Retriever Legend's blog

散歩好き、本好き、惰眠好き、犬大好きの彼(旦那)の戯言を僕が代弁します。

走り書き その1

2012-11-15 12:21:04 | 走り書き
今週目を通した本から

「独立国家のつくりかた」(坂口恭平 講談社現代新書)

金銭が介在しない交易経済に裏打ちされた様々な自治を夢想(失礼)し、自ら実践している様が読めます。
根源的な(社会の歩き方の)視点を変え、思考し続けることでどっぷり漬かっている社会(体制)をエグルことができると。
好感が持てる点は、その位相に自分の「生(唯一性)」を見据えていること。


「社会を変えるには」(小熊英二 講談社現代新書)

第7章に数々の具体的な理論、運動が簡単に取り上げられており、マルクスの思想(463P~)についても(1ページ足らず)書かれていますが、主義者ではなくマルクス(者)そのものは浅すぎると考えます。
「社会科学」と称される領域の著作には、書かれる内容の位相に自分の「生(唯一性)」が欠落していますが、本書もそうでした。



「アメリカを占拠せよ」(ノーム・チョムスキー ちくま新書)

「オキュパイ」運動について、言語学者、アナキストであるチョムスキーが語った事柄がまとめられています。
「オキュパイ」の運動に、直接民主主義による革命(社会変革)の可能性を語っています。この島国の「反原発」官邸前デモ(集会)に同質の事がいえるのかは判然としませんが、60年、70年の労組、学生が主体のデモ(集会)とは、異なることは言えます。
人知れず静かにゆっくりと地殻変動が進んでいるのかもしれません。


「デリダ」(ジェフ・コリンズ ちくま学芸文庫)

5年前に「マルクスの亡霊たち」を読み、その後デリダの全体を捉えるために購入し、手にしなかった文庫本です。
解説書、入門書の類を読むくらいなら、著書そのものを読むべきと考えているものですから放置されていました。
デリダの「考え方」が簡単に分かりやすく(これが曲者)展開されています。
185Pにマルクスの思想は、国家権力、グローバール資本主義に対する抵抗の力は残っていない旨かかれていますが、ジャック・デリダはマルクス者と言えます。


マルクスの亡霊たち」(ジャック・デリダ 藤原書店)

昔日読みましたが、前記「デリダ」を読み、再度目を通そうと考えます。



「権力」は古典的な幾つかのパターンで解釈できますが、「権力」は「自由」と表裏一体で、「自由」=「特権」の時代から、体制の「権力」は射程が大きく伸びしろがある反面、個人、共同体の「権力」は射程が短く矮小化を内臓しています。

「来るべき共同体」は、あくまで到来するのではなく来るものであり、「生(唯一性)」にめり込むものであって、が何時の事やら・ ・ ・