ついに、3Dをこう使ってきたか!
(ウソウソ。そればっかりじゃないよ。笑)
「LOVE【3D】」71点★★★★
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若い妻と、2歳になる息子と暮らす
青年マーフィー(カール・グルスマン)は
ある元旦、電話で起こされる。
電話をかけてきたのは、マーフィーの昔の彼女
エレクトラ(アオミ・ムヨック)の母親。
彼女は
「エレクトラとずっと連絡が取れない」と心配しているのだ。
そしてマーフィーは
エレクトラのことを思い出す。
彼女との出会い、ともに過ごした2年間は
生涯最大の愛だった――。
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ギャスパー・ノエ監督が
「愛」を3Dで描いた作品。
モザイクだらけだけど
それでも相当に濃厚なラブ・シーンが3Dで描かれ、
確かに見どころのひとつではある。
でも
もっとエグい中身を想像していたのですが
意外に、残るのは“純愛”だった。
それがよかったですね。
そりゃ最初こそ
「なんやねん、しゃーもない浮気男(マーフィー)の自業自得話かい!」と
呆れて見始めたんですよ(苦笑)。
でも、彼の忘れられない「愛」の変遷を
時間をさかのぼりながら描き、
「愛」のはかなさを知らしめていく――というその手法に
けっこうハマりました。
そうやって見ていくと
確かに、マーフィーの浮気が全てを崩す原因にはなるんだけど
それに至るまでの、微妙な、ささやかな
かすかに「カツン」と音のするような、
カップルの間の“ひび割れ”の描写が
すごくリアルだったりする。
こうやって常に
「忘れられない愛」「忘れられない人」を
延々と脳内再生することも含め、
これが男性が考え、行為として示せる
「純な愛」なのだろうか、と
結論にたどり着いた感じです。
しっかし、
「一回だけ」が全てを変えてしまうことって
まあ、実際にもよく聞くけど
本当によくあるんでしょうねえ。
★4/1(金)から新宿バルト9、ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国で公開。
「LOVE【3D】」公式サイト