布施弁天界隈の自然と歴史情報

関東三弁天の一つである柏市布施弁天界隈の城跡、神社、仏閣等の歴史的遺産の紹介とあけぼの山近辺の花情報の提供

大洗さまの愛称の大洗磯前神社初詣

2008-01-10 | 歴史
境内に展示されている菊展を見に行っては昨年の11月、それから随分と行っていなかったので、先日、茨城県大洗町にある大洗磯前神社に初詣に行ってきました。正月の3ケ日を過ぎているというのに、駐車場は9分近く埋まっている。
この神社は、第一の鳥居(昭和38年建造、高さ15.60m、笠木の長さ22.42m、額装の大きさ3坪)をくぐった小高い丘(昔は岬)の上にある。本来なら、海上の岩の上に建てられている有名な大御降臨の地の神磯(かみいそ)の鳥居から参拝すべきなのでしょうね。車だったので、すぐに第一の鳥居のそばの坂道を登った先にある駐車場に入ってしまった。だから、神磯(かみいそ)の鳥居から、道路を渡り、長い急な階段の手前にある第二の鳥居はくぐらなかった。
写真の鳥居は、二の鳥居をくぐって階段を上りきったところにあります。第三の鳥居とでもいうのでしょうか。ところが、そこを写真のように、どこから走ってきたのでしょう、中学生(?)らしき一団が階段の入り口を占拠(?)しちゃっていたのです。だから、無理して下へ降りていくのをやめ、参拝することにしました。
この大洗磯前神社という名前がつく神社は全国に3つあるようです。岐阜県、福井県、そしてここ茨城県と。この名前の磯前というように、社殿は海に向いており、先ほど紹介したように海岸の岩の上には、最初に神が影向(神霊が出現すること)したと言われるところがあります。そして、この神磯の鳥居が、陸地と海原の境界であり、この世と異界の境界であると同時に両者を繋ぐところだそうだ。
大洗磯前神社の創建は、856年(斉衡3年)と言われているが、戦乱により中世は荒廃し、江戸時代になってから水戸藩2代藩主徳川光圀が由緒深い名社の荒廃を嘆き、1690年(元禄3年)造営の工を起し、3代綱篠公の1730年(享保15年)に現在地に還座再興した。建物は社殿に施された彫刻とともに江戸初期の建築様式を今に伝えており、県指定の文化財となっております。
主祭神は大己貴命(オオナムチ ノ ミコト)で、配祀神は少彦名命(スクナヒコナ ノ ミコト)である。主祭神は、神々の中でも中心的な位置を占める神で、大国主命などの別名を持ち、記紀神話ではスサノオの子または子孫とされる。この大国主神は国土を開拓し殖産興業に力を尽し人々の生活の基礎を築き、少彦名命と共に山野に薬草を求めて、病難に苦しむ人々を治療し又禁厭の法を定めて、民の災禍を防ぐ等、国土の経営と民生の安定を計って徳望とみに高い。だから、昔から大国様、恵比須様と人々に親しまれ、家内安全、商売繁昌、福徳円満、良縁成就、開運厄除の大神、更には酒造、病難治療の祖神として広く厚く信仰されている。
早速、神門をくぐり、茅の輪をくぐり、人波をかき分け、かき分けて、拝殿前にて進みと言いたいが、参拝客はそれほどでなく、列のあとにつき、シズシズと進み、参拝をする。本殿は、どうやら、この拝殿の奥にあるらしい。
また、この茅の輪と拝殿の間の左側に、大きな今年の干支であるネズミの絵馬が飾ってありました。十二支のはじめのネズミというのは、この大己貴命が「根の国」で、須佐之男命に火の試練を課せられた際に、その危機を救った、まさに困難を乗り越える手助けをし、「幸」へと導いた動物なのです。
さて、拝殿の中には、祈祷待ちの人もおり、祈祷料は五千円以上とのこと。受付時間は、午前9時より午後4時までらしい。しかし、私はそれをせず、門の脇にある社務所に行き、招福開運の熊手を土産に買う。これで、今年、一年安心して過ごせるという気持ちになるから不思議なものですね。でも、疑問が一つ残っているのです。参拝待ちの時、誰かが、この大洗磯前神社は、ひたちなか市の酒列磯前神社と深い関わりを持ち、2社で一つの信仰を形成していると、しゃべっているのを聞きましたが、これは、どういうことなのでしょうかね。
最後に、参拝の帰り、同境内には大洗海洋博物館があるので、寄ろうと思ったら、連れは関心ないようで、すたこらさっさと車の方に向かってしまったので,寄らずじまい。そこで、すこし同館について紹介します。同館は参拝者特に学生・生徒に対し海洋国日本の理解と関心を高めるための社会教育施設として昭和34年8月に大洗磯前神社御鎮座1100年を記念し設立されたのです。その後平成9年8月御鎮座1140年を記念し新築・移転されて、現在地にあるようです。
開館時間    4月~9月(午前8時30分~午後5時)
          10月~3月(午前8時30分~午後4時30分)
休館日     水曜日・12月31日
入館料     大人500円  中高校生300円  小学生以下200円
問い合せ    TEL 029-266-1444
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