Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

PEN LIFE345. 手近な緑

2012年05月09日 | Kyoto city
 背後の森が深いためか、雨の日は黒谷へという合い言葉になりそうなぐらい、ここは湿った空気がよく似合う。
 この日は奥まったお寺で多分古典音楽だったかの、公開イベントをしていたようだ。路地への入り口に案内が立っていた。なんとも地味なイベントであるが、実は京都でこうしたお寺を利用した公開イベントが結構多いと記憶している。そんなことも街歩きの楽しみの一つである。
 ところで昨日は夜の講義まで時間があったので、夕方名古屋市覚王山周辺を徘徊していた。覚王山の日泰寺に続く参道沿いにも古い建物があり、そこに新しいテナントが入り店構えも現代風になるなど商店街活性化の努力はされているが、やはりビジターが訪れている形跡がみられない。経営も大変だろうと思う。
 それにしても名古屋の街は徘徊していて、撮影の被写体がないぐらいに大変退屈な街だ。かって公募写真展の審査員長をつとめたが、応募作品も低調だったことがある。何故だろうと歩きながら考えていた。
 そう思っていたら日泰寺の境内に緑が感じられないのには、すこし違和感を感じた。そうだこの街は、市民一人あたりの緑といった数値ではなく、住宅の庭とか道路の植栽と行った景観的な手近な緑、言い換えれば面積に算入できない緑があまりにも少なすぎる街である。そのうした潤いのなさが、退屈さの原因かも知れない。せめて日泰寺の参道ぐらい緑の巨木の街路樹が欲しいと思った。

金戒光明寺,2012年4月22日
OLYMPUS PEN E-P3,LEICA DG MACRO-ELEMARIT45mm,f2.8
ISO400,露出補正-1/3,f7.1,1/100,モノトーン
コメント
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