祝・アカデミー賞主演女優賞受賞!
レネー・ゼルウィガー、いろいろ乗り越えたんだろうなあ・・・・・・(感慨)
「ジュディ 虹の彼方に」72点★★★★
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1938年、17歳で「オズの魔法使い」の主演ドロシー役に抜擢され
スターになったジュディ・ガーランド。
しかし、1968年、
46歳のジュディ(レネー・ゼルヴィガー)は
映画出演もなくなり、幼い息子と娘を連れてステージでショーをこなし
生計を立てていた。
しかし
借金がかさみ、滞在先のホテルも追い出され
行く場所すらなくなってしまう。
そんな彼女にイギリスのクラブから
ショーの依頼が舞い込む。
生活と人生を立て直すため
単身、イギリスに向かったジョディだったが――?!
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とにかく、レネー・ゼルウィガーが魂の熱演!
彼女といえば、「ブリジット・ジョーンズの日記」シリーズのイメージが強いですが
いや~、今回30キロくらい痩せたんではないだろうか?!
それに、確かに彼女は声が可愛いいから
この役はピッタリだったかもしれない。
さらに、スターの悲哀、という点でも
自身を重ねたのかな・・・・・・とか思ってしまう。
彼女自身、けっこう休養期間もあったり、紆余曲折あったようだから。
ということで
内容はちょと地味ではありますが
その熱演に圧されました。
誰もが知ってるあの「オーバー・ザ・レインボー」の歌でおなじみ
「オズの魔法使い」のドロシー役、ジュデイ・ガーランド。
17歳にしてスターとなった彼女は
しかし子役として消費され、すり減っていた。
映画は
そんな疲弊し切った40代の彼女が、亡くなる半年前に行った
ロンドン公演の期間にスポットを当て、
ショーの華やかさではなく、
自我に蓋をし、自分を押し殺してきたスターの悲哀を、
これまた押し殺した演出で描いている。
睡眠時間もない過密スケジュールや
厳しいダイエット・・・・・・あたりは、まあ想定内ではあるんですが
当然のごとく行われていたセクハラ、さらに
気つけ薬、と称して、薬漬けにされている様子は予想外にすさまじく、
こうやってスターが成り立っているんだ・・・・・・と
恐ろしさと悲しさに、ゾクッとしてしまう。
そんな世界を生き抜いてきたジョディの
どこにいても、どこか居心地の悪い、
大事にされていてもぶち壊したくなる所在のなさ、居場所のなさ、が
すごくうまく表現されていたと思う。
ロンドン公演でマネージャー(世話係)となる
若い女の子にとってしまう、微妙な距離感なども
同じく、ちゅうちゅう中年であるワシからみても
ものすごく細やかだなあと思うんですよ。
彼女の「一杯飲みませんか」を断り、
いちファンであるゲイカップルと
ささやかな交流をするシークエンスが非常に効いているなあと感じました。
華やかなステージシーンがなかなか出てこなくて
ややモヤるんですが
大丈夫、最後に盛り上がりますよ!!
★3/6(金)から全国で公開。
ただそれ以外は獲得できなかったのは宜なるかな…
とにかく、
ものすごく痩せてましたでしょう?w