ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

パリ、嘘つきな恋

2019-05-22 23:55:33 | は行

男も女も、そのキャラの評価って

どんな相手を選んだか、に意外と大きく左右されるもんだなーと

改めて思いました。

 

「パリ、嘘つきな恋」70点★★★★

 

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パリに暮らすジョスラン(フランク・デュボスク)は、お気楽な独身男。

常にテキトーなウソをスラスラ並べ、

女性とみれば口説く人生を送っていた。

 

あるとき、たまたま車椅子に座っていた彼は

「障がい者」と勘違いされ、

ある女性を紹介されることに。

 

それは、車椅子生活を送るフロランス(アレクサンドラ・ラミー)。

 

ヴァイオリニストとして活躍し、自立して生きるフロランスは

生き生きと人生を楽しむ、魅力的な女性だった。

 

ジョスランはそんな彼女に惹かれていくが、

「自分も車椅子生活だ」と偽って出会ったゆえ、

なかなか本当のことが言い出せず――?!

 

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テキトー男が障がい者だとウソをついたことから始まる恋――という

かなりタブー的で、型破りな恋愛映画。

 

そこを超えてくるのが

やはり「最強のふたり」(12年)のフランス映画、ってところが

興味深かったですねえ。

 

ただ、しょっぱなは

主人公である、軽〜いアホ男にまったく共感できず、

感情移入もできず(苦笑)、

「うわ、これ厳しーかも」と思いました。

 

が、しかし。

車椅子のヒロインが登場すると、

彼女が、がぜん魅力的で、グイッと引き込まれる。

 

「こんなにステキな彼女が、少しでも心惹かれる男なら・・・・・・」と、

どうにも感情移入できなかった

主人公アホ男の株が上がっていく――という

実におもしろい効果を、改めてリアルに実感いたしました。

 

ワシは子ども時代から、そして結局いまの仕事でも

家族やご夫婦の話を聞くのがすごーく好きなんですが

やっぱり、人間って「相対する人」によって

その姿が見えてくるところ、多いにあるんですよね。

 

その理屈で、主人公のアホ男を

だんだん応援してしまう、という。

 

そうなると、主人公がいつ、どうやって

愛するヒロインに

「実は自分は障がい者ではない」とネタばらしするのか?

最大のミソになっていく。

 

で、どうするの?と思ったら

「聖地・ルルドに行く」という展開には

思わず、でっかく吹きました(笑)。

「ルルドの泉で」(11年)って、おもしろい映画もありましたぜ。

 

その先にある展開&結末は

ぜひ劇場でハラハラとお楽しみくださいませ。

 

★5/24(金)から新宿ピカデリー、東劇、渋谷シネクイントほか全国で公開。

「パリ、嘘つきな恋」公式サイト


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