ルイガノ旅日記

あちこち出かけた場所で目にとまったもの、
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秋色の京都・奈良~奈良国立博物館・興福寺・平等院

2021年11月22日 | お出かけ

コロナ感染が落ち着きを見せている今のうちにと、今月中旬、思い立って京都に行ってきました。
静かにホームに滑り込む新幹線のぞみ。福岡県の外に出るのは久しぶりなので、わくわくドキドキです (^-^)ゞ


わずか2時間半弱で京都駅に到着。その気になれば近いものですね。振り返ると、駅ビルのガラスに京都タワーが映り込んでいました。
到着後すぐにホテルのフロントに荷物を預け、そのままJR奈良線で奈良駅に向かいます。


JR奈良駅からバスで奈良国立博物館へ。鹿の向こうに見える新館で、10月30日から11月15日にかけて第73回正倉院展が行われていました。


天平の華麗な文化や暮らしぶりを伝える正倉院展は、古都奈良の秋の風物詩。一度は観たいと思っていましたが、かろうじて会期に間に合いました。


聖武天皇がその音色を愛した円い胴の楽器、螺鈿紫檀阮咸(らでんしたんのげんかん)。奈良で公開されるのは25年ぶりだそうです。(館内は撮影禁止のため、第73回正倉院展パンフレットの写真をお借りしました。以下4点同じです)


裏側に描かれた素晴らしい模様。8世紀に作られたものとは思えない美しさを保っています。


花鳥背八角鏡(かちょうはいのはっかくきょう)。わかりにくいですが、鏡の背にはブドウの枝をくわえた2羽のインコが描かれています。鎌倉時代に盗難に遭って大破しましたが、明治27年(1894)に現在の形に修復されました。


蓮の花を模った台座、漆金薄絵盤(うるしきんばくのえのばん)。蓮の花弁には、鴛鴦(おしどり)や獅子などの装飾が描かれています。正倉院にはこれと同形同大の台座が別に一品伝わり、それぞれに「香印坐」の銘があることから、対で仏前に供える香炉台として用いられたと考えられています。


なら仏像館(旧本館)では、奈良県吉野町にある金峯山寺(きんぶせんじ)が所蔵する金剛力士像が特別公開されていました。筋骨隆々たる体躯、憤怒の形相に圧倒されます。(この金剛力士像だけ写真撮影OKです)


この日のランチは登大路沿い、店の前と奥にテラス席のあるムッシュ・ペペで。


ガレットのセットから、きのこ・小エビ・ほうれん草の生クリームソースをチョイス。奥のカップはコンソメです。


もう一品はキッシュのセット。ワタリガニ・エビ・帆立貝のキッシュを選びました。
飛び込みで入ったフレンチカフェでしたが、ガレット・キッシュともに美味しかったです。グランドピアノが置かれた店内の雰囲気も良く、多くのお客さんで賑わっていました。


食事の後は興福寺へ。写真左は神亀3年(726年)、聖武天皇が建立した東金堂(国宝)。右は、天平2年(730年)に光明皇后が建立した五重塔(国宝)。


興福寺の歴史を今に伝える仏像や絵画、典籍文書などを保管する国宝館。興福寺に立ち寄ったのは、ここに安置される阿修羅像を観るためでした。何年か前に九州国立博物館に来たことがあるのですが、混雑ぶりがすごかったので行かなかったのです。なので今回、〇十年ぶりの阿修羅像との再会を楽しみにしていました。
私は若いころ、10カ月近く奈良で過ごしたことがあり、奈良や京都のお寺をずいぶん巡って、御朱印帳を何冊も書いてもらったことがあります。その時、たまたま興福寺で拝観した阿修羅像に強く惹かれ、週末になるとまずは興福寺に足を運んで、阿修羅像をじっくり眺めたものです。その頃は参拝する人も少なく、誰に気兼ねすることもなくゆっくり観ることができました。


天平様式で復元された中金堂(藤原不比等創建)。


運よくこの日は、五重塔の特別公開期間(前期:10月9日~11月23日)。


さっそく、私たちも参拝の列に……。


参拝の記念に、「除災招福」のお札を戴きました。


奈良を後にして、再びJR奈良線で平等院のある宇治へ。既に日が傾いていたため、平等院本来の鮮やかな朱色が写せませんでした。
夜間のライトアップが見たかったのですが、受付で尋ねると、特別な場合しかライトアップはしていないとのこと。既にミュージアム(鳳翔館)の閉館時間が迫っていたため、大急ぎで回りました。


永承7年(1052年)、時の関白 藤原頼道によって創建された平等院。鳳凰堂はその翌年、極楽浄土の宮殿をイメージして建てられました。


阿字池周辺の紅葉。


鳳翔館には、座って紅葉を眺められる板の間があります。


鳳凰堂の屋根に飾られた鳳凰。これはレプリカで、本物は鳳翔館に展示されています(国宝)。


宇治の老舗茶房で軽く食べて帰るつもりだったのですが、5時を過ぎるとどの店も早々に店じまいしていました。
駅前にある伊藤久右衛門。(まだ明るい行きがけに撮った写真です)


こちらは中村藤吉本店。さすがに宇治、お茶の老舗が多いです。特に、平等院に向かう参道は、お茶の香りの中を歩いているようでした。

京都・奈良の旅、初日の散策を終えてホテルに戻りました。朝食やランチの店を調べたところ、どこも予約で満席。コロナも落ち着いて、京都にもようやく人出が戻ってきたということなのでしょうね。
コメント (12)
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