パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

もしも信号がなかったら

2008-06-30 21:52:13 | Weblog
 ユーロは終わったけれど、ウィンブルドンをやっているし、オリンピックも控えているし……。

 ここまで、スポーツというものが社会的に大きな位置を占めるようになるとは、未来学者の誰が予想しただろう。って、未来学者なんてものそのものが消えたけど。

 往々にして決勝試合というものは、凡戦に終わることが多いが、スペイン対ドイツはまあまあ、といったところだろうか。なんて偉そうに。

 新宿駅を歩いていたら、50センチくらいの台の上に乗った警官があたりを見回していた。サミットのためだろうが、感じ悪~い。台をけっ飛ばしたくなったが、そんなことしたら、たちまち公務執行妨害で一ヶ月は出てこれないだろう。

 そう言えば、先週の金曜日だったか、埼京線で臨時電車が出た。終電の二本くらい前だったが、埼京線の最終近くはいつも混むので、乗客から文句が出たのかもしれない。最終電車が深夜零時前に出てしまうというのは、実際、いかにも早い。

 75歳以上の老人が運転していますので、周りの人、よろしく、という「もみじマーク」というのがあるらしい。煙草のなんとかカードといい、役所はどうしてこうバカバカしいことをやるのだろう。

 ドイツのある町では、実験的に、交通信号を全廃したんだそうだ。なかなか面白い試みだ。

 実は、車(オートバイだったが)を運転していてもっとも「あぶない!」と思ったのは、東陽町の近くの大きな交差点で信号待ちをしていたときだった。

 なかなか信号が青にならなかったので、前の「赤」から、横の「青」の信号に目を移した。これが黄色になったらただちにギアをローに入れ、スタートするつもりだった。ところが、この青もなかなか黄色になってくれない。

 「やれやれ」と思って、視線をタンクの上に落とし、しばらくしてから顔を上げて信号を見たら「青」になっていた。

 今だ!と思ってアクセル全開、ブオワーと発車したら、信号待ちしていた人や運転手があっけに取られている雰囲気が伝わってきた。

 「あれれ?」と思いながらかなり広い交差点の半ばまで来て、気がついた。

 「青」の信号は、さっきまで顔を横向きにしてみていた右横の信号で、私の前の信号は依然として「赤」だったのだ。

 本当に、たまたま、交差点に進入してくる車がなかったからよかったものの、下手したら、「信号無視の暴走で激突! バカ即死!」と新聞に出たかもしれない。

 というわけで、信号があるが故に事故が起きるということも皆無じゃないというお話だが、正直言って、信号がなくても、事故はそんなに増えないと思うが(信号がないとわかっていれば、それだけ気をつけるだろうから)、渋滞が増えて、経済効率が悪くなることは確実だ。

 ということは、交通信号は事故防止というより、道路を使った経済活動の効率化のためにあるのだろう。

 ちょっとした思考実験でした。