ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

モリエール 恋こそ喜劇

2010-03-06 01:57:14 | ま行
日本アカデミー賞は
「沈まぬ太陽」でしたか・・・ふうん。

で、今日のお題。
あ。これもフランス映画でした。


「モリエール 恋こそ喜劇」71点★★


イギリスのシェイクスピアに対し
フランスのモリエール、といわれるほど
有名な劇作家モリエールの
人生を描いた作品です。


画家や劇作家の伝記系は
イマイチなことが多いんですが

この作品はなかなか機知に富んだ
物語性を持っており
楽しく見ることができました。


ときは17世紀。

駆け出しの劇作家モリエールは
金持ちのジュルダンの依頼で
彼に演技の個人レッスンをすることに。

実はジュルダンは美しい伯爵夫人の気をひくために
レッスンを受けているのだけど

それを妻子に知られてはまずい。

そんななか
モリエールはなんと
ジュルダン夫人といい仲になってしまう。

さらにジュルダンの娘の恋も加わって・・・という
まさに恋の「から騒ぎ」的な
ドタバタ恋愛ストーリーが繰り広げられます。


冒頭から30分間は
「ダメかなあ」と思ったんですが


お人好しのお金持ちジュルダン
(ファブリス・ルキーニ。左はしのオジさん)が

絶妙な喜劇のボケ役として登場してからは
がぜん楽しくなってきました。



役者がここぞのときに「芝居を打つ」ように
日常のなかでも
人間って無意識に「芝居」をしていることや

「物語を編む」という
人間にしかできない行為の妙を
再認識させるような、お話なんです。

つまるところ
「人生は芝居だ」と
この映画は言っているのだと思います。

ラストには
思わず膝を打っちゃうほど
腑に落ちる感がありました。


ちなみにモリエールの石膏像は
デッサンの課題に使われるので
美術室なんかで見たことがあるのでは?



番長も美大入試用にさんざん描かされました。
ゲロ吐くほど
ヘタだったけど。


★3/6からBunkamura ルシネマで公開。ほか全国順次公開。

「モリエール 恋こそ喜劇」公式サイト

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2 コメント

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これはあんまり (三本毛)
2010-03-06 02:08:58
惹かれないかな……。
17世紀のフランスって、服の趣味がね、合わないっていうか。
劇作家というのも、イマイチ興味わかないし。
どっちかっていうと、マリーアントワネットの生まれ変わり(自称)のじょうさま向きじゃないかな?
返信する
ま、ね。 (ぽつお番長)
2010-03-06 03:52:14

三本毛さんの専門は
ちょんまげに脇差しの
江戸時代だからね。

ドレスやたてロールの
世界には
入り込めないんだろうね。
返信する

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