Retriever Legend's blog

散歩好き、本好き、惰眠好き、犬大好きの彼(旦那)の戯言を僕が代弁します。

ワイ本

2010-10-08 07:13:21 | 未分類
ちょっと一服

書店で平積みされていた「イラスト・哲学「仮想ヴァーチャル」大討論会」 (鷲田小彌太 彩流社)を購入しました。
鷲田小彌太が何者かしりませんでしたが。

何も読みたくない、何も考えたくない時の時間潰しになりました。

購入した理由は、あるテーマについて様々な哲学者を討議させるスタイルが引っ掛かったためです。(やった者勝ち)
また、昔日、どこかの教授が「哲学」は哲学史を学ぶことなどと頓珍漢なことを読んだこともあり、古典の類は目を通し切れていないこともあり、負い目として購入したのかも。

質的には、おませな中学生用か無理に評価して高校の倫理用といったレベルです。

古今の哲学者20人のうち、日本の哲学者としてエントリーしているのは、廣松 渉です。
西田幾多郎、鈴木大拙、大森荘蔵、渡邊二郎ではなく、廣松渉に著者のスタンスがあるのでしょう。(海外での評価をみると西田幾多郎なのでしょうが。)

ニューアカデミズムと持て囃された浅田彰や中沢新一は頂けませんが、道元とか吉本隆明等でしたら、更に笑えたのですが。

いくつかのテーマで哲人が討議しています。
そのひとつ「理想の社会」では、プラトン、ルソー、ヒューム、スピザノ、カント、ヘーゲル、マルクス、エピクロス、ニーチェ、ストロースが討議しています。

その中で、マルクスに「経済水準も政治的成熟度も低いロシア・・・共産制の実験は歴史的制約の結果・・・ 」(同書107P)と語らせており、否定されたスタンスが書かれています。
ストロースの「野生の思考」が発刊され50年近くなりますが、その後の「マルクス主義批判」(マルクス批判ではありません。)の思想、哲学の営為が無視されています。

ストロースには、例の文明について語らせて終わっています。
多分に、この著者は現在の思考情況に、ついていけない時間停止した方と考えます。

次のテーマ-は、「私とは何者でしょう。」で「存在論」の討議が始まり、廣松渉が登場します。

次のテーマ-は、何も読みたくない、何も考えたくない時の時間潰しのために置いておきます。


デジカメとPCとは断裂のままなのでAmazonより

書かれている事柄に対して、著者の考え方と己の考え方との止揚(新たな考え方・見方)が得られれば最高なのですが、それ以前のお粗末な質でした。

内容の列記をメインとしてだらだらとメモしたら、書籍の概要は伝わるのでしょうが、あまりにも意味がありません。(内容の列記の類は、立ち読みで充分と考えます。)

購入の動機も不純ですが、はっきり言ってワイ本の類でした。