まったり☆てぃ~たいむ

いくら寝ても眠いのは何故?(・ω・*)?

空飛ぶ広報室 第2話

2013-04-23 00:16:21 | ドラマ

第2話

『浅学非才・馬鹿丸出しの私・・・

でも答えは自分で探す』





防衛省へ向かうリカ。

廊下で柚木とぶつかり、柚木の落とした資料が目に入る。


『墜落事故』


柚木が会見場へ行くと、リカが後をつけて来てたようで、

記者会見に無理矢理入り込む。

そして鷺坂たちが入室した。


「これより、航空自衛隊所属の輸送ヘリ墜落事故について、

緊急記者会見を始めます。」


内容が読み上げられ、記者たちが次々に質問を浴びせる。

そんな中、突然リカも質問。

周りのみんなもビックリ!!

お構いなしに突っ込んだことを聞くリカ。

事実関係を確認し然るべき対応を取ると、

その上で改めて説明若しくは謝罪の場を設けるとのことで、

会見はお開きになる。


リカは急いで局に電話。


「社会部デスクに代わって。 今すぐ!

説明してる暇ないの。」


そこへ空井がやって来て、興奮しているリカに声をかける。

なんと今のはシュミレーションだったことが判明。



リカはガッカリ・・・


「有事の際のマスコミへの対応を訓練する

メディアトレーニングというものです。

カメラマンや記者も全員会社が用意したスタッフの人で。」


「自衛隊って、こんなことまでしてるんですね。」


「報道班としても初の試みでした。」


「報道班?」


「空幕広報室は広報班と報道班に分かれてるんです。

僕のいるあっちの島は広報班。

こちらの槙さんや柚木さんたちは報道班なんです。」


「報道でも取材される側だけどね。」


「広報班がイメージ戦略の攻めの部隊だとしたら、

報道班は守りの部隊。 覚えといてね、記者さん。」


「いやいや今日は稲葉さんのお陰で

本番さながらの緊迫感が味わえて大変有意義でした。」


「鷺坂さん、なんで電話したとき教えてくれなかったんですか?

まさか、ワザと仕組んだなんてことは?」


「何を仰るウサギさん。

事前にきちんと説明しようと思ったの。

でも30分待っても稲ぴょん来ないからさ。」


「すみません。」


「遅れてくれてむしろ良かった。」


「あっ、今日はどうされたんですか?」


「あっ!」


廊下に手土産の袋を取りに行ったリカ。


「先日はドラマの撮影にご協力いただき、

ありがとうございました。」


視聴率も良かったよう。


「で、これ、つまらない物ですが。」


「潰れてる物の間違いでしょ?」


「この凹みに稲ぴょんのガッツを感じるね。」


「まさにガツガツ。」


「質問もガツガツだったな~。」


「痛いところをガツンと突かれましたね。」


「凄かったです。 次から次で。」


「しかもいちいち攻撃的。」


「あれくらい普通です。」


「記者さんたちがよくやる手だよね。

ワザと辛らつな質問をして相手を追い詰め、

おいしい反応を引き出すっていう。

そういう、卑怯な戦法のことだ。」



リカをエレベーターまで送る空井。


「稲葉さんて、前は報道の記者さんだったんですか?」


「ええ、3月まで。」


「大変ですよね。 仕事とはいえ、

人の嫌がることを聞かなきゃいけないなんて。」


「5年もやってれば慣れます。

事実を報道するためには、少々恨まれるくらいのこと。

それで何かかあったとしても、

ただ運が悪かったってだけの話です。 失礼します。」


「あの、ちょっと待って下さい。

あの、金曜の晩、空いてませんか?

食事でも・・・もっと お近づきになれたらと。

稲葉さんと、広報室の皆との懇親会をしたいんです。」


「・・・・・空井さん。」


「はい。」


「話す順番、おかしくないですか?」


「えっ?」


「折角ですが、お断りします。

私、今でこそ情報局のディレクターですけど、

いずれ報道の記者に戻るつもりなんで。」



スパゲティー屋さんで取材をしているリカだが、

イマイチ反応が悪い。



空井は比嘉に企画書を渡す。

その時、鷺坂に呼ばれた。


「どうなった? 稲ぴょんとの懇親会?」


「ぁ・・・」


「何よ~、女の子一人も誘えない訳?」


「いや、そういうことじゃ・・・」


「次はデートのつもりで誘いなさい。」


「いや、それおかしくないですか?」


「広報ってのはコミュニケーションが大事なの。

女性にモテるぐらいじゃないと。 誰とは言いませんが。」


「でも、稲葉さん報道記者に戻るって言ってました。」


その時、「何だ、こりゃ!!」との声が。

空井が書いた企画書を見ていた片山と比嘉。

大学生のレポートか!と言われる始末。


「読まねえよ、誰も。 もらってすぐ、はい、ド~ン!!」


ゴミ箱に捨てられた。

それを比嘉が拾う。


「片山一尉、ド~ンをしない。」


「物になるまで何年かかるやら。 期待して損した。」


「・・・・・自分、期待されてたんですか?」


「パイロットが来るって聞いて喜んでたよ。」


「これでは企画書というより報告書ですね。

こちら、片山一尉が作った過去の企画書です。

これを参考に直してみて下さい。」


「まずは取っ掛かり興味を持ってもらう。

その先に理解があります。」


「稲ぴょんに見せるつもりで作ったら?」


「ああ、いいですね。 目標設定としては妥当です。」


「彼女に理解してもらうことが広報官への第一歩。

空井が言ったんでしょ?」



リカはさっきの取材の映像の確認。

そこへ声をかけた阿久津は、色々質問する。


「お前、そのままだと一生無能のままだぞ。」


「はあ!?」


「客が来てる。 終わったら隣に行け。」


そこへ藤枝が来て阿久津の異名を知ってるか?と。

『街角グルメの仙人』とのこと。

本番行くよと仕事を続けるリカ。


その映像を見ていた空井。

珠輝がお茶を持って来て、ちゃっかり自己紹介。

そして触っていいですか?と・・・

細マッチョに興奮する珠輝。

そこへリカがやって来て・・・



空井はリカに企画書を見せる。

『戦闘機の訓練は護身術である』に食いついたリカ。


「この間、稲葉さん言ってたじゃないですか。

戦闘機は人殺しの道具だって。

どう言ったら分かってもらえるか考えたんです。

護身術を学んでる女性は、

誰かと戦いたくてやってる訳じゃないですよね?

僕たちも同じなんです。

誰かと戦いたくてやってる訳じゃない。

いざという時、守れるよう訓練してるんです。」


「守る。 国を?」


「僕の場合は、人ですね。」


「人?」


「国って大きすぎて複雑だし。

それより、友達とか家族とか、

大切な人たちがここにいるって思うと、

それを守りたいって思えるんです。

分かっていただけますか?」


「はい。」


「ああ、良かった。」


「でもこれ、企画書にはいらないです。

それと、この航空ショー。 番組になりません。」


ただ飛んでる飛行機やヘリを

映すだけでも面白いと言う空井だが、

航空ファンはそうでも殆どの人が違うとリカ。


「空井さんの常識と私たち一般の認識って、

空井さんが思ってるより遠いと思います。」


「本日は、ありがとうございました。」


深く頭を下げ、帰って行こうとした空井だったが、

急に振り返りリカに「今日なんですけど」と。

が、そこへともみが同僚とやって来てリカに話しかける。

この前のリカの電話のことだった。

リカのやる気に感動したと言い、

報道に戻れるよう頼んでもらえないかと同僚に言うともみ。

おじぎをして帰って行く空井を追いかけるリカ。



リカは空井に話す。

取材相手に訴えられ、報道局から飛ばされたんだと。

ある事件の容疑者を追っていて、

記者の間では逮捕も間近だという話だったらしい。

リカは容疑者の奥さんに狙いを定めて、

粘り強く取材をし続けたと。

けどいくら粘っても何も出る訳がなかった。

夫は逮捕されたけど起訴されなかった。

犯人は別人だったと・・・

そして夫が局に文句を言いに来た。


「あの女が帝都テレビの記者だってことは分かってんだ。

人の女房を追い回しやがってお前ら何様だ!!

人の人生踏み荒らして!!

俺たちだってな、人間なんだよ!!

気持ちってもんがあんだよ!!」


その後、お詫びをして示談で収まったけど、

社内での評価はひっくり返ったと。


「確かにやりすぎたのかもしれません。

あってはならないことだとも分かってます。

でも、あの人たちは、あの時点では容疑者とその妻だった。

私は・・・自分の仕事をしただけです。

運が、悪かったんです。」



空井は懇親会へ。


「すいませんでした。 稲葉さん、連れて来れなくて。」


「いいよ。 一緒に飲んでも不快指数高そうだし。」


「あのガツガツと懇親しても意味ないしね。」


「広報にとっては大事なお客様ですよ。」


「ならそっちでやってよ~。

あのお姉ちゃんの相手するのお宅ら広報班の仕事でしょ?」


「女性の方がいた方が来やすいと思いまして。」


「誰が女だって?」


「はい?」


「遂に性別まで忘れましたか。」


「私に女を期待すんなってこと。」


鷺坂に呼ばれる空井。


「空井は稲ぴょんに2連敗か。 手強いね。」


「今日は、余計なことをしました。

多分、見られたくないであろう姿を見てしまいました。」



その頃、リカは藤枝と飲みに行っていた。


「人はどうして話さなくていいことまで話してしまうんだろうね。」


「聞いて欲しいからじゃないの?」


「聞いて欲しかったの? 私。」


「または、自分を分かって欲しいとか?」


「あの人に?」


「どの人? あっ、悲劇のパイロット。」


「違うよ。 勢いで話しちゃっただけで―」


「局に来たんだってって聞こうとしただけ~。

あいつか~。 早くも弱みを見せるとは、

稲葉にしちゃあ、急展開だな。」


「先に見せたのはあっち。

同病相哀れむってやつかな。」



空井と鷺坂。


「まあ、おあいこってことでいいんじゃないの?

空井もみっともないとこ見せちゃったんだしさ。」


「はい。 それは・・・」


その瞬間、顔を上げて驚いた空井。


「あっ、今度はお前が稲ぴょんをいい子いい子してあげれば。」


驚きうろたえる空井。


「うわあああああっ!! あの、なんでそれを・・・」


比嘉に目をやる空井。


「ままま、はい元気だして、飲みなさいって。

酒を飲む時は明日の話をするもんだ。」



翌日。

阿久津に働く制服シリーズはどうなったかと聞かれたリカは、

悲劇のパイロットはやめようと思ってると。


「ナポリタンは結局あのままか?」


「そうですけど・・・」


そこへ空井から電話があり、

これから時間あるかと聞かれた。



入間基地へやって来たリカを迎える空井。

先日のシュミレーションの映像をみながら検証するのに、

リカも呼ばれたのだった。


検証終了後、航空幕僚長から声をかけられたリカ。


「かっこよかったです。

真実を追求するという強い意志を感じました。」


「褒めてどうすんです!? 散々突っ込まれたのに。」


そして帰って行く航空幕僚長。


「今の方、航空自衛隊のトップの方ですよね?」


「はい。 航空幕僚長です」


「まあ、親しみやすいお人柄でしょ。」


片山と比嘉、空井から説明を聞く。


「各自衛隊の体質を表す標語がありましてね。

陸自は『用意周到、動脈硬化』、 

海自は『伝統墨守、唯我独尊』、

そして、我らが空自は?」


「『勇猛果敢、支離滅裂』」


「鷺坂室長がまさにそれだな。

私も、その筋を受け継いでます。」


「支離滅裂?」


「勇猛果敢ですよ。」


「この標語を考えたのはですね。

何十年か前に防衛省に出入りしていた記者だって話です。」


「確かに記者が言いそうな皮肉ですけど、

よくみなさん怒りませんね。」


「ちゃんとね、オチがねありますからね。

記者会の標語はなんと『浅学非才、馬鹿丸出し』」


「一番酷いじゃないですか!」


「だからいいんじゃないか。

自衛隊を皮肉りつつも、マスコミの立場を笠に着ないで

自分たちを一番落とす。」


「そっか。 かっこいいですね。」


「これ考えた記者は信用出来そうだろ?」



航空機を見つめるリカのところへ、

空井が来て説明をする。


「あれは日本初の国産ジェット輸送機 C-1です。」


誘導路から滑走路に出る手前の部分を

ラストチャンスエリアと言い、

戦闘機が離陸する前の最終点検エリアとのこと。

あそこに出るまでにも列線整備員、

そしてパイロット自身も点検をするそう。


「それでも最後の最後にまた点検を行う。」


「だからラストチャンス。」


「はい。 稲葉さんも言ったように、

万が一があってはいけないんです。

何かあった時、が悪かったと言っても誰も納得してくれません。

あっ、すいません。 稲葉さんのこと言ったんじゃ・・・

興味を持っていただきたいと・・・」


「いえ、私の方こそ先日は変な話をしてしまって・・・

大体、私の運の悪さなんて、空井さんに比べたら 全然小さい・・・

あっ、すいません。」


「街角グルメ そんなにダメですか?」


「えっ?」


「僕、この前行っちゃいました。 見てたら食べたくなって。」


そしてナポリタンの写真を見せる空井。

店主の石川とも話をしたと。

この店のナポリタンは普通より味付け甘くて、

自分は子供味覚だから凄く美味しかったと言う。

リカは時間がなくて食べてないらしい。

阿久津に言われたことを思い出したリカ。


「この店、なんでコールスローがついてんだ?」


コールスローの味も聞くと、

普通のマヨネーズより甘かったと空井。



リカは空井にお店まで連れて来てもらう。

そしてナポリタンを食べてみた。

どちらも甘くて子供向けの味付け。

タバスコを使ってみてと石川。

すると更に美味しくなるようで・・・


「うちのはタバスコを使って、

初めて味が完成するように作ってるんです。」


タバスコをかけすぎたらコールスローサラダを食べる。


「こうすれば、小さなお子さんから大人まで、

家族みんなが楽しめるでしょ? うちの店の拘りです。」


「家族みんなが、幸せになれる味。」


「はい。 先代からいただいた、大切な宝物です。」


その時、店へ入って来た空井。

泣き出したリカの横に座って、一緒に食べてくれる。


「何も分かってませんでした。 分かろうともしなかった。

報道の時も同じです。

正義を笠に、いつの間にか

スクープさえ取れればいいって無神経になって。

相手が一人の人間だって当たり前のことも忘れて。

報道に戻るどころか、記者失格です。

まさに、浅学非才、馬鹿丸出し。

それも、今の今まで、

自分はバカじゃないと思ってた。 大バカです。」



空井に局まで送ってもらったリカ。

リカが携帯を忘れているのを見つけ呼ぶが、

聞こえなかったようで行ってしまう。



画とテロップの差し替えをお願いするリカ。

そして藤枝にはナレーションを生で読んでと頼む。


リカは阿久津の元へ。


「ナレーションの全面差し替え!?」


「はい。 画もテロップも差し替えました。

これで行かせて下さい!」


「バカか。 責任者のVTRチェックもなしに放送出来るか!!」


「前のじゃダメなんです!!」


「お前はあれでいいと言った。

クソ面白くない仕上がりだが今更遅い。」


「でもまだ放送されてません。

辞表を書けというなら書きます。」


「そんな勝手通るか!!」


「お願いします!!」


「ダメだ!!」


土下座までして頼むリカ。

ディレクターの後押しもあり、VTRをチェックしてもらえることに。


「次はない。 二度とな!」


「はい。 人のせいにも、運のせいにも、もうしません。」


「稲葉。」


「はい。」


「ケチャップついてる。

今のうちからロンロン茶飲んどけ。」


「ロンロン茶?」


血糖値を下げるお茶らしい。

阿久津は20年ぐらい街角グルメを食べ続け、

血管はボロボロで、今は食事制限されているよう。


そして本番。

放送を見ている店主夫妻と、車の中で見ている空井。

無事に放送され、リカも満足しているよう。



藤枝はリカに電話。

留守電を入れてる最中、目の前をリカが通って行った。


「空井さん。 すみません、こんな時間まで。」


「いえ。 さっき鳴ってましたよ。」


リカに携帯を渡す空井。

リカと空井を見ながら「なるほどね」と藤枝。


「ラストチャンス、間に合って良かったですね。」


「空井さんのお陰です。 本当にありがとうございました。」


「僕は何も。」


「あの、お願いがあります。」


「はい。」


「広報室の懇親会、参加させてもらえませんか?

今更なんですけど・・・」


「大丈夫です。 やります。 大歓迎です!」


「良かった。」


「まずは知って下さい。 僕らのこと。」


「はい。」


テレビの企画を思いついたと空井。

空自の航空機に実際に乗ってもらうのはどうかと。

いいと思うとリカ。


「空井さんらしいアイデアです。 パイロットならでは。」


「元、ですけどね。」


「私も。 元、報道記者。」


「稲葉さん。 記者って職を失ったんじゃなくて、

ディレクターって職を、新たに得たと考えるのはどうですか?

僕もね、パイロットだったことを活かせるなら、

そんな広報官になれるとしたら、

なんかワクワクするなって。

前のこと振り返ってばかりいても、

僕の人生って30手前でもう余生になっちゃうし。

そんなの、つまらないです。」


「すっごい前向きですね。」


「飛行機って、車と違ってバック出来ないんです。」


「あ~、そうなんだ。」


「そうなんです。」


「なんか悔しい。

一人でどんどん進んじゃって。

この前までメソメソしてたくせに。

私にナデナデされて号泣してたのに。」


「自分だって、さっき泣いてたくせに。」


「泣いてません。」


「ボロボロ泣いてましたよ。」


「タバスコが効きすぎたんです。」


「よくもそんな堂々と嘘つけますね。」


「嘘じゃないです。 見解の相違です。

今日は、ありがとうございました。 では。」


「あの・・・」


リカはさっさと歩いて行ってしまった。


「さっきはちょっと可愛かったのにな~。」


「なんで泣いたの私!?

かっこ悪っ! 二度としない。 絶対しない!!」





リカはガツガツしすぎだったけど、


ちょっとはマシになるかな?


空井は今まで溜め込んでた思いを吐き出せたから、


あんなヘビーな過去でも前向きに考えるようになったのかしらね。


2人はお互いいい出会いになったかもね~。


詐欺師鷺坂の言ってたことも間違いではないね。


にしても、ナデナデされたことを知られているのを知って、


慌てふためく空井が可愛かった。





第1話


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