ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

検察側の罪人

2018-08-20 23:56:56 | か行

 

ワシ、雫井さんの「犯人に告ぐ」も

原田監督の「クライマーズ・ハイ」(08年)も

ニノさんの「ブラックペアン」も好きだし~(笑)

 

「検察側の罪人」72点★★★★

 

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東京地検刑事部の新米検事・沖野(二宮和也)は

エリート検事・最上(木村拓哉)に憧れ、師と仰いでいた。

 

そんなある日、町工場の経営者夫婦が殺害される事件が起こる。

 

最上は複数の容疑者のなかから、一人の男に疑いをかけ、

沖野に取り調べをさせる。

 

だが、常に冷静沈着な最上の行動には明らかな不自然さが漂っていた。

「最上さんは、彼を犯人に仕立てようとしていないか?」――

 

沖野と、沖野の検察事務官(吉高由里子)は

疑問を持ち始めるが――?!

 

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雫井脩介原作×原田眞人監督×

木村拓哉×二宮和也×吉高由里子。

 

それぞれ「腕に覚えあり」な各氏が魅せるガチ合戦で、

かなりハードめで、おもしろかったです。

 

超人=ヒーローは登場せず、木村拓哉氏もまあデキる程度の普通の人。

その心情や行動に共感できるかは別として

一介の人だからこその、もがきと闇は、みえてくる。

 

そして

予告でも流れてますが

“ベビーフェイス”な二ノ宮和也氏が豹変する

取り調べのシーンの「おお!」はなかなかです。

 

吉高由里子氏のピュアなのか正義感なのか微妙な感じも、

松重豊氏のヤバさも本物っぽくて唸る。

 

 

それにですね

明らかに「詩織さん事件」を想起させる会話が耳に入ってきたり、

極右政党の危険がバックに描かれたり

メディアの無能さが揶揄されたり

 

日本の危うい現実を

端々でチクリサクリと、鋭く刺してくるんですよ。

おお、攻めてるなあと、作り手の気概を感じました。

映画って、そのときの世情を映し、後世に残るものですからね。

 

★8/24(金)から全国で公開。

「検察側の罪人」公式サイト


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