「ばしゃ馬さんとビッグマウス」に続く
吉田恵輔監督、最新作!
「麦子さんと」71点★★★★
***************************
とある田舎町に降り立った麦子(堀北真希)。
タクシーに乗ると、運転手(温水洋一)が
麦子の姿を見て
「ええええ~~!!!」と仰天。
行く先々でも「えええ~~!!」の嵐。
実はここは
麦子の母(余貴美子)の実家のある町。
麦子は母の若いころに、瓜二つらしいのだ。
そんな町で麦子は
「母と思っていなかった」母の思い出と向き合うことになる――。
***************************
なんでしょう、この不思議に「カクッ」と「ぬぼっ」とした
テンポと脱力ぐあい。
冒頭から
「え?いきなり、この人が死ぬの?」と
起承転結が読めないし、
しかもアニメがはさまるこの展開はなに(笑)
説明しすぎな場面があったかと思えば
逆にブツ切れのシーンがあったり、首をかしげる点もあるんですが
終わるとふわり、気持ちのよさが残るんですなあ。
そこにきて
主人公の兄役の松田龍平氏の、あのテンポ。
母役の余喜美子氏の、あの“懐深~い”感。
役者がみな当て書きのように
しっくりきている。
それが主演・堀北真希氏の透明さと
謎の相乗効果を生んでいるんですが
実際に当て書きだったのは堀北さんだったそうで
うまいこといったのだと思います。
吉田監督はつねに
オリジナル作品で勝負しているところがスゴイ!方ですが
本作は構想8年だそう。
母親の背景が
あの大ヒット連続テレビ小説に重なる点が多いのは
なーる、奇妙な時代の一致かもなあ、と思います。
どこか不格好な家族や、不器用な人々の日常は
いま日本映画が一番得意な分野だと
ワシは思いますハイ。
★12/21(土)から全国で公開。
「麦子さんと」公式サイト
ネタとしては鉄板物ですよね。
麦子さん(堀北さん)と母(余さん)の親子の話に母の友人(麻生さん)に擬似的な母親を演じさせ、さらにひとひねりの民宿の親子(ふせさんと息子)をからめるねんてもう“吉田マジック”!
火葬場での兄の後ろ姿、お祭りの歌のシーン、目覚まし時計、そして「赤いスイトピー」。良かったです。
こんな作品に出会う度に思う。
私のような小さいおじさんには大作より地味~な作品が似合う。
お勧め度3.8。 麻生佑未さんはどんどん良くなるね。
恒例の番長スルー物件
マッキ― お勧め度3.5。
CGやVFXバリバリのヒーロー物は嫌いという私の日頃の言葉に補足する日が来ました。
ただし、ボリウッドは除く。
ハエに転生しての復讐劇!発想の勝利でした。
日向での、火葬場のシーン、
うちの子(猫)の火葬のときを思い出して
すんげえジーンとしました。
麻生さん、ホントここ最近
「え?ええ?」っていうほどメキメキきてますよね!
「マッキー」もみなきゃ(笑)