さて前回の記事の続きです。
カイロからアレキサンドリアに向かう砂漠の一本道で、代理店の社長のベンツのタイアがバーストし、派手に 2 ~ 3 回スピンして、スペアタイアもジャッキも積んでいないので、他の車が通るまで、待つしかありません。
幹線道路ではなく、砂漠の中の裏道なので、中々車は通りません。
・・・・ 1 時間半ぐらい待ったでしょうか? ようやく 4 駆のピックアップ・トラックが通りかかったので、道路の真ん中に出て、手を振って止まってもらいました。
社長はなにやらアラビア語で、ピックアップ トラックの運転手と話しています。
どうやら、ピックアップ トラックに積んでいるスペアタイアを売ってもらったようです。
どう考えても社長のベンツとピックアップ トラックのタイアのサイズは違うはずなのですが、そんなことはお構いなしです。
ピックアップ トラックにはジャッキも積んであり、運転手もベンツのタイア交換を手伝ってくれました。
ようやく再出発出来ることになりましたが、そんなこんなで、もう太陽も西に傾いています。
社長は、『 インシャーラ 』 (アラーの神のおぼしめすまま、という意味らしい。)と言いながら何食わぬ顔で、ベンツを運転しています。
アレクサンドリアに着いたのは、夕方近くでしたが、この街は騒々しいカイロと違って実に美しい街でした。地中海風に民家の壁は鮮やかな赤や青で彩色されています。
ここへ来るまでのタイアのバースト事件は忘れてしまいました。
カイロへ戻るのは、さすがに車で戻るのはこりごりだったので、飛行機にしました。エジプト航空の国内線です。これがまたひどく機体は 25 年ぐらい経っていそうです。タイヤはほとんどすり減っていて、それこそバーストしそうです。
また、通常ハイジャック対策などで、コックピットへの扉は閉まっているのですが、大きく開け放たれていて、パイロットが新聞を読んでいるのが目に入ります。
しかし、中東へ来てまだ 2 日しかたたないのに、もう少々のことでは驚かなくなっていた僕は、まあいいか、とあまり気になりませんでした。
次はクエートとヨルダンに向かいました。クエートは当時からオイルマネーでリッチな国で、特に印象には残っていません。
ヨルダンは色々あるのですが、長くなりましたのでまた次回書きます。
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