パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

名寄せ? 名寄岩?(誰も知らない)

2007-06-03 22:56:30 | Weblog
 五千万人だか、五千万件だかわからないが、ともかく、安部政権を揺さぶっている年金不祥事について、一昨日だったと思うが、鳥越俊太郎がテレビのモーニングショーで、年初来の保険会社の不祥事と同じことであって云々と喋っていた。

 私は、最初からそう思っていたし、多くの国民もそう思っていただろう。したがって、なんで民主党は政府の2枚舌を攻めないのだろうと不思議に思っていたのだが、その後、新聞を見たら、社会保険庁の不祥事は、民間の保険会社の保険金不払いの件とは全く異なっていることを政治家もマスコミもよく知っているのだが、うまく説明できていないのは問題だ、といったようなことが書かれていた。

 なるほど。だとしたら、鳥越も当然、年金の不払いと、生命保険の不払いが根本的にちがうことを知っていて、でも説明が面倒くさいから、多少の嘘は承知で、簡単に説明しちゃえと判断したのだろうか。でも、ちょっと「こらえ性」が欠けている感じがする。表情にも迫力がないし、やはり、癌の手術の影響だろうか。(それでも、少し、元気そうにはなっている。私も「鬼」じゃないから、鳥越にも元気になって欲しいと思うが、筑紫は……元気になってもいいからテレビには出ないで欲しい)

 ところで、今回の問題、「名寄せ」なる作業の遅れなんだそうだ。

 では、「名寄せ」とは何かというと、管厚生大臣の時代に「年金番号」を導入したが、それが裏目に出てしまって、転職したり、あるいは女性の場合は結婚して姓が変わったりした場合、記録が途切れてしまったということらしい。たとえば田中祐子が結婚して鈴木祐子になったとしたら、鈴木祐子と田中祐子が同一人物であることを確定する作業が、「名寄せ」なんだそうだ。

 もちろん、この「名寄せ」作業は、年金番号制度の不具合が発覚して以来、今日まで10年間、ずっと続けているのだが、元の資料を廃棄してしまったとか、連絡先を「勤務先」でしか記録していないとかで、今もまだ五千万件、未処理で残っている……ということだそうだ。

 だとしたら、とりあえず、「時効」の枠をとっぱらっておくということは、自民党が言うように、必要なことにちがいないが、しかし、時間をかけさえすれば、いずれ「名寄せ」作業は完了するというものでもなさそうだ。
 ……だとしたら、「時効の枠を廃止」して、いつまでも国民の要求に備えるといっても、実際は、社会保険庁お得意の「仕事のしたふり」を延々続けるに過ぎないことになる。

 ……ということを民主党は言っているのだろうか?

 いずれにせよ、社会保険庁は解体して、基礎年金のみを税でまかない、それ以上欲しい場合は民間の保険会社、金融機関と随意契約するという民主党案がいいと思うのだが、今夏の参議院選挙では民主党にいれるかな。