活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

八方ふさがり竹中、鳩山をけん制

2009-03-17 22:12:35 | Weblog
竹中元総務相が3月13日、自民党議員らでつくる「聖域なき構造改革を推進する会」に招かれ、「かんぽの宿」問題で、鳩山総務相をはじめとする関係者が、日本郵政西川社長ら経営陣と対立していることについて、「民営化は民間に任せるべき。経営に立ち入ってはいけない」と鳩山氏側をけん制したという。

筋違いもはなはだしい。日本郵政の株主は政府である。かんぽの宿では、不採算を理由にバルクセールがおこなわれ、投げ売りされてきた。不動産会社の言うがままに財産評価まで許した。このような基礎的な計算も出来ない、郵政幹部たちはとても経営者とはいえない。まことに恥ずかしいことである。

昨年12月、郵政民営化の旗振り役であったオリックス会長宮内義彦氏のオリックス不動産に70施設を一括譲渡契約されたが、とても競争入札とはいえない不透明なものであった。HMI社(神戸市)が好条件を提示しながら、土壇場でオリックスが落札したことをどう説明するのであろうか。

竹中氏らは、もう少しまともな経営陣を起用するべきであった。こんかいの70施設の入札を担当した日本郵政幹部が、オリックスへの売却が済んだあと、同社運営会社の副社長に就任する予定であったことも明らかにされた。これでも出来レースを否定するつもりだろうか。

国民の財産を二束三文で「叩き売る」郵政幹部たちを擁護する、竹中氏ら構造改革派こそ批判されるべきである。また、自民党内にこのような会派が存在すること自体、国民の気持ちを逆なでする裏切り行為でもある。

すでに売却された国民の財産も、闇から闇へと転売され、巨額の転売益を民間業者が得ていたことも報じられた。何のための民営化であったかを考えれば、国民の利益に相反していることだけは誰の目にも明らかだ。