満点。
すごく魅せられるんですけど
しかし、これけっこう一度では理解するのが難しい……。
すごく高度なんですよ、次元が!(苦笑)
ドイツの高級ホテルに集まったのが
世界の経済を牛耳るエコノミストたちで
重要な決断のための会議をしている、というのはわかるんだけど
経済とか自分にあまりにも縁の無い世界なので
まず、状況そのものが、よくわかってない(苦笑)
そこに神学や数学が絡み、
問答のようなセリフの応酬があり
どうにも悩ましい。
…のですが、
プレス資料を読んで、そうだったのか!、的なところも多々あったので(笑)
今回は資料を紐解きつつ、ワシの(浅はかな)考えを入れつつ
映画読解の助けになるように、書いてみますと
まず
高級ホテルに集まったのは
G8=先進国首脳会議に参加する各国の財務大臣たち。
で、そのホストの国際通貨基金(IMF)の理事ロシェが
修道士ロベルトを、会議のゲストに呼ぶ。
ロシェは、世界経済を操る主としての行動を取る一方で
そのことが世界に大きな影響を与えている現実に
ものすごい懺悔の気持ちを持っている。
で、会議の前夜、修道士を呼んで告解をするわけですね。
しかし翌朝、彼は死体で発見される。
自殺か?他殺か?
どっちにしても主要人物を欠いた会議は混乱し、
警察は修道士から話を聞こうとする。
しかし。修道士は告解の「秘密」を守らなければいけないので
絶対に、それを漏らさない。
「いったい、“告解”の中身はなんだったの?」
すごーくじらされるんですが
結局のところ、本作は
清貧を貫き、厳格な規律の中に生きる修道士と
世界経済を動かす人々の
「物質主義」VS「精神主義」の対立の様相を見せ
そこが大きなポイントなんだと思います。
我々が
人として“在る”ためには、どうすればよいのか。
それはすなわち
いまの世界の状況に
「ちょっと待った!」の視点を与える意味を持っている。
2014年に公開され
ヒットした「大いなる沈黙へーグランド・シャルトルーズ修道院」の世界が
理解に役立つかなあとも思います。
とりあえず
もう一度、見よ(笑)。
★3/17(土)からBukamura ル・シネマほか全国順次公開。
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