パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

ヤフオク戦記

2006-01-02 16:31:18 | Weblog
 新年早々、年末からチェックしていたヤフオクで一敗地にまみれる。悔しい。
 争ったのは、コダックメダリストという、6×9のカメラ。アメリカのコダックが第二次大戦中、軍の要請で開発したカメラで、戦後、民間発売になった知る人ぞ知る名品だそう。私はそんな由来は知らなかったが、画面で見てがっしりしていたこと、「軍の調達品」だったということが記されていたので興味を持った。軍御用達なら古くたってちょっとやそっとでは壊れないだろう。それで、ネットで調べたら、たしかにいいものらしい。
 オークションは18000円スタートで、スタート時の値段のまま一月元旦に突入した。タイムリミットは午後九時で、八時半頃から介入をはじめた。
 とりあえず、18500円で申し込んだら、競り値が19000円にあがっただけで、当方に権利は落ちない。ヤフーの自動応札システムでは、現在時点で二番目に高い価格が「最高価格」として表示される仕組みなのだ。つまり、すでに、いくらかはわからないが、20000円よりも高い価格で買い値を入れているやつがいるのだ。私がネットで調べた情報、画面による品物の状態等を勘案すると、おそらく5万円くらいの値段を既につけているようか気がする。しかし、私は別にマニアではないし、ちゃんと撮れればいいだけなので、そこまで競る積もりはない。でも、このまま引き下がると、(たとえば)5万円で応札して実際の落札価格は19000円になってしまう。これは悔しい。入札参加者が沢山いればどんどん値段はあがるが、参加者はどうやら私と最初に値をつけたやつの二人だけらしい。
 そんなわけで、私としては、最初、25000円くらいまでなら競ろうと思っていたが、最大30000円までと思い直したが、おそらく、先に書いた通り、相手の値づけは5万くらい、……少なくとも3万以下ということはないだろう。てことは、予算30000円まででしかない私の敗北はもはや決定的である。しかし、今撤退したら、入札参加者は他に私一人のようなので、予定価格より格段に安い値段で物件を手に入れられてしまう。悔しいよ~、ということで、結局、意地で3万までつりあげた。
 正直言って、50000円の値をつければ落札可能、40000円では落札不可能だったと思う。つまり、30000円の予算でも、40000円まで吊り上げることは充分可能だったと思うけれど、下手して落札しちゃったら40000円で買わなければならない。う~ん、4万か~、買っても、またオークションに出せばたぶんそれ以上で売れるだろうから、写真を即撮り終えて、売り払う、という手もあるのだが……うーんうーん、どうしようと思っているうちに、そのまま時間切れとなってしまった。落札価格は結局30000円。きっと相手はホクホクしてることだろう。悔しいなー、金持ちにはかなわないのだ、この世の中は。(だからといって、別に世の中が間違っているとは思わない。もし私が、相手より金持ちだったら、相手が悔しい思いをするだけのことだし)
 ただ、言えることは、ヤフーの自動オークションシステムは圧倒的に「売り手優位」ということだ。つまり、「ヤフオク」を利用するとしたら、「買い」ではなく、「売り」がよい。金のあまっている奴に高く売り付けるのだ。(金持ちが有利なシステムが別に悪いとは思わない、というのはこういうことでもある。要は、金を持っているなら、それを使えばいいのだ。インフレの場合は、貨幣価値が時々刻々下がるから、金持ちはそれを使おうとし、デフレの場合は逆に金を溜め込もうとする。その場合には、政府が強権発動し、課税jを強化して、彼らの富を社会に吐き出させる。それがケインズの主張なのだ)でも、売り物がない(泣)。あー、でも、探せばなんかあるかなあ、探してみよう。

 深夜、浅田真央のフィギュアスケート、パリ大会の録画番組を見る。日本の一少女がヨーロピアン文化の根本に立ち入って、しかも乗っ取ってしまった場面を目撃。いやはや、演技のレベルが、素人にも明らかにわかるほど違う。その彼女がオリンピックに出ないことは、日本の金メダルの可能性がどうのこうのではなく、大会の質そのものを下げてしまうことになると思わざるを得ない。