今日の京都は、五山の送り火であった。断っておくが五山の送り火とは、観光イベントではない。れっきとしたお盆の宗教行事である。
お精霊(しょらい)さん達が、年に一度地上界へおりてきてお盆の行事が成立する。やがて如意が岳、松ヶ崎の西山と東山、西賀茂の舟山、大北山、嵯峨野の曼陀羅山の五山で火がともり、お精霊さんと呼ばれる死者の魂をあの世へ送り届けるのが、五山の送り火である。
京都は、平安遷都1200年の歴史がある。その間にこの土地で亡くなった膨大な人々の数は数えようがない。そればかりでなく応仁の乱の戦場になり街が壊滅したこともあった。江戸末期には、維新派と幕府派で多くの争いがあったことも歴史が教えるとおりである。
だからこそ、膨大な数のお精霊さん達を迎え、そして再びあの世へ送り届ける、五山の送り火がこの街の重要な行事になっているのである。私達としては、静かに手を合わせ、お精霊さんをお送りするのが筋だろう。
日本の都市というのは、見方を変えれば膨大な死者の場でもある。だからこそ、お盆があり、送り火でお精霊さん達をお送りする行事が、都市という単位であっても不思議ではないと思うが、実際にそのような行事は他の大都市では行われていない。歴史ある先祖を粗末にすると、都市に災いあってもしらんよと、人ごとながら思うけど。
さて、五山の送り火は、祇園祭から続いた盛夏の終わりである。まだまだ暑さは続くが、私の意識からは夏が消え去り、明日からは秋である。
京都市,2012年8月16日
OLYMPUS OM-D E-M5, LEICA DG MACRO ELEMARIT45mm,f2.8
ISO1600,露出補正-2.0,f3.5.1/3,
お精霊(しょらい)さん達が、年に一度地上界へおりてきてお盆の行事が成立する。やがて如意が岳、松ヶ崎の西山と東山、西賀茂の舟山、大北山、嵯峨野の曼陀羅山の五山で火がともり、お精霊さんと呼ばれる死者の魂をあの世へ送り届けるのが、五山の送り火である。
京都は、平安遷都1200年の歴史がある。その間にこの土地で亡くなった膨大な人々の数は数えようがない。そればかりでなく応仁の乱の戦場になり街が壊滅したこともあった。江戸末期には、維新派と幕府派で多くの争いがあったことも歴史が教えるとおりである。
だからこそ、膨大な数のお精霊さん達を迎え、そして再びあの世へ送り届ける、五山の送り火がこの街の重要な行事になっているのである。私達としては、静かに手を合わせ、お精霊さんをお送りするのが筋だろう。
日本の都市というのは、見方を変えれば膨大な死者の場でもある。だからこそ、お盆があり、送り火でお精霊さん達をお送りする行事が、都市という単位であっても不思議ではないと思うが、実際にそのような行事は他の大都市では行われていない。歴史ある先祖を粗末にすると、都市に災いあってもしらんよと、人ごとながら思うけど。
さて、五山の送り火は、祇園祭から続いた盛夏の終わりである。まだまだ暑さは続くが、私の意識からは夏が消え去り、明日からは秋である。
京都市,2012年8月16日
OLYMPUS OM-D E-M5, LEICA DG MACRO ELEMARIT45mm,f2.8
ISO1600,露出補正-2.0,f3.5.1/3,