作品紹介・あらすじ
鷹島珊瑚は両親を看取り、帯広でのんびり暮らしていた。そんな折、東京の神田神保町で小さな古書店を営んでいた兄の滋郎が急逝。珊瑚がそのお店とビルを相続することになり、単身上京した。一方、珊瑚の親戚で国文科の大学院生・美希喜は、生前滋郎の元に通っていたことから、素人の珊瑚の手伝いをすることに・・・・・・。カレー、中華など神保町の美味しい食と思いやり溢れる人々、奥深い本の魅力が一杯詰まった幸福な物語、早くも文庫化。(巻末特別対談・片桐はいり×原田ひ香)
読書備忘録
みんないい人
神保町界隈が鮮やかに描かれていて住んでみたら楽しいだろうなぁ~・・・
「愛の形はいろいろあって、何が正しいとか、何が間違いとか簡単に言えないものでしょう。人を傷けるのはダメだけれども」by珊瑚
巻末の対談で片桐はいりさんが、乗ったタクシーの運転手さんがおばあさんで、いろいろと頼りなさすぎて、内心よく運転手が務まるなと思ったほど。でも世の中って誰もが優秀なわけじゃない。こういう人にこそ光が当たってほしいし、それを描けるのは小説しかないと思っています。と・・・
★★★★★