第9話
『最終章の始まり!
一筋の涙・・・炎の中で私を死なせて』
三田の話を思い出す阿須田家の面々。
恵一がリビングに行くと子供たちが集まってた。
みんな寝れないらしい・・・
三田に電話しても着信拒否で繋がらなかった。
紹介所を訪ねた恵一。
なんとか家に戻って来るよう頼んでもらえないかと、
所長にお願いする恵一。
子供たちは遊園地に行ってみるが、
三田の姿はなかった。
係員に聞いてみたが最近来てないとのこと。
そこへ恵一から結に電話。
三田が明日から来てくれると聞いた。
翌朝、リビングに集まったみんなはカウントダウン。
しかし来ない。
ガッカリしていたところにチャイムが鳴り、
玄関に行くと三田違い。
恵一が所長に電話。
三田はもう阿須田家では働きたくないと言ったそう。
代わりと言っちゃなんだが、同じ名字の三田を派遣したと。
恵一は他の家政婦に来てもらうつもりはないと、
なんとか三田に来てくれるよう頼んで欲しいと言う。
しかし三田はもう他の家で働くことが決まってると言われた。
子供たちはどうにかしようと考えるが、
今日はもう時間がないしと急いで学校に行く準備。
みんなで外へ出たら、
隣の皆川家から三田が出て来てビックリ。
「今日からお隣で働くことになりました。
家政婦の三田です。」
幼稚園にやって来た三田を見て、
喜んで駆け寄る希衣。
しかし三田は素通りし翼のお迎え。
結たちもやって来て、三田に家に帰って来てと頼むが、
もうみんなとはなんの関係もない人間だと。
電話やメールだけでもいいからと子供たち。
「申し訳ありませんが、
お宅の電話番号は全て消去しました。」
帰宅した恵一はビックリ。
子供たちが玄関で座っていた。
うららが来ているから避難しているよう。
恵一が台所に行ってみると酷いことになっていた・・・
手は打ってあると結。
そこに義之がうららを連れ戻しにやって来た。
「邪魔しないで!
私はみんなが困ると思ってやってるの!!」
「少しは空気を読め!!
みんなが迷惑してるのが分からんのか。」
気持ちは嬉しいけど自分たちだけで
なんとかやるからと言われ帰って行くうらら。
うららは何かしてやりたいと必死なだけなんだと。
「だから許してやってくれなり。」
「分かってるなり~。」
義之とうららが帰って夕食を食べる恵一たち。
結が三田は破滅したかったんじゃないかと・・・
隣のババアならヤバイこと頼みそうだと翔。
どうしようと恵一に聞く。
「それは・・・お前たちが決めることです。
・・・とか言って。」
何マネしてるのと結に言われてしまう。
恵一は子供たちが三田のこと
守ってくれるんじゃないかって気がしてと。
恵一は子供たちにそれぞれの名前の由来を話す。
そして自分は仕事を頑張ると。
恵一は仕事が決まったらしい。
現場で働く恵一。
一流企業で働いていたが下請けで働くようだ。
そこにうららが結に聞いたと言いやって来た。
昨日のことを謝り、なんでこんなところで働いてるのと。
ホントはゼネコンとか入って、
ビルとか橋を建てるのが夢だったから、
いい機会だしゼロからやってみようと思ったらしい。
「何か私に出来ることないかな?」
「えっ? ああ、いや、だからその気持ちだけで。」
「やっぱ三田さんの方が頼りになるよね。
私なんかより。」
「ああ、そんなことないけど。
子供たちのためにもなんとかまた
家に戻って来てくれないかなぁと思って。」
「私はさ、もうやめた方がいいと思うんだけど。
あの人と関わるの。
やっぱちょっと変っていうか、危ないし。
もしかして犯罪歴とかあったらどうするの?」
「三田さんはそんな人じゃないから。」
「えっ?」
「あの人には、うららちゃんが
想像出来ないような事情があるんだよ。」
休憩時間が終わって仕事に戻る恵一。
結が帰って来るとみんなが隣の家の前に。
三田に戻ってもらうには、クビにさせるしかないと言う。
希衣がチャイムを押すと三田が出て来た。
翼と一緒に遊びたいと言い希衣が中に入って行く。
それに続き翔と海斗も。
結の前でドアを閉める三田。
翼とジェンガをして遊ぶ。
その時、翼に母親の宝石とか指輪の在り処を聞き、
奪おうとしたところへ隣のババアが帰って来て失敗。
帰れと言われ、外に出される子供たち。
結に弟たちを二度とここに来ないよう
注意して欲しいと頼む。
結は翔たちは三田をなんとかしたいと思ってるだけなのと。
翔たちも家に帰って来てと頼むがやっぱりダメだった。
隣の皆川家では9時を過ぎても旦那が帰らず、
翼を使って電話させようとするが翼は嫌がる。
三田にこの前言ってたことは本当かと聞くが、
疑うなら自分で確かめたらどうかと言われる。
皆川は旦那とは大恋愛で結ばれてと話し始めたが、
用がないなら時間だから帰ると言う三田に、
明日旦那を尾行してくれと頼んだ。
「承知しました。」
翌日、出かけて行く旦那を見送る皆川。
三田がその後をタクシーで尾行する。
そして証拠写真を持って皆川の前に。
愛人と一緒にゴルフをしている姿が。
淡々と報告をする三田。
わめき散らし三田に明日旦那を殺して欲しいと頼む。
しかし、やっぱり自分も死ぬと言い、
翼を置いて行く訳にはいかないからと一家心中だと。
家ごと燃やしてと頼む。
翌日、希衣は結と一緒に帰って来る。
今日は翼の誕生日なんだと希衣。
翼はバイオリン教室も行かなくていいし、
受験もしなくていいと言ってたようだ。
そこへ前から三田が灯油のポリタンクを持って
歩いて来た。
今日翼の誕生日なんだってと聞くが、
三田は無視して行ってしまう。
何か気になった結。
家で翔たちに翼のことを話す。
急にバイオリン教室も受験もしなくていいなんて変だと。
「もしかして・・・死のうとしてるんじゃないよね?」
心配して隣の家に様子を見に行く4人。
翼に誕生日プレゼントを持って来たと。
一緒にお祝いしたいと言うが追い返される。
「あ、あの、おばさん!
三田さんに変なこと頼んでないですよね?」
あんたたちに関係ないと言われ追い出された。
皆川家では誕生パーティーが始まった。
三田の料理を美味しいと言い、
ホントはこういうの食べたかったと旦那。
「すいませんね。 いつもマズイもの食べさせて。」
「そんなこと言ってないだろう。
そうだ、三田さんはご家族いないんですか?」
「主人と息子がおりました。」
「ってことは・・・ひょっとして亡くなったんですか? 2人共。」
「はい。 息子は丁度翼さんと同じ年でした。」
「良ければ教えてもらえませんか?
なんで亡くなったのか?」
「家に火をつけられました。」
皆川がそろそろケーキを出してと。
ハッピーバースデーを歌ってる時に、
灯油を撒きだす三田。
何やってるんだと旦那が言う。
「奥様に命じられましたので。
この家とご家族3人燃やしてくれと。」
あなたが悪い。
私のことを裏切ったりするからと。
翼の命をなんだと思ってるんだと旦那に言われる。
「私ばっかり責めないでよ!
それに、まさかホントにやると想わないじゃない。」
ローソクを手にする三田にやめてと皆川。
「あんた頭おかしいわよ、やっぱり。
平気で人を殺そうとするなんて。
危なくてしょうがないから、
世の中の為にあんたが死んだら?」
「承知しました。」
灯油をかぶる三田を見て逃げて行く皆川家。
火のついたローソクを持つ三田。
そこに結たちが駆けつけてやめてと。
自分に火を近づける三田のローソクを翔が消す。
「申し訳ありませんが、邪魔しないでいただけますか?」
別のローソクを持つ三田の手に結が飛びつく。
必死で止める結たち。
「いい加減にして下さい!!
もう私のことは放って置いて下さい。
私は家政婦として命令されたことだけを
やってればいいんです。」
「なんで・・・なんでそんなこと言うんだよ。」
「私が自分の意思を持ってはいけない人間だからです。
私が自分の意思を持つとみんなが不幸になります。
私の愛した人たちは、みんないなくなりました。
私の心には、もう何も残っていません。
私はロボットのように、
命令されたことだけをやってればいいんです。」
「だから・・・だから家政婦をやってるの?」
「何度も何度も死のうとしたけどダメでした。
自分の意思で動くとどうしても思い通りになりません。
ずっと待っていたんです。
この日が来るのを。
お願いですからもう邪魔しないで下さい!!」
でもローソクから手を放さない結。
自分たちは三田のお陰で母の死から立ち直れたと。
本当は自分たちのこと助けたい、
幸せになって欲しいって思ったからじゃないのかと。
そして翔、海斗、希衣までもが
涙を流しながら説得にかかる。
すると三田の目からも涙が・・・
そこへ旦那が警察を連れてやって来て、
三田は連れて行かれてしまう。
所長と一緒に警察署から出て来た三田。
恵一が待っていた。
警察が奥さんを呼んで事情を聞き、
夫婦喧嘩ってことが分かったらしい。
旦那も元々は自分が悪いし、
これ以上恥をさらす訳にはいかないからということで、
三田は釈放されたようだ。
帰って行く三田に声をかける恵一。
「あの・・・三田さん。
子供たちから聞きました。
『三田さんが怒ってるの初めて見た』って。
実は僕も怒ってます。
あなたうちの子供たちのこと、
あんな危ない目に遭わせたんですよ!
あの子達は命懸けで、
あなたのことを守ろうとしたんですよ!
それなのに、このまま知らんぷりですか?」
「申し訳ありません。」
「そう思うなら責任とってまた家で働いて下さい。
いいですよね?」
「ええ、うちはもう全然あれですから。」
「その代わり、僕たちも今までみたいに、
他の人に迷惑をかけたり、
自分の責任を放棄したりするような
卑怯なことは頼みません。
僕たち家族が幸せになれるよう、
三田さんに助けてもらいたいんです。
出来れば三田さんにも
幸せになってもらいたいんです。
また家に来てくれませんか?
あなたの意思で。」
翌朝、三田を待つ家族。
7時になったけどやっぱり来ない。
ガッカリしたところにまたチャイムが鳴った。
みんなで玄関に行くと、三田違いの三田さんが。
忘れ物をしたんだけどなかったかと。
「あっ、それから―」
「まだ何か?」
「表に灯ちゃん来てますけど。」
「えっ!?」
みんなが外へ出ると三田が家を見ていた。
早く中に入ってと。
「その前に確認してもよろしいですか?」
「なんですか?」
「私はあくまで家政婦です。
みなさんの家族ではありません。」
「ああ・・・分かってます。」
「みなさんと一緒にお食事はとりません。
どこかに出かけたりもしません。
それから、笑えと言われてもそれだけは無理です。
それでもよろしいですか?」
「分かりました。」
中に入り準備をする三田。
そして美味しそうな朝食が並ぶ。
食べてると希衣が棘が刺さったから刺抜きないかと。
「なあ、あの鞄、絶対出て来ないようなもの頼んでも、
出て来んじゃないかな?」
何か言ってみろと翔。
頭の良くなる薬ないかと海斗が聞くが、
そんなものはないと言われてしまう。
「じゃあ、三田さん。」
「はい。」
「ご主人と息子さんの写真ある?
あっ、ゴメン、忘れて。」
「早くなさらないと遅刻なさいます。」
外で見送る三田にみんな手を振って行く。
エプロンのポケットから写真を出して見る三田。
そこには旦那と息子が映っていた。
家に入ろうとするとうららの姿が見え、
挨拶をする三田。
三田に恵一たちのことよろしくと頼むうらら。
そして良かったら食べてと紙袋を渡し、
自分のついてない話を話し始めた。
「何がおっしゃりたいのですか?」
「三田さん、私・・・お義兄さんのことが好きみたい。
自分でもバカみたいって分かってるんだけど、
もうどうしようもなくて・・・
ああ~何言ってんだろ。
今の忘れて下さい。
それからみんなには絶対に言わないでもらえますか。
もう二度とここには来ないんで。 それじゃ。」
家に戻りうららが持って来たものを冷蔵庫へ入れる三田。
洗い物をしていると、子供の声が聞こえた。
食卓を見るとそこには旦那と息子の幻影が・・・
楽しそうに会話する旦那と息子。
持っていたお皿を落として割ってしまう三田。
すると旦那と息子の姿は見えなくなっていた。
三田さんが家に戻って来て良かったよ。
隣の家政婦になったのは驚いた。
隣の家は問題解決したんだろうか・・・
あの後どうなったのかちょっと気になるわ。
今回は三田さんの感情が出て来たねぇ。
怒ったり泣いたり。
次回も色々ありそうだけど、
やっぱ最後は笑顔になって欲しいね。
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