活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

飲食・宿泊業、 大卒者3年以内の離職率52%には訳がある

2014-11-08 21:56:34 | Weblog
厚労省は7日、大卒者が就職して3年以内にやめた人は、全体で32%だったと発表した。ショッキングな数字であるとともに、企業が新人社員を大事にしていないことも分かった。調査結果からは「やる気」をなくして、職場を去った無念さも伝わってくる。

以上から職場の環境は、想像以上にギスギスしていて、劣化している何よりの証明と捉えるべきである。

さて、タイトルの飲食・宿泊業の離職率は、小売業や医療・福祉の離職率40%に比べ、はるかに高い52%にも及んだ。100人のうち、52人が辞める計算だ。もはや職場とはいえないのではないか。「青雲の志」を挫いた企業の責任は極めて重い。

どの職種でもそうだが、特に飲食・宿泊業は「清潔さ」を求められる。競争も激しく給料も安い。勤務は不規則なローテーションが主であろう。客からの注文や苦情もひっきりなしだろう。

これらに対応した教育や待遇を強化しなければならないのに、歴史のない新興企業の多くが、コンプライアンスや労務管理はまったく行き届いていないのが現状である。このような企業は商売することは許されないと考える。

その他、汚れる仕事の割には、最低限必要な枚数のユニフォームさえ、なかなか支給してもらえないということも聞く。汚れ仕事のために着るユニフォームも少し汚れていているだけで、上司から文句が飛んでくるという。あげくは、ユニフォーム代を給与天引きする名の通った企業もあるから、そんな職場に誰が魅力を感じるだろうか。大卒者がとどまる訳がない。

企業は気配り、目配り、思いやりがなければ、人を雇う資格がないことを認識し、全職場に徹底させることである。永続して勤務してもらうことも会社の力量である。